すべてのおすすめ
死人にビスケットを持って会いに行く
後悔とかがないライフスタイル
一人ぼっちじゃないんだろね
金くれ
見つけあった街に戻って
やり直しを終わらせる
ついに勃発したゾンビ大戦
ゾン ....
恋という窓から距離を置くと
履かないスカートはカーテンになり
貰った口紅は背比べする
化粧ポーチが軽くなる度に
鏡を見ずに醜くなったのは
年を取ったせいだろうと思う
この部屋にクラ ....
ねぇ、おとうさん
なんで 戦争反対をするの / 次世代のこどもたちが徴兵されるからだ / なんで そんなふうに思うの / 新聞を、読んだからだ、たくさんの人にあって活動していたからだ / なんで ....
氷の上を
ボクは滑る
つーっとおなかで
海へドボン、だ
好きになったら
ことばにしなさい
それが恋の正しさなんだ、と
雑誌は教える
ポパイだったか
スコラだったか
おなか滑 ....
内に冷たさを保っておけ
あらゆる熱を相殺し
暴走する思考回路を抑え付ける
そういった冷たさを保つのだ
同じ作業を繰り返すだけの機械に
下らぬ虚栄心をインストールし
つまらぬ敵意を見出させる ....
しあわせが雲のように
ふわふわと私の周りに漂っている
今しあわせの中にいるなと
気にしなければ
気づかないくらい何気なく
たぶんそのしあわせは
閉じ込めておくことはできなくて
いろん ....
罪人を眺めている
誰かの腹の中のように風のない夜
迎え火が目蓋の此方
灰に包まれた心臓のよう
ゆっくりと消えて往く
ただ罪人を眺めている
正義については微塵も語らない
なにかを殺し続ける ....
酔えよこのやろう
歌え張り裂けるまで
カード飛び散る煙城の下
叩け夜明けまで
浴びよ金の酒
皆が見ている幽霊船
堂々と人間海を渡るんだ
手を出せ殴り倒せ
吐けよ言葉
裏腹の果実を降ら ....
十年前のわたしが知らなかったのは、ほんとうにひとは死ぬのだということ
息は絶えるし、姿はみえないし、さよならはいってくれません
十年後のわたしも知らないのは、ほんとうのひとの愛し方
結局こん ....
スマートフォンは
冷蔵庫を目指したのだ
一定の温度で保存ができて
いつでも取り出せる
冷凍食品で時間も短縮できる
情報の冷蔵庫を作りあげた
しかし冷蔵庫に
人間を閉じ込めたら死に ....
困るんです
私の夢に現れては
困るんです
迷惑です
ええ、そりゃあ昔は、好きでした
あなたのことが、好きで、好きで
たまらなかった
そういう時期もあったとさ
お願いですから ....
豊かな香り
いつもの珈琲
70g
数字は
合っているんだろうね
寸分たがわず
日本がなんだか
イヤになるとき
ないですか?
....
炭酸水を一息に飲んだ
目を瞑って喉をひらいて
爽やかさを求めたのに
圧迫感しか残さなかった
未来は楽観的なのだろう
心配は何もないのだろう
その感情は罪なのだろう
現状が善後策なのだ ....
ぬるいぬるすぎる
もっとだ
もっと高く 死ぬ直前まで 恐れる事無く
突き進めない者達に 創造を語る権利はない
光る指先 弾けるシナプシス 迸る内臓の噴水
意識を評価するほんの一滴の理性 追い ....
しようとして したのではない
しようとしないからできること
いたるところに仕掛けた笑いの影で
逃げたのではなく逃がしたのだ
あなたはあなたを 作品の中へ
なに不自由なく澱んでいた ....
少年は秘密を閉じ込める
美しい叔母のブローチをこっそり隠すように
部屋に鍵をかけ 歩哨さながら見張っていたが
閉ざせば閉ざすほど膨らんで行く 妄想は
秘密を太らせるのにはもってこいの餌だった
....
真夜中に目を覚ますと
キッチンのテーブルに誰か座っている
見れば自分ではないか
寝ないのか、と問うと、寝るのか、と答える
最近どう、と問うと、知ってるくせに、と答える
仕方がないので向かい側 ....
この石の中では
絶えず雨が降っている
そう言って一粒の小石を
娘の手のひらに載せた
その人は叔父だった
いつでも青いマントを着ていた
血の繋がりはないけれど
とある出来事があって ....
朝陽の「おはよう」って声に「おはよう」と返す。
雨の日にカエルの人生相談に乗ってあげる。
自分の身体より大きなパンケーキをみんなで食べる。
そんな絵本みたいな暮らしがしたい。
君のために開け放たれた窓は、少しずつ風景を描き始めた。君の中に降ってくる光や闇はとても温かく、純粋な愛情の洗礼を受けている。君は今日、裸足になって歴史の川に足を差し入れた。歴史の川はとてもきら ....
部屋一面 起き抜けの尿の色だ
永い永い言い訳のような廊下を
既に冷たい素足が横行し続けている
いけない事だ
あぁ 本当にいけない事だ
元気でね、と祈られることは
もう元気でないことが悟 ....
母が母でなくなる時 母の手はふるえる
乗り合わせのバスは無言劇
親切だったおばさんは 母の乗車後には夢になる
向かう先はお山の真上の病院で薬をもらえば
また手が ふるえる、ふるえる、大量の薬を ....
そのバスは込んでいた
しかし、その女性は
隣の空席に紙袋を置いて
占領したままだ
バスが大きく揺れた後
初老の男性が無言のまま
その女性の紙袋を
通路に降ろして席に座った
その女性 ....
気にしないでいいからと
そんな優しい嘘を
ぼくみたいについてくれ
閉店まぎわのパン屋にはいつも
じぶんの好きなパンをとって隠す
アルバイトの女の子がいるから
....
ひとつの憎しみが消えた朝
俺は鎧をひとつ脱ぎ捨てた
鎧はきれいな音を立てて
軽やかな布に変わっていった
こうやって一つずつ
背負ってきたものに別れを告げる
新しく背負う重たい荷物が ....
食パンを食べてる時
最後に流し込むコーヒーが
妙に旨い
しばらくして
遠い昔の
朝の味だなって気づいた
冷え切った夜の部屋で
山間の、とある峠の一角に巨大な岩が奉られている
近くに湧き水が流れ、森の陰影のくぼみにそっと佇んでいる
神が宿るといわれてきた、大岩
峠道を歴史の人々が歩き、腰を下ろした
見つめた大岩に合掌し ....
詩を紡ぐということは
裸にならなくてはいけない
恥ずかしがっていては
心の襞は描けない
素っ裸にはなれない
野暮な言葉を並べたくはない
ええかっこしいが邪魔をする
綺麗な言葉を並 ....
刀の{ルビ柄=つか}になりたかった
かつて
いまは
極小ビキニでありたい
真面目な話です
詩についての
《ちょっとだけ:2017年 ....
薪ストーブが煌々と燃えている
その上に遥かな時を巡った鋳物の鍋
穀物と野の草と獣の骨肉を煮込んだもの
それが飴色に溶け込んで
ぷすりとぷすりと
ヤジのような泡を吹かせている
端の欠けた椀を ....
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