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妻清張われは花袋6月の空ベランダにバロック流る
午後になり雨しとしとと降りつづき朝顔の蔓つたふ土塀に
書物など喫茶に持ちて読みおれば髭の老爺(ろうや)が前に座りて
もみじ葉に ....
朝八時表の庭に出でてみれば雲間草光の中に咲き咲きにけり
妻と子とともに砂丘に立つ未来は知らずはるかな海望み
わが心の思い誰に伝えん憎しみと愛と無知
人人人の塊大阪津波でみんな死ぬなど ....
妻が勤めに行ってしまった6時まで独り「公子!」て心に叫びが
僕達は兎の夫婦美味しそうに混ぜご飯を食べる妻を見て
もう一度生まれ代わることあらば蛙にな
ろか雛(ひよこ)になろか
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京都にて一人歩きの僕だった安い映画「別れの一本杉」
思い出のメロディーよ一刻一刻が大切なこの日この夜
授業が終わって隅っこで今日の給料を待つ絵の先生は
夕暮れも間近一人机に座し ....