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色んな人が生まれてくる
とても元気に泣いて
とてもやさしい笑顔で
同じ人間として同じ社会を生きる
社会はそれにこたえられるのか
受け入れることができるのだろうか

どんな境遇でも、みんな ....
海の向こうの友だちは知っている
あなたのやさしさと
あなたのやましさを

どうして知っているかって
それは聞かないでいて

そして描いている
庭の絵や
湖の絵を
りりしい若者の絵や ....
本の頁を捲る度に、
髪をかきあげる度に、
引っかかる右手人差し指のささくれ。
ささくれの向こうには、
見たこともない懐かしい未来がある。



またひとつ、
母親に嘘をついた。
 ....
峰と峰とのつなぎ目に鞍部があり、南北の分水嶺となっている
古い大葉菩提樹の木がさわさわと風を漂わせる
峠には旅人が茶化して作った神木と、一合入れの酒の殻が置いてある
岩窟があり、苔や羊歯が入り口 ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
 ....
自覚していない欲望を、引きづり出して見てみたい。
それを誰かに上手に説明できるようになりたい。
どんな色でどんな形なのか。どれぐらいの大きさなのか。それに首輪を掛けて(そもそも首はあるのか)近所を ....
学校から帰ってきた息子が
窓際で何かしている
覗いてみると、濡れたつまようじを網戸の目に刺し水の膜を張らせている
何してるの?と聞いたら
テトリスみたいと言った
ゴミも取れると。
なんてた ....
オナニーをしても
すっきりせずもやもや気分続行で報われないのは
本当は
たった一人の人を探しているからじゃないだろうか

仮に
宇宙が無だとするのなら
地球は有であり
俗世だ
絶え間 ....
幼児虐待(育児放棄)のニュースを見て7歳の息子が怒った
「なんでご飯食わせねえんだよっ!」と言ってテーブルをダンッと叩いた
顔は少し震えていて下を向いていた
俺はびびった
わお、そういう感性も ....
青空が全てを飲み込んで
見渡す限り空っぽになったような そんな日々が続いて
生まれた街を離れられずに
過ぎ去った人達の事ばかり考えている
未だそばにいる誰かの声を
自らの歌声でかき消しな ....
その花の残り香を
私は憎む
枯れて捨てられた今も尚
微かに 確かに 残るその存在を
私は憎む

その花はとても美しく
それでいて派手さの無い落ち着いた面持ちで
場の暗く重たい空気を少し ....
進むためでなく 靴を履き

学ぶためでなく 本を読み

守るためでなく 傘を差し

愛するためでなく 言葉を交わして


そうやって 逃げるために 生きてきた
私の目の前には
ま ....
とびたい
という言葉に対して
どういう思いを抱くかで
その人がどんな人物なのか
おおよそのことはわかる

そう言って
おおよそどんな人物なのか
長い付き合いを持ってしても
未 ....
いつからだろう じめじめとした部屋で
目いっぱいの力で心臓を鷲掴み
感じるものに侵されたのは
水溜まりを駆け抜ける車と
熱だけが漏れるきちがいな朝に
肺が息を殺し 苦しみを想うよ
幻がにうい 現実がにうい 俺はどこだ 今はなんだ
新しい色が 視界の隅から蘇って他の色を消して白くなる
まっすぐ叫んでやろう 貴様を消すまで呪ってやろう
幻がにうい 現実がにうい

破裂した ....
雨の空いた穴に私が零れてく
反った音とあらゆる謎と正しいことばを
消えないようににおいになって漂っている
おまえには本当に意味がありますか
心のやみをほどく意味はありますか
問いただそうとす ....
何もない 
そう思っているのか
何もない 箱の中身は 言い繕った言葉で光る
ありえない おとの波は
耳に揺られて なにもない

すみません
もうしわけない
ごめんなさい
お腹のなかで ....
足を軸にして回れば、みたことのある夜が必ずくる
ついさっきのように俯けば 目の前に電灯が飛び込んでくる
歩いた先がどれだけ先でも 走った先がどれだけ流れても
晴れる日が いつも夜が打ち消していく ....
うき場のない 激しく働く夜が灯りをもれてる
なにもない電燈を電圧じゃなく人の思考が流れている
かわいい かわいそう かわいい かわいそう

言葉じゃない 暗闇が町を照らしている
歌じゃない  ....
瞼を孕んでどこへ目玉を吐き出すのかしら おもたい眩しさ
息をおっていく 矢印の舌が 笑みを湛えて想像のままひき裂く
自慰したい 高い天に 喉をつきだして飲み干したい
息をしたい 息をおっていく  ....
だれのせいでもなく、反射していきている
闘いの後を、追っていく
握り締めた手をかおをほうっておく
泥にも草にもなれず太陽に勝てず
お前のもとにいかないと心と話し
幸せだったととけてゆく。
言葉
声に出されることはなく
音として空気を震わせることもない
そんな言葉が積み重なって行く
届けたい誰かが
息をしているのはどこか
いくら探しても見当もつかない
空の下でくるくると踊る ....
世界は落ちると 勘違いしている人がいる
日を吹く電気の中を砂利に映る食べ物へと
浮かぶめも ひっぱるくころの子も ここを
血の汗のある眺めに
愛のある無に

なみかぜ え そう
外れうく ....
しにたい 頭のなかで赤ん坊がさわぐ
それは子供の私でその頃は大人だ

いつか だったか
ながれてくる川が
日を浴びて赤くとけていた

御前の中の鼓動はそんなものか
つきぬけている
 ....
陰よ 陰よ 小さな穂をゆらして
ただただ とかしてほしい
力やうそはここみたいにありのままにひろがってはいないから
かげよ かげよ あの人を支えてくれ 守りたいだけなんだ
ゆく道の車の窓に
雲を光らせ 幟旗を押し立てて
見知らぬ男たちが手を振る
起きぬけの笑顔で

すぼめて垂らした傘の先を
水たまりに映して
参議院選挙の投票に行く

昨日死んだ紺の背広 ....
鉛筆を削る

尖らすために


がりがりという音の中

画用紙をすべることの叶わなかった

黒鉛たちが

ゆらりゆらりと落ちてゆく


鉛筆を

尖らすために

犠 ....
なにをためらっているのか なにもためらっていない
酷い傷だけ生きているの 掠り傷だけみとめられるの
気の遠くなりそうな曲がり路 死んでも越えてみせるわ

えらくなれ 燃えあがれ
壊せぬなら  ....
 
 
こびとの ふねが
ちいさな おおきな ふねが
たそがれの
うみへ きえてゆく

いま みたばかりの
まど まど まどが
そこからみえた
ゆうやけの
ひとつ ひとつでも
 ....
はじまろうとする
あらゆる終りに贈る
季節たちの語りは終わった
わたしたちは手をはなし
時間のものがたりではなく
空間のものがたりをつくる
これからわたしはここ以外をめざし
ここ以外の土 ....
若原光彦さんの自由詩おすすめリスト(289)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
どんな言葉があったらいい?- 電光石火自由詩316-12-26
人生の絵- やまうち ...自由詩216-12-17
ささくれ- あおい満 ...自由詩316-12-7
峠の山道- 山人自由詩8*16-9-26
死にたいと言うな_助けてといえ- 馬野ミキ自由詩27+15-2-18
記憶の雪だるま- 宮木理人自由詩4+*15-2-17
魔法- 馬野ミキ自由詩615-1-28
愛について- 馬野ミキ自由詩214-7-28
プラスチックやガラスの破片- 馬野ミキ自由詩714-6-26
朝起きると嘘が生まれていた- 自由詩6*13-12-16
優しい葬列- 自由詩413-9-9
逃げるために- 自由詩313-9-4
とびたい- 自由詩2*13-8-16
元気だろうか- 十二支蝶自由詩113-7-29
- 十二支蝶自由詩113-7-27
響きあり- 十二支蝶自由詩313-5-14
_- 十二支蝶自由詩213-4-6
こぶし- 十二支蝶自由詩212-12-15
_- 十二支蝶自由詩212-8-2
カラオケ- 十二支蝶自由詩112-7-2
__- 十二支蝶自由詩311-8-19
どこかの誰かへ- 自由詩3*11-4-7
こだま- 十二支蝶自由詩211-3-9
漆を浴び- 十二支蝶自由詩311-1-7
だめだ。- 十二支蝶自由詩210-11-24
参議院選挙へ_みんなと行く- オイタル自由詩9*10-7-11
黒鉛- くろきた自由詩510-2-19
- 十二支蝶自由詩210-1-6
浮舟- 小川 葉自由詩4*09-10-2
十二月- 非在の虹自由詩209-6-9

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