ただの肉の塊
朽木 裕

二人並んで立っていたって
魚眼レンズならばキスが出来るデショ。

気が付いたら胎内に居たんだ。

ここはそう、愛すべき肉の中。
そしてこのオレは肉の塊り。
愛すべき肉の中の肉の塊り。

ずっと待っていたんだよ。
貴方に逢える日を。
血に塗れて笑うからね、
血に塗れて生きていくからね、

だから強く抱き締めていて。
ただの肉の塊りだって
貴方と私ならば意味を持つから。


自由詩 ただの肉の塊 Copyright 朽木 裕 2006-07-10 23:09:16
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