すべてのおすすめ
天使の絵が描かれたキャラメルの箱に おれは
さそりを仕込んで男の子に渡す
男の子はキャラメルの箱の天使にそっくりで
おじさん、ありがとうとおれに礼を言った おれは
立てた人差し指を左右に三度振 ....
いってらっしゃい
おかえりなさい
ごはん できているわ
おいしそうだね いただきます
そうだわ にちようび どこへいく
えいがをみて さんぽして
いっしょに ゆうはんのかいものにいこ ....
?.
旧市街のプラサに
仮設テントが建って
ワインの試飲祭が行われた
一週間続く
ぶるじょわなお祭りだ
入り口で
一ユーロでグラスを買って
あとは一杯一ユーロで ....
くるくる回ってきみの気を引く
第一宇宙速度
目に入るのは青い地球ばかりで
どうしてこんなに寂しいんだろう
きみは美しく,光りすぎている
きみが僕にそっぽを向いた
第二宇宙速度
さよう ....
我々は喫茶店で屁をこいた
我々は人目も気にせず屁をこいた
我々は大々的に屁をこいた
我々は周りの人が吹っ飛ぶほど屁をこいた
我々は逃げるように屁をこいた
我々は外に出てからも屁をこいた
我 ....
{引用=
夜の窓に遠く
過ぎる電車を
手のひらにのせる
人気の少ない座席に
ごとごとと震えながら
閉ざされたあなたの
かなしみは 何処へ行くの
私の身体は
透き通 ....
メリーゴーランドにのりたいの
あの白い一角がいい
かげろうゆらめく
君の瞳に反射する
ひかり
昇華した太陽が
並んだ影を焼き付ける
アスファルト
蝉時雨を踏まない ....
赤ちゃんが乗っています
世間でステッカーがはやりはじめると
和泉町3丁目にある零細ステッカー会社の社長はへそまがりだから
赤ちゃんだけ特別扱いするのはおかしい と言い出し
次のような亜種をどん ....
三分で考えた詩なんて
一秒と持たない
次から次へと電車は来る
それに乗ろうとおおいそがしだ
吉野家とすき家どっちがうまいか なんて
その場しのぎにしたってひどすぎる話題を
ぼくらはずっ ....
電子マネーなるものが出回って
お金を使う実感さえもなくなる御時世で
本物と偽物を見分けるのは難しい
「ケータイで何でもできる」と言われて私たちは喜んでいる
人の心がお金で買えるかどうかは知らな ....
神保町にゆきたい
中央線でゆきたい
半蔵門線でもよい
おれはもうだめだ
あとのことはたのむ
おれの好みをみつくろって
何本かのエロDVDをたのむ
あの店だ
神保町にゆきたい
どう ....
川沿いに歩いて ようやく
国道まで出た
ぼくたちは、しばしば
夜を迷う
ぼくたちには靴がなかったけれど
それはたいした問題じゃなかった
歩くべき道を
さがすだけの、夜を
迷っていた
....
病室前のバス停に
貼られた時刻表を覗き込み
金曜日には帰れるんだよ
お母さんが来てくれるんだよ
取ってあげたイチゴのへたを
おはな、と言って微笑うのさ
....
冷たい光が壊れながら
憧れる者の手のひらに落ちるとき
夢見る心は いっそう痛々しく
冬の真昼の傷を負う
さびしさの傷 悔恨の傷
むなしさの傷 かなしみの傷
降りてやまぬ傷は 風に舞 ....
いつかすべての本を読みおわってしまったらどうしよう
いつかすべての音楽を聴きおわってしまったらどうしよう
いつかすべての食料を食べつくしてしまったらどうしよう
いつかすべての酸素を吸いつくしてし ....
ぼくが包茎だったころ
アフリカはとおく
象の足は八本あった
あのひとのほほは白く
うつむくまつげは長かった
どんな人にも天使のように微笑むので
誰もが自分はあのひとに愛されていると勘違 ....
Kくんの家はぼくの家のとなりです
Kくんとぼくはいつもいっしょに遊びます
ゲームをしました
その前の日は漫画をよみました
そのさらに前の日はやっぱりゲームをしました
ぼくもKくんも漫画が好き ....
あんまりおまえが焦がれたから
帰ってきたよ、
あのひとが・・・。
丘のむこうで、うごめいている
あの白い花は、
おまえじゃないかい?
あるひとが
ほら、
おし ....
僕のからだの内燃機関は
なにを動力にして
ここまで
走らせ続けてきたのだろう
西日はいつも眩しいね
僕の手が掘り出したいものの
手がかりを
きっと
西日は知っている
....
嘘つきだった君を剥がしてあげよう
昼間のシャツは
白すぎたんじゃないか
夕飯のサラダは
潔すぎたんじゃないか
嘘つきだった君を剥がしてあげよう
すべてを明け渡し ....
なんにも無いところから
花が咲くわけなどないのに
私の目はいつも
開いた色しか見ていない
綺麗な色しか見ていない
いつのまに咲いたのか
どうやって咲いたのか
質問したなら ....
確かに買った筈の切符がない
この列車の行き先を見上げた
いくつも詩を読んでくうちに
詩なんてくそくらえと思う
飾っちゃってさ
君をもっと知るために君の陰部を見せてくれないか
君は呆れ身構えるが
そうしないと僕には君が見えないんだ
....
殺してしまった
今日、何の罪もない
言葉を
奥歯で
噛み殺してしまった
悔しかったのだろうか
それとも
悲しかったのだろうか
そんなことは
いずれ忘れてしまうのだろう ....
おびえるなよ
という声が
おびえていた
私の体の 外で
外では
仕方がないから
精液の白さに免じて
ゆるした
僕のノートパソコンは頭が良くて
いろんなことをスマートにこなす
僕が逆立ちしたってできないような計算とか
僕が覚えていられないことをいつまでも覚えていたりとか
ゲームとか、OpenGLとか、簡 ....
旅館から浴衣がけで我々は夜の温泉街に出かける。川の橋の袂に、テントがけの射的場がある。酔っている我々はそこに入った。一本の銃がぼくに渡される。紅い人形を撃ち落せという。ぼくは狙 ....
扇風機のスイッチを入れて
淀んだ空気をかき回すと
少しだけ軽くなったような気がした
このまま回し続ければ飛べるかもしれない
熱帯夜に猫は冷たい感触を求めてアスファルトを転がり
僕は徐々に ....
甘栗むいちゃいました
三点倒立で甘栗むいちゃいました
航空ショーで甘栗むいちゃいました
筋肉ミュージカルで甘栗むいちゃいました
死海で浮かびながら甘栗むいちゃいました
女性専用車両で甘栗むい ....
− 素子へ、特別版 −
子供の頃は戦後のモータリゼーションが
発展し始めた時期で
うちの車は初代パブリカのデラックス
その頃は車のグレードと言った ....
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