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しらんだ空が
産んだ青い退屈
駄菓子屋の秘密
ゆうぐれのすきま
纏った仮面を振り回す
夏の日の少年
残像の香りはせっけん
ぶんぶんごま
鉛筆を構えるより
丸め ....
たくさんの子供の叫ぶ声が
ほら
街頭にこだましている
さかなの呼吸を繰り返して
瞬き三回
反転する
こっちだよ、
と
手を叩く
未成熟な足が
悲鳴あげてる
素知 ....
たまらなく生きたくなった日
空は青々として
重い曇が素敵な程輝いていて
泣くことしか出来なかった心が
最後の雫を溢した
空気はみずみずしく
仄かに甘い香りを漂わせて
いつかの ....
襖越しの笑い声
いったいどこに溶けたのだろうか
36度の空気が
ごくりと現実を麻痺させる
たらたら落ちる夏の汗
発汗先は押し入れの中
揺れる幻想
消せる残像
風鈴が襖 ....
昨日まで人生はカオスだと笑っていた
伸びた爪を弾きながら
縮んだ背中を凝縮させて
大した呼吸もせずに
(含んだ脱脂綿は、明日は使えねぇんだ)
そうなんだ
....
あなたが教えてくれたうたを
繰り返し うたい続ける
なげだした足にまとわりつく憂鬱は
綿菓子の最期みたいにねっとりして
組み敷かれたうたは
少し雑音が入っていた
無 ....
あなさびし、
って
三十回言うと
幸せになれるらしいよ
酷く輝いた瞳で言う君に
一抹の不安を抱えた僕は
言わなくていいよ
と
少年のように返した
別に言っても ....