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体がほんわかあったかい
体をさする風も柔らかく長く伸び生えた草を靡かせる
泥川の表面も袈裟のように皺を寄せては白く輝き
身を乗り出し目を凝らさない限りさも美しき川にみえる
小さき鳥らしき影は足 ....
波立つ電極の夢
果てしない旅路を約束する

それは長い長い道程
いつ途切れてもおかしくない
いつ途切れるのかも解らない土埃の砂利道
延々と続くこの人生
哀しみと喜びの混じった石ころが
 ....
今日が終わってしまう
楽しかった今日は終わり、明日が来てしまう

あの強烈な午後の日差しも
自転車で駆けた土手の道も
青々とした草の匂いも
自転車を漕ぐ度に噴き出す汗も
食べ物屋の店内で ....
老いも若きも欲望に身を任せ肉体を捧げる愚かさ
痛みなどすでに感じず恥すら捨て去る

なんという勇猛果敢
白い波間に捧げるballade

不調和音の響きに身を任せ清き精神は何処へ

獣 ....
不条理に人の思惑が錯綜するこの世の中
一条の信念が闇を打ち払い正しき道標を指し示してゆく

もし僕に勇気があれば
明けない夜に光を呼び覚まして荒れ狂う波でさえ鎮めてみせるのに

幾度、僕の ....
突如降り出した雨
壽から溢れる雫
濡れて鮮やかな緑陽樹の緑
ランドセルを背負った小学生がピンクの傘を揺らしながら走り去る
大人たちは皆浮かぬ顔して傘を差しながら通り過ぎてゆく

これもそれ ....
夢のなかで若返ったもう一人の私がピンクがかったファンシーなベッドの上で
可愛らしい動物柄のクッションにしなだれかかりながら
異様に細長い脚をこちらに向けていた
淫靡な瞳で見つめ
不敵な笑みで股 ....
漆黒の蛇腹をくねらせ
茶色がかった半透明の羽を羽ばたかせ
いやらしく光る複眼と長く伸びた細い触覚が襲い来る

どこにも逃げ場はない
鋭い牙で突き刺され恐ろしいほど真っ赤な口に飲み込まれるまで ....
故郷から遠く離れた危険地帯で若い命は無惨にも散った
企業は手を血や泥で染める事なく
派遣された社員が知らない土地で無法者に命を奪われた

どんなに無念な思いをしただろう
今は亡き若者よ
こ ....
たとえば喫茶店
慌てて席を立った後老夫婦が並んで座る待合の木製ベンチ

頭の中が甘酸っぱく満たされる
口角も自然と上がるこんな不思議な気分

忙しない物音と取り交わされる会話ミックスされて ....
靄がかかったように薄いベールが被せられ
視界に拡がるちゃいろい世界

うっすらとしか視えない
目の前に何があるのかさえわからない
ちゃいろい影がただこんもりとあるだけ

霞んで視える私の ....
軋む心が君を求め
カサついた唇が君の名を何度も求め続ける
溶け合う闇の隙間に君の影を見たような気がして
思わず夜風に靡く透けたカーテン越しの白い窓に目を凝らす

どんなに待っても君は帰ってこ ....
せんせい
ぼくのおかし、どこいっちゃったの?
保育園でつくったフェルトのビスケット
せんせいは慌てて
「ごめん。食べちゃった」
申し訳なさそうにペロッと舌だした
ぼくらは思わず友達と顔を見 ....
縺れたのは紅い舌
口から漏れる声はもはや声ではなく
誰の耳にも届かない音

苦く残り呑み込む事すら出来ない
じわりと滲んだのは蒼い瞼

後悔と苦悩と
その他諸々の感情をかき混ぜた
感 ....
使い古しの言葉に安心を感じて
寄り掛かるように安定を求める

いつになったら腐りかけの胎内から破り出でて
産声を挙げるの
新しい言葉

誰も聞いたことも見たこともない
初めて触れてハッ ....
治療したはずの前歯が欠けてしまった
すぐに治療して欲しいと歯医者に電話で頼んだら
のらりくらりとはぐらかされて
繰り返し予約日時を予告されるだけ
壊れた機械のように

仕方なく直接出向いて ....
ゴミ箱の丸い淵
廻る廻る
小さなアリが駆け足で
クルクルクルクル
無心になってひたすら走る

オリンピックに出たいのか
金メダルが欲しいのか
驚くほど素早く
何度も何度も細い脚を滑ら ....
萎みかけた花が再び開きはじめたわたしのなかにある花

ありがとう
君が撒いてくれた
澄み切った水で少しずつ

柔らかい日差しのような手を差し伸べてわたしを元気付けてくれた
君が頑張ればわ ....
赤く染まる世界にただひとり佇む私は大きく息を吐き
瞳に焼き付けた炎を閉じ込めた

燃えろよ燃えろ
どんどん燃えろ
太陽も空も草木も花もみんなみんな燃えてしまえ

たったひとりで地面を蹴っ ....
悲しみの中に私はいる

お互いが自分にしか目に入らないからきっと分かり合えることはないね
思いやりも真心もくそくらえだ

「あの人は誰?」なんて野暮な質問をしたりもしない
全てが振り出しに ....
「警察が来る」
そううわ言を言い
誰に対しても歯を剥き出して威嚇するような仕草をする祖母
祖母にとって実の娘である私の母は疲れた眼をしてそんな祖母の面倒を見る

掴みかかられても腕を引っ掻か ....
ずらっと並んだ白い大根
土で茶色く汚れた太い脚を晒し
眩しいほど鮮やかな翠の髪を銀色の網目に垂らす
井戸からひかれた冷たい井戸水被っても
気持ちよさそうに水滴浮かばせ
脚を組み自信ありげにそ ....
薄茶色掛かった白い石壁
四角い窓から見える草原
陽射しを浴びて耀く蒼が風にたなびきながら私を誘う

それは幽閉された身に哀切と郷愁を贈る詩
この壁の向こう 
この建物を出て外の空気を吸えば ....
喫茶フィガロで食べたチキンカレー
オレンジ色の洪水が
厚めに切った玉葱とチキンとともに口の中でぶつかり合う
喉の奥で絡まる暑さと辛さ
まるで口腔全体が待ち受けたように全ての旨みを受け止める
 ....
ぼんやりと雨で白灰色にくすんだ空を見上げ
彼はただ自分の不遇を嘆いていた
心地よい雨音
窓に映る何も変わることのない陰鬱な樹影
まるで干からびて細い指を広げて絡め取ってしまいそうな

自分 ....
やわらかく
時に鋭く
言葉を紡ぐ

ママもパパもおじいちゃんおばあちゃんも
近所の犬も猫も
通っている幼稚園だって小学校だって
周りにある物事すべて
こどもにかかればあっという間に不思 ....
濁った瞳の上に暗幕が振り掛かる

握り潰した命が悲鳴をあげて指の間から紅い血を滴らせ
黒い大地に歪な池を象造(かたちづく)る
天は狂喜の雄叫びを揚げ嵐を呼び寄せ
病んだ精神(こころ)を深い闇 ....
突然の雨に驚いて避けるように軒下に隠れた
冷たい雨粒が心の雫となって滴り落ちる

雨雲に覆われた白い世界
濁ったこの世界を
どうか憂いの瞳で見つめないでおくれ

傷みはやがて一筋の川とな ....
幼子の眼に映る淡い幻(ゆめ)

揺らめく色彩が鮮やかに通り過ぎ
輝きは更に強さを増して心の奥に強く刻み込まれてゆく
焼き付けられた記憶が勇気を与えてくれるから
握られた手のひらが光を集めて涙 ....
天に暗き蒼の幕が降り街に薄闇が覆う頃
背中を撫でるような畏れが霊気となって通り抜ける

思わず後ろを振り返り駆け出してしまいそうな本能
それは先祖から受け継いだ遺伝子
遥か彼方からやって来た ....
atsuchan69さんの栗栖真理亜さんおすすめリスト(246)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鴨川- 栗栖真理 ...自由詩7*25-5-29
仮想予想図- 栗栖真理 ...自由詩425-5-28
臆病者のブルース- 栗栖真理 ...自由詩4*25-5-28
汚染地帯- 栗栖真理 ...自由詩325-5-27
運命の人- 栗栖真理 ...自由詩425-5-26
雨の情景- 栗栖真理 ...自由詩125-5-26
淫靡- 栗栖真理 ...自由詩4*25-5-25
悪夢のなかの地獄- 栗栖真理 ...自由詩525-5-24
哀しみの砂- 栗栖真理 ...自由詩625-5-23
ひととき- 栗栖真理 ...自由詩425-5-22
ちゃいろい世界- 栗栖真理 ...自由詩125-5-21
そして僕の隣に君はいない。- 栗栖真理 ...自由詩325-5-19
せんせいとビスケット- 栗栖真理 ...自由詩325-5-19
名も無き感傷- 栗栖真理 ...自由詩225-5-18
コトバ- 栗栖真理 ...自由詩8*25-5-17
カスタマーハラスメント- 栗栖真理 ...自由詩5*25-5-16
アリとアスリート- 栗栖真理 ...自由詩225-5-15
ありがとう- 栗栖真理 ...自由詩225-5-15
燃える- 栗栖真理 ...自由詩225-5-14
忘れよう。- 栗栖真理 ...自由詩2*25-5-12
母子- 栗栖真理 ...自由詩225-5-12
育てる- 栗栖真理 ...自由詩5*25-5-11
異邦の蒼い夢- 栗栖真理 ...自由詩525-5-11
チキンカレー- 栗栖真理 ...自由詩8*25-5-10
- 栗栖真理 ...自由詩325-5-10
こども- 栗栖真理 ...自由詩325-5-9
闇の行方- 栗栖真理 ...自由詩225-5-8
白の涙- 栗栖真理 ...自由詩225-5-7
幸せの記憶- 栗栖真理 ...自由詩325-5-6
安全地帯(ホーム)- 栗栖真理 ...自由詩125-5-5

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