ダンボール
捨てたいものをつめた
ダンボール
は、ちいさかった
そしてなにもなかった
わたしはなかった
あ、あ、あ、
みじかい音をいくつも出して
壁に羅列のスタンプをして
そ ....
ああ
かみさまはいるのだ、と
思った
そんな夜の話をしてあげる

雲をつんざく、青
無尽に動く、光
まっすぐ、
ひたすらまっすぐな、光
それから逃れるため
走った

(まっすぐ ....
オトナにはなりきれなくてコーヒーも砂糖とミルク入れてしまうの

オトナにはなりきれなくてお刺身もワサビをつけて食べられないの

オトナにはなりきれなくてバーボンもコーラで割らなきゃ飲みきれ ....
笑顔の下に透けて見える冬を

お互いに無視して

決して埋まらないものを

埋めてしまわなければなりません

それは大きくて また 愛しい不在を

お互いの 手と言葉と表情だけで
 ....
 寒空へ向かうシャボン玉の割れたさきで
 季節が変わる
 ふくらんだ嘘を削ぎ落とすようにきみは
 僕をたった一つにする
 やさしい指先に抗いましょう
 午後の上機嫌なチーズスフレ ....
のどが「ミスター」といった日から
ぼくが階段を見ることはなくなった

スコップは土が好きだろうか
ぼくは塔よりもネジにのぼりたい

きれいなしたい
夕陽はもう少しできれいなしたい

 ....
初めて見かけたのは午後6時
センター街の陰でうずくまり
待つことを放棄しながら
背伸びをするリップスティック
名前は知らない
まだ明るい
これからの夜

1人でいる子を狙うほど ....
結露が止まらない
いくら拭いても
壁や窓から滲み出てくる
このままでは
部屋が水でいっぱいになってしまう
僕らは慌てて非常食、ラジオ付き懐中電灯、
釣り竿等々をリュックにつめる
 ....
霧は晴れた 夜は明けた そして戦争は終わった
だからこそカーニヴァルがひらかれ
娘たちと青年たちはみな
陽気な音楽のリズムに身体を預け踊り狂ったのだ

レイヴンよ おまえは覚えているか
戦 ....
奇怪な生物が群れ泳ぐ
微細な海で
きみは自在にはねまわる

ぼくはきみをすりつぶす
人差し指の先っちょで

ぼくと君のあいだにある
屈曲率が
あんまり悲しいので




( ....
ね マナちゃん 今日はいっぱいおひさまがいるよ

母はわたしの名前を間違えたのだ 公然と 間違えたんだ
肩を抱くと 猫と同じにおい がする


今日の朝ごはんは 半分くらい食べたんだよ
 ....
その言葉を待っていたんだと
小さな月の下で輝いて
遠い夜景と
遠くない息の間で
君とキスをする

やるせなさの上に
せつなさを置いて
焦がれる心は
風を泳いで
湿った舌と
乾いた ....
        部屋からの風景は
        丁度こんな感じだ
     そう、丁度こんな感じだ
     この辺で頭出してるのが
     ほのぼのレイクのネオン
        隣の ....
雨にうすく濡れた歩道の中心に
盲人用の黄色い凸凸道が
遠くへと敷かれている

いつもそ知らぬ顔で歩いていたが
凸凸道を求めているのは
よろけた歩みで目線の定まらない自分だった

黒いこ ....
コンコースですれ違う人に殴られる
それが悪夢の始まりであった
階段を駆け下りる足は絡まって
ひとりふたりとともに倒れる
改札の人だかりの中つっこんで隠れたけれど
尻尾は隠せず
新宿と代々木 ....
 
 



 面接官は一重の目で
 おれを見つめ
 何も言わなかった
 机にある採用チェックシートの上の宙を
 ボールペンがせわしなく回転する
 肌寒い頃だったが
 秋だかまだ ....
                    128時 @ハト通信

しとしと
あめがふってきました
ちゃんとかさをもってきたので
へいきです
へいきだよって
つぶやきました
ほんとは
 ....
   その箱の中には
   巨大なソーセージのような
   赤黒いいなまこのような
   パンパンに膨れ上がったものが
   体らしきその全体をくねらせていた

   私はそれが自分のもの ....
30歳になったら
凄くなる

ずっと思ってた
今の期待にクールに応えられる
エリート且つ人気者になりたいって

お手本が欲しい
こんな人になりたいと思える人に
近付いて
吸収して
 ....
もう少し あと少し 遠すぎる 届かない


人の顔をよく見ると
性格・趣味・思考
大体把握出来るようになった
必死になって
自分を見返したくて
人に依存したくて

もっと皆活き活き ....
シナモンという単語には強引に美味しそうだと思わせられる

と言うのも母ちゃん作のシナモン・トーストが僕は好きだったから
もっとずっと確かなこと
だったのだと思う

何も知らなかった
わたし



日が沈んでゆく
窓から見えるのは 山
相変わらずの景色は
三年間ずっと変わらない
授業で「第三セ ....
どうしたんだろう
今夜はひとりがさびしい
よくわからないけど
鍋焼きうどんでも作ってみようかな
彼とは別れちゃったし
次の合コンは新年明けてから
友達は彼と一緒みたい
やっぱりうらやまし ....
「なかったことにしよう」
と言われて
黙って頷いた
そうかぁなかったことかぁと
帰り道電車の中
何度も何度も考えた
とても疲れていたので
座りたかったけど
井の頭線は混んでいて
つり ....
  まだぼくはほんとうに人間を愛していないのかもしれない
  ぼくはぼくのなかのぼくを愛しているだけなのかもしれない
  ぼくはひとりのナルシストなのだろうか
  ナルシストが時代の流行であった ....
雪が
自由にしてくれると言うの
で歩き出すと

なみだが

サクサク落ち

みみやはながぼとぼと落ち

ゆびなどもぽろぽろぽろぽろ落ちて

振り返ると
うでもあしも全部
 ....
「イラン戦争反対!」なんて
大それたプラカード掲げて
署名を求める女子校生の真っ直ぐな眼差しが
交差点の向こうから僕を貫いていた

僕は大人度斜め45度なる虚ろな視線を泳がせ
人ごみの中に ....
彼女は今も闘っている  新聞の紙面上で  ネジ穴の底で  明けの空に浮かぶ金星と  わたしの目蓋の縁と  夢のなか  彼女は今も闘っている  時計の針の数センチまで  暗い色の塀に  這うように  舞 .... 昼、照らされている。

昼、白いタイルの、白い洗面器の、白いバスルームで
シャワーを浴びて、蒸気に包まれる。
絡みつく水が、透明でおいしい。

夢の入口は、白いフェードアウト。
死の入口 ....
首筋に蚯蚓腫
何時の間に
引っ掻いた痕

来週の金曜には
あの人に逢うっていうのに
尻に痣もある

せめて
荒れた手は綺麗にしていかなくちゃ

指輪は
もう永いこと嵌めていませ ....
暗闇れもんさんのおすすめリスト(535)
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