濡れた羽が陽に群がり
熱と風をついばんでいる
粒にこぼれ 分かれる光
陽のかたちをひろげゆく
わずかな空と多くの地があり
様々な花に覆われている
重なりとはざまのひとつ ....
祇園祭に浴衣 素敵
上品さが大切なのよね
きっとピーコも そう言うわ
間違いあらへん
浴衣、帯、下駄、巾着
そして、アルファステーションの団扇
京都らしゅうて よろしおすなぁ
けぇ ....
昨日の夜、ナポリタンを食べた
それは嘘です
本当はお豆腐を一丁食べて
日本酒を飲んだ
豆腐にライムとハーモニーを併せる
ギターに味噌汁とめざしで米を食う
....
徹夜あけ
会社ちかくの銭湯にゆく
塩サウナの日だったから
嬉しかった
露天の空の紫は
薄まるように青く白んだ
ひとけのない夕方のようだ
朝日が体の黄色をあ ....
誰も、僕ごときには教えてくれねーよ!!
独りで生きろ。生きるんだ!!!!
神様が罰をくれたんだな。
いかれた僕にはなにもできない。できなかった。できてるつもりだった。
君にも、あの娘にも、誰に ....
すれちがいたち
ひびきたち
ある日ふたたび
はじまるものたち
雨のなかの火
海辺の火
生きものに囲まれ
朝の霧を燃す
髪の毛から見える
耳の応え
ひらい ....
さ よ な ら
ロウセキでアルファルトに書いた
さ よ な ら
声に出して読んでみると
更に文字はアスファルトの上で白く浮き上がった
さ よ な ら
道行く人が小さく読 ....
兄弟達が助けを呼んでいる
僕は駆け出す
金持ちのようなダンスを踊る
止めて欲しい
この街でいつも孤独なアゲハチョウは風を浴びて天使を待つ僕の懐にいつも突然に
飛び込んでくるような錯覚 ....
?.
七百七十六番目の天使が
翼をなくした
俺は 黙っていた
言葉は全て 汚れているから
俺は 黙っていた
あと十秒
?.
六百六十五番目の悪魔 ....
フレッツ光に入ったから
確かに長澤まさみは
俺を大好きであるはずだった
来ないラブレター
ドラマ忙しいのか
そういえば月9は何故か
俺は恋人役じゃなかったな
と言ってたら虚しくなった ....
夜が放つ神聖さを模倣しただけの
薄っぺらな言葉に、
どうしてこんなにも
心を掻き乱されて、しまうのだろう
持て余している
誰かの足になりたい思い、と
震えてそっぽを向く頑な ....
自我像を絵にして生きている
ゴッホの生まれたオランダ南部のズンデルトで豊かな自然に囲まれて
元々風景画を専門として描いていたが
信頼していた精神科医の女性が死んでから
精神医学を勉強 ....
重い足
その先の
風すぎる風
打ち寄せては途切れる
灯火の声
選ばれることのない
夜の目の道をゆく
風しかいない風
窓の奥に立つ子の手
....
家の陰の家
窓に映る窓
白詰草 光の辺
鳥と風 声の影
低い曇を照らす原
曇とともに揺れる原
歩むもののないにぎやかな道
川岸に沿い 川に重なり
流れとは逆 ....
台風の夜
徹夜をした
夕方は青くて濃かった
西の空が明るんだり
ぱらぱら降ったり
たまにざあっと来たり
そとではときどき風が鳴った
夜9時ごろ焼肉を食う
....
鍋のなかに
台風が生まれた
鍋のなかに
溺れてるひとがいた
お玉ですくうと
意識をとりもどし
あわてて帰って行った
料理ができあがる頃
あなたは帰ってきた
助けてくれて
ありがとう ....
手に届く場所にあること。化石は青かった。この皿に、ワタシハ上ト下ヲカキワケテ。
新しい宗教が生まれる度、医学書に項目を加える夢。それでも、裂傷は点を結んで、形をととのえる。ノゾク。沓と傘を。
狩り ....
べいび べいび べいび
雨が降っても祇園祭でござる
べいび べいび べいび
風が吹いても祇園祭でござる
ゆかたの おんなのこが カワイイコばかりとは
かぎらんでござるよ
「奇麗 ....
濡れた緑で
夜空を見上げる
数秒後にこの星空が崩れてくるのを知っている
そんな目で
おまえは言う
なんて きれい
薄い唇は街の光を捉えて
俺はその前に沈黙して ....
地球がゆれる
人間をふりおとしたいんだって
たぶん
きみが火星にとんで
あたしが木星にとんで
フォルダみたいに
分かれていく
単体は寂しい
--
今日はまだ ....
沈丁花から紫陽花まで
わたしの一番すきな春をきりとって
そのひとは去っていった
つぎの春には待ち合わせ
さらさらと
つかみどころのない夏を
どうにかすくいあげて
秋の夕暮 ....
燦々と
そそがれる陽を
うけての青
朧々と
つめたい雨に
うたれて紫の
移ろう色は
六月と七月の境界を曖昧にして
暦がめくれたことにさえ気づかず
深い場所で息する哀しみに黙す ....
どうにか こうにか繋がって
どうしてか わからないけども
こうなった
どうして突然出てきたのか
どうして突然繋がったのか
そして 忘れたのか
忘れる前は何だったのか
わからない ....
今日はきっと晴れるんだろう
鳥の声が絶えず聞こえてくる
流れている水音は内からで
だから頼りなく揺らめいている
目を閉じても辺りをくまなく照らすのは
まぎれもなく一つの願い
どこ行こう ....
「はい、みんな〜集まってください」
にゃ〜 にゃ〜
み〜
に〜に〜
「はい、みんな、そこに座ってね」
にゃ〜
「さて、では第二次水飲み場奪還作戦の布陣を発表します」
....
一度しか逢えないなら
失くしてしまったって一緒だ
視線を外すと
こんなにもぼやけてしまう世界で
二人で夜を歩くとき
星屑の欠片を拾い集めては
ブリキの缶詰にしまっておいた
....
今年も 四条通に鉾が建ちました
浴衣を着て 団扇を持った あなたと歩いたのは
もう何年前になるのでしょうか
あの日よりも幸せな宵山を
いつか迎えることができるのでしょうか
....
埃を拭いて
窓を開ける
三日月が夜を飛んでいる
夜についてる窓を開ける
少し欠けた宇宙が
ずっと故郷を目指している
その故郷の窓を開ける
木の下で誰かが
手を振っている
....
こんな夜、
一人浅い夢から目覚めて
窓外を揺れる葉擦れのざわめきに
わずかに明るむ緩やかな月光に
胸に満ちて来る何ものか
心を澄ますと潮騒の響きに似て
耐えきれなくなる 抑えきれなくなる
....
カントリィ鳴っている
帰り道
軽トラ
揺られながら
むなしい得意どきを知る
俺には似つかわしくない街から
帰り道
カントリィ鳴っている
逢いたいから ....
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