すべてのおすすめ
凝縮された思いが風船のように膨張して、弾けた飛沫が言葉になった。
そんな鮮烈なイメージが浮かんだ。それほど思わぬ角度から言葉が繰り出してくる。
凡庸に収まらない突き抜けた斬新さが、この詩集の魅力だ ....
明け方四時から朝の六時ころにかけて枕に頬をつけ、真昼の十二時ころに目を覚ます。ところがどうかすると、四時から、五時、六時、するすると九時頃まで眠れないことが週にいちど程。そういうとき眠ってはいけな ....
雨の音がまるでオルゴールのようだと、ナナが言った。
僕はオルゴールなんて見たことがなく、それがどういうものなのかは知らない。そう言うとナナは目を丸くして驚いた。
「ゼロはオルゴール ....
母さんがオナベをしてブクロに住んでくれた
小林商事つぶれたろうとヘッセと安室ちゃん
古着屋の需要はまだ高い赤耳のリーヴァイス
(後略)
猿渡群馬
この詩を ....
ブラウン管に映る天皇裕仁をテンちゃんテンスケと嘲罵するほど軍国少年
であった父は明らかに左翼で、党から除名されても宮本議長(当時)の不
撓不屈や不破書記長(当時)の才気煥発に敬服やまず、一般紙の他 ....
朝まだきと言うのか、夜が明けたかどうかという頃
かすかな鐘の音がいつも遠くから聞こえて来る。
住職が鐘撞くような高徳の寺はこの辺りにはないから
多分、世田谷通りの向こうからだと思うが、
しかし ....
1
社会には様々な個性を持った人が住んでいて、その個性の色合いは千差万別だ。まったく同じ性質の人間は二人といないのであり、それぞれが唯一無二のかけがえのない個性を備えた、取替えの利かない個人で ....
詩集の表紙には闇夜に浮かぶ舟の漁火が、誘導するようにふわりと灯り、
誘われるまま詩集を開くと、霧の中に佇む一艘の小舟の写真が出迎えていた。
山中以都子さんの詩集『水奏』は、もうここから始まってい ....
町の誰もがそれを知ったとき、多分、それは、男の女への未練だろうと噂した。
女とその娘がどこに行ったのか、町の誰も知らず、男に聞かれても皆ただ首を振るだけだった。
男は、女が灯台のある島の赤い ....
娘は娘で、やはりそんな母親の影響か教育のもと、元気に何事にもとらわれないそんなおおらかな子に育っていた。やたら頭が良く、勉強などしなくても成績もよく、クラスの担任の若い娘のような先生は、クラスをスキッ ....
女の暮らしは、毎日打ち寄せてくる波のように、変わる事がなかった。
狭い島の単調な暮らしに飽きそうになると、女は海峡を眺めて夢想した。
海峡の向こう側には、隣国の長く横たわる山脈が夏でも銀嶺の ....
いつの間にか海峡と陸を隔てる水平線は確かさを失い、靄の帯を海に広げていた。
海峡の向こうには岩肌をみせる山脈と、その手前には昔は燈台守が住んでいたという岩礁に見まがう小さな島があった。
今、そ ....
著者二十代で刊行した第一詩集から第七詩集まで、
半世紀に渡る鋭利な感性の詩編とエッセイからなる一冊である。
この凝縮した水野ひかる氏の世界は、
幾重に年月を経ようとも衰えない「女性力」を感じる。 ....
「ただいまァ。」
八月。
庭の潅木が、白い地面に真っ黒な影をいくつも落としています。
暑い盛りです。
四月から通い始めた保育園から帰った娘は、日焼けの顔で畳に膝を落とし、さっそくブロッ ....
感性は年齢に捕われない。あくまでも自由だ。そんな当たり前のことを
あらためて認識させられる、そんな印象を持った。
あとがきには「八十四回目の春を迎えて」と記されている。勿論、高齢
に達っしている ....
ページをめくると、150にも及ぶ短編が並んだ入り口に立たされる。
題名はなく整然と数字が打たれた下に展開される世界は、まるでエッシャーの騙し絵に迷いこんだようだ。
5 女の正体が実は額縁で/ ....
夕暮れの風が民家の風鈴を鳴らし、
茜色のまなざしで今日をねぎらうように、わたしの頬を撫でてくれる。
その涼しさに、ほっとして深く息を吐く。
庭先には、萎れた朝顔が脱ぎ捨てた服のように垂れ下がり、 ....
ここに来てもっと時間が欲しい。自分の時間が。
寝れなくなるまで寝ていたいし、起きていられなくなるまで起きていたい。
ブッ飛ばしても行きたいし、ダラダラとくねらせてもいたい。
いつまでも慎重に ....
月明かりに仄かに紫陽花の花びらが浮かび上がる。
ゆめこはそっと鼻を近づけてくんくん犬みたいに嗅ぐ。
「あじさいは毒があるんだぜ」
私がそう言うと花をひとつ捥いで、いたずらに口 ....
魔天
Ichiba 魔天市場ニュース
差出人:mephistopheles@maten.co.hell
宛先:詩人様
詩人様限定! エンジョイ・ライフ シークレット・キャンペ ....
6月の「ぽえとりー劇場」のオープニングでは、Ben’sCafeに集まる人にとって言葉の味わいの深まるような有意義な詩の夜となるよう願いをこめて、宮沢賢治の「注文の多い料理店」の序文を朗読しました。 ....
服部剛氏の第二詩集となる『Familia』を開くと、そこには温かな潮流が静かに流れていた。
服部剛という詩人は日常の何気ない風景の中から、その温かな視線で拾いあげてくるアングルが、
マザーテレ ....
著者は第16回詩と思想新人賞を受賞した橋爪さち子氏である。
すでに二冊の詩集を出されていて、もうベテランの域に入っていると言ってもいい詩人が新人賞を受賞したのは、
そこに新鮮な感動と発見があるか ....
うそばなしが側にいる時はうそばなしについて書いてはいいが創作してはいけない。相手はあのうそばなしである、どんな嘘を吐かれているか解らない、潜入創作官たるものくれぐれも ....
プルルルル‥
あ、美玖からだ。久々に何だろ?
「アキ?おひさ。げんき?」
「まぁ・・ね。ミクは?」
「(^皿^)v」
「だ、ろうな」
‥らしいな
…
美玖からおもむろ ....
しがない画学生の俺
某画材屋の隅で見つけた
300ml、1300円の絵の具
価格に目がぶっ飛んだ
(手が出ねぇ・・)
財布の中には300円しかない
おまけに通帳は空っぽだし ....
『メキシカン・ソレイユ』
テキーラにライム搾ってソーダで割るだけ。
俺のオリジナル。
ポイントはライムを切ったナイフで、そのままステアする―それが美味さの秘訣ってもんだ。 ....
伊栖郡の話なら法月君に聞いた。◆ナニ伊栖郡は太平洋沿岸に位置する極当たり前の田舎であつて、とりたてて特徴が有る訳でない。只伊栖之湖という稍々大きめの塩水湖が一つあり、湖の周りには柞が沢山茂つてゐる。柞 ....
{引用=
Meruki『海に似た形の』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=151980
}
何から話し始めるべきだろう。この作品の「彼女」、 ....
一限目 世界史
『パンが無いならケーキを食べればいいじゃない』
この歴史的な名台詞を誰が言ったかは定かではない。
少なくともマリー・アントワネットでない事だけは確かな事実である。
バス ....
atsuchan69さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(131)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ブリングル御田詩集『次_曲がります』
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渡 ひろ ...
散文(批評 ...
6*
10-5-28
朝のこと
-
はるな
散文(批評 ...
4
10-5-25
rain
-
ロリータ ...
散文(批評 ...
8
10-5-23
観照なのか過干渉なのか不感症なのか性感染症はない私_;
-
salco
散文(批評 ...
15+*
10-5-4
メーデー
-
salco
散文(批評 ...
14+*
10-4-29
地軸
-
salco
散文(批評 ...
5*
10-4-19
【批評祭参加作品】うたう者は疎外する/される
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
3
10-1-12
山中以都子詩集『水奏』
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
5*
10-1-5
「あざらしの島」(4)
-
月乃助
散文(批評 ...
3*
09-10-31
「あざらしの島」(3/3)
-
月乃助
散文(批評 ...
5*
09-10-17
「あざらしの島」(2/3)
-
月乃助
散文(批評 ...
4*
09-10-16
「あざらしの島」(1/3)
-
月乃助
散文(批評 ...
4*
09-10-15
新・日本現代詩文庫59『水野ひかる詩集』
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
9*
09-10-7
夕暮れ
-
オイタル
散文(批評 ...
3*
09-10-3
詩集_『見ることから』_進_一男
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
4*
09-9-28
詩集『月光苑』大原鮎美
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
6*
09-9-14
帰路
-
夏嶋 真 ...
散文(批評 ...
21*
09-8-24
Flat_Friday
-
BOOKEND
散文(批評 ...
5*
09-7-31
紫陽花
-
shu
散文(批評 ...
3
09-7-10
Service_Point
-
月乃助
散文(批評 ...
3*
09-7-5
宮沢賢治からのメッセージ_〜言葉というたべものに就いて〜_
-
服部 剛
散文(批評 ...
2*
09-7-3
服部_剛第二詩集『Famila』
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
7*
09-5-27
詩集『乾杯』橋爪さち子
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
6*
09-5-11
「_潜入創作官。P._」
-
PULL.
散文(批評 ...
5*
08-11-15
それは…
-
長谷川智 ...
散文(批評 ...
7*
08-8-16
バーミリオン
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長谷川智 ...
散文(批評 ...
6*
08-8-16
だから渇いた時は水ばかり飲んでいる
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エスカル ...
散文(批評 ...
5*
08-6-29
伊栖之湖周辺の伝説に就いて
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佐々宝砂
散文(批評 ...
4*
08-6-15
海に似た形の、しかし実体のない女を語るように
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2TO
散文(批評 ...
4*
08-5-3
疑う者は救われる
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風見鶏
散文(批評 ...
2
08-4-5
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3
4
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