裸になれない
星丘涙

詩を紡ぐということは
裸にならなくてはいけない
恥ずかしがっていては
心の襞は描けない

素っ裸にはなれない
野暮な言葉を並べたくはない

ええかっこしいが邪魔をする
綺麗な言葉を並べ
大衆を意識する

本当は隠されている
傷もエゴも汚れも
隠されている

そこに命の輝きはあるのか
躍動はあるのか
無様な生きざまはあるか

綺麗に塗られた墓のように
人間の本当は隠され
愚かさも 失敗も 無力さも
表れてない

人間の本当は、魂の叫びは
ないのではないか
それは詞であって
詩ではないような気がする

本当を綴りたい
そんな勇気が欲しい



自由詩 裸になれない Copyright 星丘涙 2017-11-02 07:05:01縦
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