すべてのおすすめ
ひとつひとつに
名前なんてなかった
きみだけが知っていた
美しい世界
神さま
ねえだから
きみは神さま
みんながうまれたときに
さいしょに泣いてくれたのは
きみだったな
あわくする ....
  それは光のなかに
  夕暮れどきの街灯にある
  一〇〇円ライターの炎のなかに
  乱反射する水面にある
  やさしい気持ちが消えないように
  祈り続ける心の奥に



 ....
 寝る前に、一日が終わる前に、鳥が死ぬ話を書こうとしたが、鳥の死ぬ姿を見たことがないので手が止まった。鳥の死体はいくらでも見てきたが、鳥の死ぬ瞬間は見たことがない。いつでもどこでも鳥は死に続けているの ....     あ    わい    ムー    ド
 
 き    みを    だ     くの

    あ    かい    ルー    ド

 し    みが    つ     くの

 ....
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている

田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い

手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
悲しいのか何かは知らないがよくわからないものを抱えて
コピー機の上に座ってみた
コピー機はしばらくの間ウィィィンと思案して見せたが
すぐに働き者の知恵を発揮して
ガッガガと印刷をし始めた
や ....
手作りケーキのお店で
あなたを愛した
愛したあなたは
ケーキを作った
作ったケーキは
おそらく誰のことも
愛することはなかった
その向こう
山と海とが
平行に交わっている
窓か ....
有史以来
人が
夕焼けに勝った瞬間はあるのだろうか
魂が離れ
棺の中で
物体が
停止する時
そこに
無い
モノへ
向けて
投げられる
すさまじい
悲しみ
注目
勝るといえ ....
店を出るときが来た

うだうだと四の五の言わず

明日こそは 明日こそはと 一日の締めの言葉にせず

今やるのだ 今こそ頑張るのだと 全身をこわばらせず

大きな深呼吸もせず  ....
しほが着ている服が好きだよ
ねえ
古着屋に行こうよ
って

昔出会った女の子

久しぶりに会って
互いに目で女子高生を追いかけながらの会話

雨がシクシク泣いていて
異臭放つアス ....
 
小さなバス停を飼った
小さい割にはよく食べた
それでも店員の言ったとおり
あまり大きくはならなかった
一日に数本小さなバスが停まった
行先はどこでもよかった
夜、明かりを消して床に着 ....
上司に誘われて
いじめを食べに行った
やっぱりいじめはうまいな
と言う上司に
ただそうですねと頷いた
これだからいじめはやめられない
とも言った

しばらくして店が潰れ
それ以来上司 ....
散弾で撃ち抜かれた無数を胸に見るや
目を瞑り落天してくる鳥々のこれ
演じる躯
燦とぶつけて
それが同じ軌跡を描けない
きみは風切りを整えられた渡り鳥
飛べない指が指に重なりまだの空を辿る
 ....
ベストオブにんじん色に選ばれた

「おめでとうございます!!!
あなたは、ベストオブにんじん色に選ばれました!!!」

という電話がかかってきたから間違いはない

学校へ行くと友達が
 ....
お仕事は何ですか、と
聞かれたので
コピーライターです、と答えたら
あなたは不思議そうな顔をしました
そこで、コピー機の説明書を書く
仕事なんです、と付け加えると
ああ、と少し理解 ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
春は白浜の波の音がする
いろいろなことを思い
浮かんだと思えば波にさらわれ
刻んだと思えば波に消される
その度に波の音が聞こえてくる
ゆっくりと薄く
浜に広がる白い泡が
繰り返される
 ....
あとかたもなく
灰にするということだ

ひとりで
生きていくために

世界に
巣立ちをせよということだ

父を焼く

かたくなに
声を伝えぬおとがいを
持ち上げたなら
かさ ....
ライラックの花が枯れてしまつて
また同じ花を育てても同じ様に愛せるか不安で
水を与えずとも生きてね
お前の手など借りぬと花を凛々と咲かせてね
私は死んだ片割れの正義とかそれゆえの責任とか云ふ計 ....
海鳴りが微笑み、伝えているので。
風、光、波、を、あそばせています。
る。ふ、らん。
る。ふ、らん。

瑠璃色にかわっていくのかしら。
遠いは、近い、のかもしれません。


 ....
脱税しました
空は晴れていました
脱税したお金で
スポーツカーを買いました
お金が足りないので
模型のスポーツカーでした
海の近くでした
風に匂いがありました
一輪車が得意でした
上 ....
霧雨で
全部言ったら霧雨で
それは何千日っていう僅かな
俺たちの
永遠で

霧雨に緑は映えて
おまえの瞳の緑は映えて
そんなに静かに
生まれたての春の花々のように ....
明 日 手 放 す 夜 空 に
日 々 を そ っ と 焼 く
手 を 伝 う と 失 く し
放 そ う と 思 う 望 み
す っ と 思 う 平 遠 の
夜 と 失 う 平 和 写  ....
お台所で
平目は五枚に下ろすのよって
ちょっと得意げにしているわたしも
豆鯵は指でおろすの
ほら、こういうふうにって
えらのところに親指をねじ込んで
躊躇なく{ルビ腸=はらわた}をひねくり ....
帰宅ラッシュだった
階段で圧力に耐えかね
ひょろ長い女の背を
あわあわと胸で押してしまった

(押すなよおっさん!

おっさんではない
武士である



{ルビ法度=はっと}に ....
飛ぶ鳥から抜け落ちた羽根が
地面に墜落する運命に気付かず
いつまでも空を飛び続けていることがある
これを残鳥という

猟銃で撃たれた鳥の
飛び散った大量の羽根が
そのまま鳥の形をして飛び ....
桜はあきないのだろうか

雪が溶ければ 蕾をふくらませ
陽が高く昇れば 花びらを脱ぎ散り
銀杏が黄金に染まれば そのおすそわけを頂戴し
人間がせわしなく動き始めると ペースを合わせて葉を手放 ....
学校を抜け出して
坂道を下ると
線路のあたりから
かすかな潮の匂い
遠い浜辺へと
心を急かせても
水面を見る前に
五時間目の鐘が呼ぶ

走れ走れ
さよならのために
さっぱりわから ....
くるぶしの水位で哀しみが満ちているので

じゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ

とっても歩きづらい


どうせなら肩くらいまで浸かっちゃえたら

のんびり平泳ぎでいくのにな
ガングロ真理子は
渋谷の無気力をたくさん抱えて
コングロマリットになったらしい

クロマグロ律子は
海の悩みを代わりに引き受けて
コングロマリットになったらしい

こんがりパリ彦は
 ....
若原光彦さんの自由詩おすすめリスト(289)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
神さまとさよならする日- アオゾラ ...自由詩3607-12-20
かなしみについて- 草野春心自由詩807-12-19
鳥が死なない- 楢山孝介自由詩907-12-18
淡いムード- manabe kenta自由詩5*07-12-4
- 小原あき自由詩39*07-11-7
コピー機- 自由詩11*07-11-1
教室- たもつ自由詩807-10-18
失魂- 秋也自由詩4*07-8-19
<スランプ亭にて>- ポップこ ...自由詩107-7-31
女子高生- つちやし ...自由詩407-7-6
- たもつ自由詩1307-7-3
いじめ- 小川 葉自由詩5*07-6-14
ガン・ズー- soft_machine自由詩17*07-6-9
ベストオブにんじん色- ふるる自由詩24*07-4-28
優劣- Tsu-Yo自由詩507-4-27
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
春は白浜の波の音がする- ぽえむ君自由詩6*07-4-24
明日に咲く花- umineko自由詩12*07-4-21
Re:- 真田徹基自由詩507-4-19
りふれいん。- 鯨 勇魚自由詩3*07-4-18
脱税- たもつ自由詩1307-4-18
霧雨- 水在らあ ...自由詩2507-4-17
日々を焼く日々- 自由詩18*07-4-8
さかな- 芳賀梨花 ...自由詩8*07-4-6
武士のきもち- 佐野権太自由詩34*07-4-5
残鳥- 楢山孝介自由詩18*07-4-3
- 蝶子自由詩3*07-4-1
京浜工業地帯- 曳舟自由詩607-3-30
水位- 松本 涼自由詩1007-3-26
コングロマリット- シリ・カ ...自由詩5*07-3-26

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