すべてのおすすめ
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌

箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
偏平で退屈な日常
注ぎ込む情熱などありもしない
単に認めたくなかっただけの
小僧が夢の中で吠えている
嘆きが聞こえる気がするけれど
そりゃきっと気のせいだ

人生 君らが思うほど
美し ....
うつろな夜に足元をもつれさせながら踊る
おまえのことを不器用だとは思いたくはない
月明かりは冷たく、病のように青白く
半身起こしたベッドで夢魔の尻尾を逃した


うつろな夜に ....
いつだって冬色の色彩感覚で
何にしたって閉鎖的
開いては、閉じる
掴んだ時のぬくもりと
離した時の熱の掃け方を見つめている


{ルビ囃=はや}したてたって何も出てきやしないよ ....
私はシュレーディンガーの猫でなければ
チェシャ猫でもなく
百万回生きたりもしない

私は貴方の前から消えたりなど絶対にしない

嬉々として鈴を手渡そう
だが貴方の優しく触れたそれに
時 ....
蜜蜜しい 月の光に
浮かび上がってくる
接木された果樹

いまだ 若々しく 細い幹
その端端がしなり
たわわに実る 赤

林檎の熟れた香りが
そっと 夢に漂い

若木ばかりの果樹 ....
浜松町 降りたあたりで
ふと
気付いてしまったの
どうでもいいこと

あなた
私より他に
好きなヒトのこと
考えていたでしょう?

それでも
私と
何故か一緒にいるのは
 ....
あたしには明日が無いから
あの子のために祈って欲しい
天国は無いって 解ったつもり
朝が来る前には消えてしまいたい

スプーン一杯の絶望を
紅茶に溶かして甘くする

眠れない夜

 ....
それでも
優しい歌を
優しく、歌えるようになりたくて
手に取った十年前の手紙を
そっと引き出しに戻した


単純なことを
回りくどくする
それについては、僕らは天才で
ついにここま ....
ちいさな雲を
いちまい、いちまい、風が縫って
空に真っ白な衣を着せている

あそこへ往くの?
問いかけても
もう動かない唇は冷たく
ひかれた紅の赤さだけが
今のあなたとわたしの今を
 ....
[六月の午後の雷雨]

放課後/定時/時折
石造りの教会に足を運ぶ
窓に打ちつける激しい雨
外ではまだ幼い葉が風雨に圧され
ぐっしょりと頭を傾げていた
それを見て
窓際でしゃがみこんだ ....
とくべつなことなんて なんにもないのですね
きみはいつもあのこと あるいたりはなしたり

オレンジの路地でビールを二缶買って
ビニール袋を下げ 家路につく
毎日、毎日・・・

どうってこ ....
  暑くもなく 寒くもない
  昼と夕の変わり目に見る太陽は
  ぼうやり として
  霞み懸かった空の川を
  漂うように 浮かんでおりました



このように 繊細な秋の日には ....
海と空は手を合わせ
真っ白で
ふわふわの
雲のじゅうたんをつくっている

風はごうごうと
じゅうたんを
夕日にひきわたし
夕日は
やさしく
オレンジ色に
染めている

通りか ....
裸足で歩いておりましたら
誰か聞き覚えのない声で
僕の名前を呼ぶのです

立ち止まり振り向くと
そこには小太りの
白いワンピィスを着た
婦人が一人おりました

もうすぐ雨が降るから
 ....
夕陽の色
果実の匂い
合成化合物のワックス
ピカピカに磨き上げられた窓に
時代を反射する
七色の油
骨と骨の接続部から
体液と見られる潤滑油が採取される
清潔に加工
真空パックで無味 ....
朝の笑顔を迎えた日曜日
  夢紅葉

雑誌も吟味、眠れないままに
秋色のフリーペーパー
君の趣味趣向
時事ネタの展開
絞っていくプラン


H2Oに近い水が
流れるような呼吸 ....
きれいな声で
うたってた
金糸雀みたいに

誰もいなくなった教室にかばんを置いて
二階の廊下から駐輪場を眺めながら
校庭でもくもくと走りながら
ボールの弾む体育館で人知れず
ほんとうに ....
ペットボトルのゴミ箱に貼り紙一枚 
「ラベルははがしてすててください」 

点線に沿い 
びりっとはがそうと思ったら 
なかなか切れずにはがれない 
意固地な自分を脱がない 
がんこ者の ....
木琴が鳴る
放つことなく
受けとめるまま
木琴は鳴る 木琴は鳴る


明けてゆく夜
蒼つなぐ蒼
明ける色の手
見えない手


隅に集まる
光の渦
紙に染み込み
 ....
自転車はその肢体を空気の隅々まで伸ばし
僕らのささやかな会話は言葉を放棄して
水の海になってしまった
沖へとゆっくりこぎだして行く
すでに失ったペダルを懸命に踏みながら

陸のいたる所では ....
まどろみの向こうで
たまごが焦げる
かしゅ、かしゅ、と三つを割って
手馴れた指は
ぬるく充満した昨夜の空気と
朝とを掻き混ぜたのだろう

ふっと白くなる意識と
休日の実感とを
贅沢に ....
踊るクレヨン。

薄っぺらいやみを
のたうち回るクレヨン

頭はばくはつし、炎をもやし
うすよごれた体には
雷のさきっちょが落っこちて、
まっさかさまに
突き刺さっている

その ....
言葉が通じない感覚に囚われている

雨の日はいつも
雨音ばかりが断続的に耳を被うので
言の{ルビ音=ネ}を見失い
意味も地に叩きのめされたみぞれの様にとけ
やがて排水溝に飲まれてしまう
 ....
まるでひとつの季節が終わるように
僕は死んだので
周りの誰もがそのことに
気がつかなかった

僕だって少し前から
予想はしていたものの
実際にははっきりと
自覚している訳ではなかった
 ....
浅い眠りから目を覚まして
とりあえず煙草に火をつける
目覚めた原因である上の階の部屋から聞こえるベッドの軋みに
苦笑って煙を吐き出す

壊れて下がらなくなったブラインドは
皮肉にも健全なオ ....
跳んでみろ
ちゃりんちゃりん
持ってるな

最近のかつあげは
小銭じゃないらしい
もしもの対策に
ポケットにグロッシェン
いっぱい用意していたのに

グロッシェン
公園のゴミ箱に ....
今年こそ
サンタさんの お手伝い
したいと思ってたんだけど
まだまだ力不足
家にいるよ


雪の結晶



三次元の万華鏡

夜空のスクリーンに映し出す装置があるんだよ
 ....
自慢話うまいひとって羨ましいな
自分のこと話したくても
つい口ごもったりして

自信が無いだけなのかな

たとえばカラオケに行っても
わたしの番になると
他のひと達世間話なんかはじめた ....
誰も知らない小さな広場に
誰も知らないサーカス、星をかかげて
青いテント 青いテント
少年は見つけた 舞台の上に
真昼の光線のしたたりを浴びて
少女が一人 くるくる回る
風のようなピルエッ ....
ku-miさんの自由詩おすすめリスト(626)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うつくしい空き箱- ふるる自由詩28*07-11-27
無能の遠吠え- 松本 卓 ...自由詩4*07-11-21
ダンス(同じ小節)- ホロウ・ ...自由詩3*07-11-21
「土曜日、手前」- 菊尾自由詩1*07-11-21
メイデンの猫- かるび自由詩2*07-11-21
接木された若木- アハウ自由詩207-11-21
憂いう女山手線より帰路- しいこ。自由詩2*07-11-21
kill_time- 000自由詩107-11-19
影法師- 霜天自由詩507-11-19
百年樹- LEO自由詩25*07-11-18
いくつかの心象- 結城 森 ...自由詩3*07-11-18
生活- moof ...自由詩3*07-11-18
秋の金魚と揺れる水- 千月 話 ...自由詩10*07-11-17
雲の工場- hiro自由詩3*07-11-17
面影- AKiHiCo自由詩307-11-17
高層ビルの派遣社員- 狩心自由詩3*07-11-17
夢紅葉- 北大路京 ...自由詩10*07-11-17
似合わぬ指輪- FUBAR自由詩11*07-11-17
空の器_- 服部 剛自由詩207-11-16
ノート(打音)- 木立 悟自由詩707-11-16
会話- たもつ自由詩2207-11-15
オムレツ- 銀猫自由詩27*07-11-15
あの_鶏- 鴎田あき自由詩7*07-11-15
訳者不在- 佐々木妖 ...自由詩3*07-11-15
本日- 松本 涼自由詩607-11-14
サボテンオレンジ- 虹村 凌自由詩7*07-11-14
さよなら、お守り- 木葉 揺自由詩4*07-11-13
クチビルにポインセチア- 北大路京 ...自由詩15*07-11-13
ひより- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-11-13
サーカス、星- 石瀬琳々自由詩10*07-11-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21