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いつもみたいに笑った
滲む感情を奥へ押し戻すために
いつもより多く笑った

一冊分にも及ぶ会話の中
話したいことは声に出来ないままでいる
隙間の無い会話は
途切れた後の沈黙が ....
雨が
秋、という題名の絵の上に降り注ぐ

細かな水滴が
キャンバスをしっとりと濡らし

少し滲んだ秋が
白い空のバックの中、
浮かび上がる


辺りは静まりかえり
落ち葉のカサカサする音も
どんぐりが ....
子供色に笑う
頭の後ろ側で鳴るのは海
煙草の似合う指先
済ませたのは過去の清算
這うような空

呟いてばかりの二人
静かな場所が好き
観覧車の窓を君が曇らせる
ま ....
仕事帰り、
原付に乗ったまま見上げた空に
ぽっかり水色がみえました。

きれいにまんまるく
くりぬかれた雲ははまるで、
あたしを吸い込もうとしている掃除機のホースみたいでした。
 
ど ....
空の
一日が崩れてゆくあたり
もういいやとばかり
投げ出されてしまった光の欠片

渚のように引いてゆく
煙のように戸惑っている
燃えつきる
その一瞬をつかもうとして競った
ぼくらは
 ....
老夫の胸に
長い間蓋を閉じていた
遠い日の戦  

時折今も夢に見る
モノクロームの場面 
白飯を掻きこんだ後 
張り詰めた空気の部屋で 
就寝前 
心細く母のことを語らいながら 
 ....
 
 
しらんだ空が
産んだ青い退屈
駄菓子屋の秘密
ゆうぐれのすきま
 
纏った仮面を振り回す
夏の日の少年
残像の香りはせっけん
ぶんぶんごま
 
鉛筆を構えるより
丸め ....
この橋の下には
黒い川の流れがあったはずだ
すべてを押し流そうとした
鉛のように重く黒い川の流れが

燈篭流しの燈篭が流されていった
誰かが投げ捨てた麦藁帽子は橋桁で朽ち果て
パンパンに ....
(そっと 音も色も立てずに
 ただ流れしたたる透きとおりを
 みつめている


ひたされてゆくね
僕たちはどの位
もう走れないのなら
このまま



  アイニク、という
  ....
電信柱の先が
お墓のあたまに見えた
あそこでセミに鳴かれては
私は独り笑み
アイスクリームのとけるままに
いつまでも返事を、まつのだった

べとんべとに常温で濡れてしまった
床を拭きな ....
らあめんばばあは、
ランドセルの中に
おしこんで
砕けてしまって、ああ

べっこう飴は
理科室の匂い
アルコール瓶を
盗み出せ

手作りネリケシ、
まったく伸びない。
ロケット ....
夢のように細い骨で
ぼくたちは生きてきたんだね




愛についてを乞うたのならば

骨と枯れても

幾千

幾憶


そこには声があった、と
想う

 ....
ひらひらと散った 夏
インディゴブルーに染まる、前に
秋へ化けた
通り雨が隠した
暗い雲に気を取られてしまった



もう二度と出会えないかもしれない ....
ホットチョコレートみたいな

カオスが溶け出して

俺のフィールドを侵食し始める

午後四時の憂鬱から逃げ出して

俺はインターネット・カフェから

状況の報告をする

俺はこ ....
ニコニコと笑う君も 好きだけど
口とがらせて怒る君も 好きなんだよ
怒った顔も可愛いから
ついつい怒らせちゃう


僕を信じてる君も 好きだけど
僕を疑ってる君も 好きなんだよ
安 ....
重なりつづける眠りの底に
かすかに生まれ
浮かぶ手のひら


目をつむり 在るのは
無いということ
分からぬくらいに 
離れていること


隠しても隠しても
は ....
{引用=




あてもない旅の
白い起伏を
さまよって
います


私が蜻蛉だった頃
あなたは



 真夏が大好きなあなたに
 暑いのが嫌いだと言えなくて
   ....
たくさんの子供の叫ぶ声が
ほら
街頭にこだましている
 
さかなの呼吸を繰り返して
瞬き三回
反転する
 
こっちだよ、

手を叩く
 
未成熟な足が
悲鳴あげてる
素知 ....
階段の下をくぐって
木の合間を通りぬけ
何かと狭い思いをして
ようやくたどり着いた
いつもは人が落ち着かない
そそり立つような
建物の合間にできた憩いの場
モグラの巣にでも
お邪魔した ....
紙面に一字一字綴っても
前に進めないし
後ろに戻れないし
涙も乾かないし

常に左手には消しゴムを
弾力、四角、純白、
これを死んでも維持する為
使う事はない

他の生き物は
紙 ....
*
澄んでいく記憶の端から
水色の汽車が走り出します
ため息や欠伸といった
水によく似たものたちを
揺れる貨車に詰め込んで
透きとおる空の下
滑らかなレールの上
どこまでも
どこまで ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
良くできたうめぼしは
故郷の懐かしい味がする

すっぱさのなかから
忘れかけていたものが顔をのぞかせて
こんなんだったよね
と問いかけてくれるような

ほどよく皺くちゃで
秋アカネの ....
のみすぎて
だきあって
六時に目覚めて歩いた舗道
あの時ふたり通った場所
いまは独りたどっている


ほんとうはあなたにみてほしかった
いくつもの顔
あのひとにさらけだしているの
 ....
わたしの金魚鉢には
ガラスのおはじきが入っているだけ
靴箱の上でうっすらとほこりを被る


きれいに洗ってよく拭いて
チリンチリンと入れなおし
明かりを消した窓辺に置いた

 ....
暗い部屋に私とあなたとがいて
観葉植物が光を求めていて
この部屋に太陽はなくて
そしてあなたも光を求めて泣くから
私は太陽になろうと決めた

世界はそうやって作り変えられる
それを私は腹 ....
月の瞳に
海が映るのか
海の鏡に
月が潤むのか

旅立ちはいつだって
こんな夜の、ブルー

マストを背にした
ひとつひとつの心に
青はなにを
語りかけるのだろう



 ....
そこは空かと問うたなら
鳥はきれいに黙して
はばたく

そのたび言葉は
空から遠いわたしの胸を
いやしの為に
傷つける


 幻はまだ
 あこがれとしての痛み

 選 ....

家を出ると
道端に
無数の舌が落ちていた

赤信号が
誰ひとり停められなくて
途方に暮れているような真夜中だった

舌たちは
うすべにいろの花のように
可愛らしく揺れなが ....
かつて潔く閉じた手紙は風を巡り
伏せられていた暦が息吹きはじめている

朽ちた扉を貫く光は
草の海を素足で歩く確かさで
白紙のページに文字を刻みはじめ
陽炎が去った午後に、わたし ....
ku-miさんの自由詩おすすめリスト(626)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「止まった世界で」- 菊尾自由詩4*07-11-5
秋、- イツリ自由詩307-11-5
「チョコレート」- 菊尾自由詩6*07-11-4
あたしの掃除機- 万里自由詩107-11-3
夕焼けマジック- yo-yo自由詩10*07-11-2
鉛色の街_- 服部 剛自由詩407-10-31
青いセピアの入道雲- ゆるこ自由詩2207-10-31
黒い川の流れ- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-10-30
瞬く氷- 唐草フウ自由詩9*07-10-30
ゆく夏の陽炎にて- こしごえ自由詩7*07-10-29
少年日和- ゆうさく自由詩2*07-10-27
ぼくのかなしみが骨に似ていても- わら自由詩36*07-10-5
今年ばかりと_思いけり- 北大路京 ...自由詩12*07-9-17
インターネット・カフェにて- ジム・プ ...自由詩207-9-12
ごめんね- 北大路京 ...自由詩23*07-9-5
ひとり_まなざし- 木立 悟自由詩1007-9-4
私がトンボだった頃- まどろむ ...自由詩9*07-9-3
成長- ゆるこ自由詩3*07-9-3
どすこい喫茶- 明楽自由詩107-9-3
I_want_to_become_the_eraser_of ...- 酸素の枷自由詩3*07-9-3
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代替品- 和歌こゆ ...自由詩5*07-9-2
金魚鉢- 久遠薫子自由詩5*07-9-2
ワールズエンド- 雨宮 之 ...自由詩5*07-9-2
「フロンティア・ブルー」- Rin K自由詩29*07-9-1
届かない空に- 千波 一 ...自由詩18*07-9-1
こわいはなし- 吉田ぐん ...自由詩2407-9-1
日付を打たない手紙- 藤丘 香 ...自由詩63+*07-9-1

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