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水道水にかぶれた皮膚のあたりを掻く
描いていたのかもしれない
赤く、ぽつぽつと、
夕日の質感に似せて
 
滑車に吊るされている重量のないもの
贅沢は言わない
ほんの少しでも重みがあれば
 ....
窓辺に頬杖し
少年は大きな音を立てて通過する列車を眺めていた
用事があればそれに乗ることもあった
ボックス席の窓側に好んで座り、近くにくれば
自分がいつも列車を眺めている窓を目で追った
当た ....
結露が止まらない
いくら拭いても
壁や窓から滲み出てくる
このままでは
部屋が水でいっぱいになってしまう
僕らは慌てて非常食、ラジオ付き懐中電灯、
釣り竿等々をリュックにつめる
 ....
檸檬は今にも飛んでいきそうな色と

形をしているけれど

決して空を飛ぶことはない

朝、テーブルの滑走路で
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
暗闇れもんさんのたもつさんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
滑車- たもつ自由詩1010-10-8
焼き魚- たもつ自由詩7*06-5-9
身辺雑記より(五)- たもつ自由詩804-12-28
静物の地平- たもつ自由詩1504-3-12
醤油- たもつ自由詩9203-7-9

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