すべてのおすすめ
隣屋の塀にはびこる つたの青
さみだれに色 尚つやめきし

散歩にと さいそくにくる愛犬の
うったえる瞳に 重き腰あぐ
単純もよきときあると自らと
慰むるとき 時雨の音する


ふれ合いし手の冷たさは言はずして
春雪消ゆる早きを語る

尋ねきし人は留守にて山茶花の
散り敷く庭に一人ごちする

我が裡 ....
  「アリュール」

{ルビ汚=けが}れならば五月雨川に流せりと誘ふその手は{ルビ梔子=くちなし}に似て


  「ブラック」

黒髪に触れし指先奏づるは重なる肌のあつき旋律
 ....
洗濯機の渦に心を巻き込みて
しみつく澱も洗い流せり

長雨のやみたるあとに松葉ボタン
閉ざせし心も開くがに咲く

娘が生けし菊に顔寄せ深深と
秋の香かげば夏も惜しまる

二十世紀 ....
妻清張われは花袋6月の空ベランダにバロック流る

午後になり雨しとしとと降りつづき朝顔の蔓つたふ土塀に

書物など喫茶に持ちて読みおれば髭の老爺(ろうや)が前に座りて

もみじ葉に ....
満たされぬ言葉想いて立ちつくす
足元に身をすり寄せる猫

故里のなまりやさしく語る友
友も故里をとく出でしなり

何着ても似合はずなりし我が年を
哀れがりつつせめて紅さす

故里の老 ....
恋の道 照らすかのよう 月明かり ためいきさえも いと柔らかに


道すがら 出会った二人 ときめいて この一瞬が 永遠にと願ふ


優しかれ 涙はすべてを 許します 闇に小さく きらりと ....
しとしとと 雨のリズムは 跳ねるよに 色とりどりに 開く傘花


窓辺にて 紫陽花の夢 つらつらと 君が眠った 横顔を見る


愛してる も一度言って その言葉 濡れた路上に 虹が映った
 ....
ほこりせしゴムの鉢をば雨に打たせ
ついでに心もなどと思えり

梅雨明けの豊かになりし賀茂川の
水しわに照る夏陽が眩し

云ひわけの言葉聞くとき掌に
猫のまばたく感触も知る

忘れたき ....
家も無く
吾を知る者も
今は莫し
根無し草とぞ
人は言ふらむ


風荒ぶ
夜の旅路に
光差す
命の灯火
いざ、行きめやも


黎明に
はためく翼は
輝きて
火の粉振り ....
傘持ちて吾子を迎えに行くことも
久し振りなり雨もまたよし

さりげなく扇風機の風 吾が方に
向けてくれし子は漫画読み継ぐ

見知らぬ子 通りがかりの吾れに寄り
トンボが居るよと ささやき ....
指絡め柔ぬるい舌食んでいる今この時を吸い尽くさんと カラヤンのレコード買いきて おもむろに
娘灯を消して聞くがよしと言う

萬緑を濡らして夕立過ぎゆくに
近江の里の深き静もり

緑濃き萩の道もいく曲りか
蓮の花咲く池に出にけり
     ....
加茂川に降る雨と共に昭和逝く
 何時もと変わらぬ景色まぶしく

編隊のかたちに鴉帰りゆく平成となる日の夕空を

永かりし昭和の御代も終焉となりて
小雨降る 夜となりけり

親しめぬ言 ....
  
   「いつか奇跡」

霧雨の向こうに遠い日の日記 差し出した手が迷い濡れてく

影送り透けて遠のく僕たちの眩ばゆいほどにピュアな夏の日

吹くはずのない甘い ....
朝露に光る姿は艶やかに彩り添える紫陽花の花


清流に若鮎跳ねる今もまだ大志をせなに雄飛を胸に


揺れ動く穂波は仰ぐ空の青田には命の輝き満ちて


雨続く窓の際には子どもらが作りし ....
一人だけ何でも言える人がいる
ただそれだけが笑顔の理由


ひとりきり過ごす一日時長く
窓際近く微睡む陽射し


独り言呟きポツリ溢れ出し
止めど流るる滴と共に


 ....
「反対の階段下で待っています」
あなたの胸に蝶々が降りる



右耳に雫が一つ落ちるから、ワインのコルクは赤く染まる


幸せを謳う詩ならどこまでも響くものだと信じてたけど


 ....
暗闇に目が慣れた頃見えてくる何万匹ものヒツジの群れが

専属のスタイリストが欲しいです あなたとデートの日はいつも

会ってすぐ「ラブホに行こう」と言う君が清々しくて妙に愛しい

好 ....
 
 
あいねがい
 
たえぬこころも
 
なくなくと
 
さらにながるる
 
みずからそらへ
 
 
君思ふわが名流るる滝つ瀬の
   はやき心をたれか止むらむ

紅の色に夏の葉かくす{ルビ山躑躅=やまつつじ}
   いでやかなしき人をぞみゆる

こころありや宵待草にあさつゆを
   ....
花咲な
月が差し込む
夜にのみ
雪の色して
光仄かに
 
 
夏の野は沈黙の果てみつめあう
    だけのくちづけ唇に蝶


じっとして壊れないよう忍び寄る
    白い羽には光だけ射し


言葉などもはやいらない君をつれ
    夏の丘へと逃 ....
まぼろしか白夜の夢に君を抱く 鼓動ひととき重なりて、泣く

時を打つ鐘の音色も{ルビ夜=よ}の色も白くまどろみ繰り返す「恋」

白夜なら大地もぬくもり忘れずにいるから今宵は許しあお ....
疾走す十六の夏が跳ね上げる飛沫に眩み光に濡れて

夢よりも大事なものもきっと夢何追エバイイ遣る瀬ないまま

迷うのは間違っているからじゃない 信じたいのはたったそれだけ

傷つけるばかりの ....
今日はもう眠たいんだと思ってた耳をやさしく齧られている
 

灼熱のキスも荒地の抱き方もじゅっと言ったら終わりなんでしょ
 

喧嘩してキスして抱っこして仲直り小憎らしいとはお前のことか
 ....
吹きぬける冷たい風の空高く
ひかりの鼓動は
静かにそそぐ



雪解けをあつめて川は哭いている
生まれたばかりのわたしの春に


ひとひらの可憐な花は弓使い
瞳砕けて曇りをうるむ ....
 
あの頃の
二人に捧ぐ
カスミソウ
無邪気なままの
君は遠くて
 
 
歩き出す
二人の旅に
タンポポを
また逢える日を
祈りて贈る
 
 
 
若葉燃ゆ
君の熱意に
照らされて
日毎世界も
情熱的に
 
桜散り
蒼き空には
つばくらめ
今日も世界は
光に満ちて
 
 
 
 
柏餅
大きなコイと
花ショウブ
行方は誰も
知らないようだ
 
 
ぽえむ君さんの短歌おすすめリスト(266)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
平成19年6月9日土曜日_17:45- むさこ短歌12*07-6-10
14P_「短歌2」より- むさこ短歌12*07-6-9
パルファム- Rin K短歌32*07-6-9
11P_「短歌2」より- むさこ短歌10*07-6-8
雨降りだしぬ- 生田 稔短歌7*07-6-8
10P_「短歌2」より- むさこ短歌13*07-6-7
夜の六首- おるふぇ短歌807-6-7
雨の六首- おるふぇ短歌4+07-6-7
9P_「短歌2」より- むさこ短歌11*07-6-6
旅人- 秋桜短歌10*07-6-5
8P_「短歌2」より_〜_昭和四十年- むさこ短歌10*07-6-5
蜜壷- いまいま ...短歌4*07-6-5
7P_「短歌2」より_〜_昭和四十年頃- むさこ短歌13*07-6-4
12,13P_「短歌2」より_平成元年- むさこ短歌11*07-6-3
■共同作品■_カゲロウと花- Rin K短歌26*07-6-3
水無月- 秋桜短歌11*07-6-2
ひとり- 秋桜短歌6*07-6-1
あさきゆめみし、知らない街で- 士狼(銀)短歌8*07-5-30
こぼれおちるもの(其の三)- 快晴短歌5*07-5-29
人恋し- 秋桜短歌6*07-5-29
恋夏草(れんげそう)_______■古語の宴参加作品■- Rin K短歌28*07-5-28
自然美- 秋桜短歌3*07-5-25
沈黙と蝶- 石瀬琳々短歌14*07-5-25
白夜- Rin K短歌22*07-5-24
ミセイネン_1999- Rin K短歌18*07-5-18
ながしそうめんリフレイン__(モアラヴ)- ふるる短歌11*07-5-17
◆春の扉- 千波 一 ...短歌24*07-5-13
花言葉- 秋桜短歌8*07-5-12
5月- 秋桜短歌507-5-8
端午の節句- 秋桜短歌207-5-6

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