すべてのおすすめ
砂漠に
雨傘が開く
長い人のように
午後だけが
遠くまで見える
行方のない自転車は
ふいにとまり
やがて
ぼんやりと朽ちた
あたしの夜が
無重力になった夜が
球になって
落ち着くことも
弾けることもできず
あたしのすべてを包もうとしている
のに
あんたにゴクりとされれば
いいのにと
ちょっとだけ
....
拾った小石を
大事にしまう
忘れないように
名前をつけてみる
たった
それだけで
魂が宿る
080820
夜というのは
夜があるのは
地球人には当たり前
でも
太陽人には不思議なことで
夜なんて
何処にも売ってない
もしかし ....
天井の上で暮らしていると、
ほこりがころころと転がってくる
僕もまけじところころ転がって
天井の上を走る配線コードにからまる。
スパゲティのような気分になる。
えんとつのけむりで窒息 ....
腕力と脚力
今はそんなに必要ないかもしれないけれど
地震が起きたり
雷が落ちたり
火事が起きたり
親父が死んだりしたときに
大事な家族を守るため
ちょこっとだけ鍛えておこうと思う母
うーん
飛べない
どてっ
うーん
飛び上がれないよ
バタバタバタッ どてっ
羽根の生えた缶詰とは
ぼくのことです
どてっ
羽根は何のために
生えているのでしょう
わ ....
{引用=laisser vibrer
(音楽)鳴らしたままに。(打楽器で)振動を止めない。}
0,
ポリリズム、
異なるリズムの孤独が、偶然同期する
ほんの一時の間だけ、でも
....
男は昨日の
手柄話を始めた
その頃、野原で
女は鏡だった
何もないような空が
どこまでものように続き
インドから来た象は
黙って船に乗った
新聞もとらず
テレビも見なければ
その日はふつうにいってしまう
その日にむけての特集も
なんだか減ってきている気がする
今年の夏は
戦争を意識しない夏だった
....
魂ヶ崎
たましいがさきで会いましょう
希望の岬で会いましょう
あなたが飲んだ、その泥までも
あなたが裂いた、その腹までも
すべてを洗い流した場所へ
....
靴が発光している
朝の
淋しいところで
漁協の職員が
咲いた
僕はお花畑の
人みたいに歩く
鳴き方を忘れた
紙の羊の代わりに
今日は僕が
鳴いているらしい
窓の外には
長方形のホテル
清掃局の車が
積乱雲を
斜めに横切っていく
県道に戻ると
職員が猿を駆除していた
何ですか
このアンテナみたいなの
んとね
畑が荒らされてさ
人にきこえねえ音出して
猿をいやがらせてんだ
そうですか
ど ....
茶屋に入って
煎茶をすすりながら
巨大な水圧
あぁ
とため息をつくと
どどどどと落ちていく
やあばんつぁん
どっからきたの
山形か。近いね
あなたが海に沈めたノートを
魚のままで取りにゆこう
強い水と光のために
泣いていることがわからなかった夏が閉じ
ノートを手にとるころには
手足があり
波音はなく
....
海が見たいって
人を愛したいって
お前はどこへ行くんだモンスター
自分の存在に
正義という悪夢に
あれほど傷つけられてきたのに
まだ、何かを信じるのか
砂漠を捨てて、 ....
080805
生えるためには水が要ると
ステンレスのボールが喚く
サルビアの花の写真は
今からでも間に合いそうに
麗しく艶やかで瑞々しくて ....
ら ら ら という文字が
いつのまに薄れゆく
都会の空です
と ほ ほ という文字が
滲んだ墨汁の雨雲となり
黒いにわか雨の降りそそぐ
21世紀のTokyoです
黒 ....
いろいろ書こうと思うのだけれど
どうにもうまく繋がらなくて
言葉は千切れた
そこにはもしかしたら
小さな小さな
だんまりの世界なぞがあって
そこではもしかしたら
だーれもしゃべらない ....
扇風機が
静かに首を振っている
かきまぜている
ソファに座って本をひらいている
あなた
この作家は、
攪拌という言葉が好きみたい
と、本をパタンととじながら
あなたが
静かに ....
花の都
水の都
霧の都
東の都
東京を愛することと、孤独を愛するということは
同一である
という意見に賛同しない
猫を愛することと、孤独を愛するということは
同一である
という意 ....
俺はビールにしろ冷えたのが好きで
居酒屋などで冷えてないビールが出てると若干静かに腹が立つ
うちでは冷凍庫にコップを冷やしているので
うちよりぬるいビールや冷酒に金を払うと思うといろいろなものを ....
あれから2週間が経ったっていうのに
なぜいまも頭が膨れ上がってるのか
理由は自分でもわかっていて
そのうちのひとつは、トーキョー 打ち上げの席でもと子さんが話してた電車話が
私の旅路にふりかか ....
冷蔵庫の中を
クジラが泳ぐ
今日は朝から
ジュースが飲めない
つけあわせの菜っ葉は
鮮やかに茹で上がり
わたしは指と指の間を
紙のようなもので
切ってしまった
....
・
机を彫刻刀で切り付けて
切れ目をひとつ作って指で開くと
そこに海が広がっているときがある
授業中やお昼休みの間はつま先から飛び込んで
そこでじっとしていた
息ができないという点では ....
細い糸のように感情がのびていく
青い空の中でゆれてる
スローで閉じていくひかり
どこでもない
誰も知らない
息継ぎのまに
電車のような時間が
みんなを乗せて
「家族」という文字が色あせ ....
はす向かいの男の咳で
目をさましてしまった
となりの年寄りはまだ目をとじているので
きっと とおくに行くのだろうと思う
このまちに大きな交差点はなくて
行き交う なんていう ....
汗っかきな子でねぇ
いっつも首にタオル巻いて
シャツの首元なんかすぐに
茶色くなっちゃってねぇ
ほんと汗ばっかりかいてたよ
あの子の座ってた石は
すぐにわかったな
お尻の形に濡れてて ....
{画像=080726153050.jpg}
手帳をいっぱい持っている。
このリングノートも扉のところに3つの住所が書いてある。
入っているカバン毎に、
引き出しから入れた雑多な順番に出て来るメ ....
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