すべてのおすすめ
凍える寒さとminiの宇宙船で
こうただっ広い宇宙を旅していると彼にはよく会う
つまり宇宙最強だ
先が宇宙で一番尖っている宇宙最強の剣を持ち
あとは日本の埴輪みたいな感じ。
(俺が日本人だか ....
桜よ
あの人を包んでください
黒い古木にもたれて
胸の傷に手を当てる
あの人の背中をさすって
夜空の花となり生温かく散って
ほのかな明かりで目隠してください
ひとひらひとひら
....
生きる意味に悩んでいるなら
悩んで悩んで悩み抜いて
大いに苦しめばいいよ
それでも君は幸せなんだから
今すぐにでも死にたいのなら
遺書のひとつでも書いて
とっとと死ねばいい ....
気が付けばもうこんな所まで来たのか
もう自分には生きる意味なんて
そう呟いて暗闇の中たった一人で泣いてたっけ
いつだったっけなぁ? 僕は変わるんだと誓ったあの日は
結局僕の中身はあの頃と大 ....
屈めた背中を ゆっくりと伸ばすように
季節は移り変わる
それは水指に潜む 小梅の性
三寒四温の質感を受けいれては ひとり悦に入る
(ああ 春は素敵な季節
(水指の渇望は
(滴り ....
気付かれようと
必死になる
報われない
あんたなんか、
とおりすぎる
気付かれない
なきそうになる
このやろう、
なんでもない
なんでもない
なんでもない
で ....
わたしが 骨壺に なったとき 全ては 赦される ノデショウカ ちいさな 骨壺の中で 繰り返し おもいだします あのときのこと この ときのこと もしも そうなったら なら なかったなら でも 骨壺も ....
(地下鉄の入り口)
真昼でも陽の光の届かない
そこは蛍光灯で照らされた
もう一つの夜だった
疲れた足取りで階段を降りてゆく
行き先を示す電光掲示板には
目的の場所が表示 ....
笑わないで聞いてくれる?
例えば
不規則的に唸る換気扇が
この世の終わりみたいな音を奏でても
それに怯える私はうずくまってコーヒーを飲み明か ....
小さな息遣いで狙う
溢れそうな領空を遠い声が駆け抜けていく
高度3メートル
誰も倒せない鉄砲に込めた弾丸は
赤や黄色に自己主張して
空に駆け上がる勢いを
繰り返すたびにどこかへ置き忘れてい ....
帰るから
もう帰るから
といいながら
帰らないでいる
ひとりの男
夕陽眺めて
空は大きい
空は小さい
どちらだろう
飛行機がきりとる空
ロッカーから見ている
....
あなたの『大事だったもの』を
もらいにきました
あなたが
「もうそんなの古くてかっこわるいんだよ」
と言っていたのを聞いたので
そうですか・・・
やっぱり大事ですか・・ ....
豆をやるから
こっちへ
来いよ、
だなんて
そんな餌には
釣られません
私は私の
信じる空へ
羽ばたくだけです
くるっぽー。
昔、あなたに宛てて書いた手紙
あなたが受け取らなかったので
まだ手元に残っている
手渡そうとすると
あなたは決まって困った顔をしたから
わたしは何故なのだろう ....
真夜中の部屋で独り
耳を澄ますと聞こえて来るピアノの音
沈黙の闇に 響く「雨だれ」
( ショパンの透き通った指は今夜も
( 鍵盤の上で音を{ルビ紡=つむ}いでいる
写真立ての中で肩を ....
酸性雨が降り
森が枯れて
花は身じろぎもせず
こっそりとあぶくを吐く
内なる情念を
笑った眉尻にはりつけて
澄んでゆく
影
道草が過ぎたので
傘をなくしてしまった ....
いのちだもんね
乱れるもんね
明るいもんね
光と葉っぱ
うねる赤ちゃん
バス通りのサイレンス
突き破っちゃったよ
人の中
無防備なまま
完全に狂ってるよ
そう
いのちが
い ....
私が生まれるより前に
戦地に赴き病んで帰って来て間もなく
若い妻と二人の子供を残して世を去った
祖父の無念の想いがあった
私が生まれるより前に
借家の外に浮かぶ月を見上げて
寝息を立 ....
冬の朝空
七時の悲しい羊たち
隙間無く群れをなす
東を目指す羊らが
見つめる先はどこの地か
無言で光に染められていく
たどりついた羊らは
美しく映え
空に融けていった
日差しを あびていると なにもかも 忘れてしまう あなたとの いやな こともにちじょうの 瑣末さも あびている 陽射しだけ に なってふたり 抱かれていると ひとつに 解け合って 塊に なる にちよう ....
行方もない風たちを
帆にはらませて
もう帰らない船の
船笛の消えていく先
短い呪文
アストロラーべ
二人の旅路を
羊皮紙に書き出しても
深海の底に
沈む姿があって
透明な海藻に ....
狂い咲きの花が
手をすべり
奈落の底へとしずむ夜
逆さまにのぼる 落ちていく
奈落の底へとしずむ夜
奈落の底では また奈落
だから墜落が
絶えない
これからだっ ....
墓の裏に回る
墓碑銘
一文字ずつ読み取る
故人も知らぬ名前の羅列に
隔たりの強き世界の境
墓の裏に回る
....
この胸をときめかすもの
すべてを引き換えにしても手に入れたいもの
昔は詩人になりたかったけれど
詩人はかつて憧れたほど美しくはなかった
人間の臭いがする生き物だった
そうさ
この世 ....
ふたりは出会う
雛連れの野鴨憩う山郷の水面は茜に染まり
ほら手をつなご
これから暫くふたりして
同じ水脈を流れ行くのだから
ふたりのささ舟は
透き通る冬の気象 ....
走る車の中から
窓の外に
うつる景色が 素敵だ
あなたはちゃんと
歩行者の安全考えて
車走らせていて 素敵だ
時折 携帯を取り出して
メールチェック
もちろん一旦 停止して…
....
喪中はがきのイラストに
スズランの写真をのせてみる
あの人は 花が好きだった
だから もう
それでいいよと親がいう
何十年払い続けた
「年金」を
あともう少しで受け取れるというときに ....
兆し
まだ何のためか
なんであるか
わからないまま
僕は
昼間泳いでいる
つかんだ波
はなさないために
好きでいられるように
とつとつと
祈る
笑うひと
奪う波
死に ....
弦が切れた。
あまりの唐突さに、指に血が走ったけれど
そんなこと
気にもならないくらい
弦は、綺麗な音ではちきれた。
ぴぃぃぃん、と
誰かの泣き声みたいに。
石ころの一つ一つに
木々の一つ一つに
雲の一つ一つに
名前なんかない
本当は犬や猫にも名前がない
無論人にも最初は
名前がない
....
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