すべてのおすすめ
居心地がよくて
幸せで
気持ちがいい
すべてがあたりまえで
みんな当然で
すぐ慣れる
本当は
みんな
みんな
当然のものは
ない
あたりまえなわけ ....
あかじみたシャツと
しみのついた上着
タイパンツは涼しげな水色で
はだしの足のうらは
アスファルトにふれる
おおきな耳をもった
ゾウの毛の指輪をはめて
ライラックの花の色 ....
鍵が見つからないと云って
出かけたのは午後三時
アップルパイの甘さに
憂鬱を重ねて
シナモンの匂いが広がる
目に映るのは日常の風景なのに
空っぽになったあたしは
ただ
悲しかっ ....
その小さな身体には大きすぎる
僕の白いYシャツを着た君を見て
窓に浮かぶ思い出
ある日ならんで歩いた海岸で
せまってくる白線をとびこえては
水しぶきをあげてはしゃいでいた
....
僕は感じる君の気配を
弓なりの曲線は
甘い咳払いひとつ
それは涎のようでもあり
差し出した僕の人差指に乗り
鳥かごから出ようとする可愛い小鳥
胸一杯の期待感に
ひ弱な翼を震わせて ....
”嗚呼
彼の最高の息子よ!”
PakoooooooooooooooooooooooooooooN
PakoooooooooooooooooooooooooooooN
....
目を擦りながら走りたくない道を自転車で必死に漕いで
途中で会いたくもない大人に出会って愛想笑いして
そんないつもの光景の端で
いつも彼らは死んでいる
なにも言わずに ただ死んで ....
草で造ったリングはめたら 通りかかるフェアリーの歌聴けるよ ぱっと現れ目まぐるしいよ 急いでるならなおさら ....
脳裏にやきつくのは 掴んだ手の感触。
繋いだんじゃない。握ったんじゃない。掴んだんだ。
そして電車に乗った。流れ込む電車。
君の手の感触は僕の体を各駅停車へと導く。
はにかんでもっと ....
スーパーを出たら突然の青い雨
夕立が行き過ぎるまでと
僕は煙草をふかして
隣では君がまたあの話をしていて
少しだけ尾ひれが付いていた
泳ぎ出しそうだ
街中が青く青く染まって
話を ....
2月京都にも珍しく雪が降り積もり安アパートの窓から見える景色は銀世界だ…部屋の温度計は−3度を差している 女「寒…ねェ、マジ寒だよ〜暖房付けよ?」 男「…」 ....
真珠色の雲がちらばっている空の下で砂浜に横たわっている君がいる
静かに眠る君 その幸せそうな顔 なんだか胸がうずいて
悪戯したくなったよ 海の中に入って巨大な電気クラゲを
捕まえてきた ....
夜明けまえ、
廃止された鉄道分岐点で
ぼくは枯れ枝を燃やした。
低空によどむ雲、その裂け目に
うすい煙の筋が消えていった。
正午まえから雨。
うす暗い昼のあいまにぼくはウィスキーを ....
玄奘三蔵は あの国から 帰って来ました。
重い サンスクリット語 と漢籍の 原書を かかえて。
かの国 の王さまは 篤く 物苦しく さか下げで イタケダカデシタ。
其れでも 民 を ....
わたしの身体は三日月の野原です
このなだらかなカーブは
どのみち受け入れるための
情報を得る手段であり
触角のようなものです
屹立と振動が描く
幾重にも連なる波状のはしっこを
数千億もあ ....
詩が生まれた
あなたはどこから来たのでしょう
あなたに辿り着くまでに、
どれだけの根を共にしてきたのでしょう
たくさんの親指に包まれながら
あなたは産声を揚げたのです
この世に生まれた ....
いきなり走り出した。
何かに急き立てられ、
何かの使命を感じたように
走り出した。
口は一文字、
歯をくいしばり、
鼻ん穴 おっぴろげて、
目をつり上げて、
走った、
走った、
....
俺の名は鷹。畏怖尊敬敬意を込めそう呼ばれている。俺は兵庫県赤穂に産まれ落ち、0才で既に歩き、1才で流暢な日本語を操り、2才で英語をマスターし、3才で微分積分を解く事が出来た。両親は勿論、教師、医師、周 ....
太腿に触れるだけで
イクかも知れないし
冷たい瞳をみつめるだけで
夢見心地
女の乳首で踊る月
陰毛にもつれる暗闇
脇に鼻をうずめる甘夢
絶頂はあと一息
ナイフを取り
その命も ....
バイオリンの響きみたいに繊細なのに
その糸は引き攣るような悲鳴を奏でていて
夜のノイズに勝つ事が出来ない
ネオン街の片隅で
歌を歌ってみても
からっぽのバイオリンケースには
1ドル ....
詩を 描きました。
小さな詩を 書きました。
相変らずそらは 真っ暗だと言うのに
いきがって 小さな 詩を描きました。
トラさんや タツノオトシゴさんは、
もう ずっと ....
大きな空になって あの雲を掛けよう。
大きなとりになって あの空を翔けよう。
詰らない事は すてて 独りぼっち で
生きて見よう。
きっと あの空のイミガ わかるから。
今日が終わる
その少し手前で
ひとつ足りないことに気づく
いつものように
君を送りとどけた駅で
「またね」でもなく
「さよなら」でもなく
「ありがとう」でもない
ひとつ ....
まざりあっていく
せかいのなかで
しかいは
しだいにせんめいに
なり
ぼくらは
ひとりひとりになって
あるいてゆく
ことばを
ひからせながら
やまのあいだを
ぬけていくくるま ....
荒野では道がわかりません
ヒースの丘にのぼっても
海はみえません けれど
匂いたつ まぼろしをたどって
かならず行きます きみの家に
夏が欠けていきます
溌剌とした空の滴りを
濃厚な季節が吸い尽し
あとはさらさらと乾きゆくだけです
さっきりと出た月の高さも
いつの間にか伸びて
変わりゆく時は
青葉さえ少しずつ朽 ....
ばらばら つち
のど こすり
だくおん あやす
かや なびく やかい
かげぎぬ の ぎょうこう
されぬ あかみ
くずし うつす つゆたま
わけいる つきの あし
ほ ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている
明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
今日の風が吹いて 明日へ向かっていく
昨日の風もやってきて 今日と昨日の風が混ざり合って
明日の風を作っていく
その風に吹かれている今日の僕も 嫌でも明日に向かってる
昨日の僕もや ....
サンディの煙草は誰にも止められない
と、誰もが思っていることを
サンディはなんとなく知っている
黒く長い髪
茶色のひとみ
その他の身体的特徴
にもかかわらず
サンディといえば
....
1 2 3 4 5 6 7 8