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こうして此処に立ち、愚かな道化のように振舞う俺。何故なんだ?俺に降り掛かったこの変化を誰が肩代わりしてくれるだろう。隠された嘘が、実際には存在し無いものを守り固める。でも、何とかなるさ…俺は何の変哲も ....
どこからかまた盗賊が来て
盗んでいった
かまぼこ板だけなら良かった
かまぼこまで盗まれたら
僕ら家族はかまぼこを食べられない
子供たちは泥棒さんが来た、と大はしゃぎし
とりわけ下の子は ....
たぷたぷ揺れて
君は遊ぶ
シャンプーは手の届くところで
夢と現実を隔てる
掌で掬う仕草に夢はゆらゆら
バスタブの愛は緩やかに萌えて
外は季節外れの木枯らし
....
ちいさな坊也がいました。なまえをくりといいました。くりはおかあさんがだいすきでした。くりはどんなときでもおかあさんの側をついてまわります。おかあさんはいつもわらっていました。あるとき洗濯物がかわきまし ....
すれちがいじゃありません
すれちがうにはあまりにとおいのです
ぎらぎらしたつきがはなしかけてきます
またひとがいきました
のぞみどおりじゃないですか
むねがはりさけそうです
とくにいたみは ....
あ
あ
そうなのかな そうなのかな
いま なにかがきれた感じ
いま くるくる ぜんまいが まわるように
からだのなかを いしき ....
モノを置かないでください
と張り紙のあるところに
モノを置いた
そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう
「いつもの」
そう修飾された朝は
あっ ....
ここにちかよってはいけません
きれいなはながみえているでしょう
もうとりかえしがつかないですよ
かんぜんにはまだ
わたしはこわれきっていません
うつくしいおんなをもとめています
し ....
茶碗についた
食べ残された米粒のように
一人になって
通り雨が残していった
淡い湿気にたたずむカエルになる
きっと
この悩みが晴れようと晴れまいと
君が居ようと居まいと
....
てれびをみるきょうだいのよこに
みたらしだんごが
いっぽんあって
いっぽんには
さんこささっていて
きょうだいはひとつずつたべて
のこりのいっこをふたりでうかがって ....
オールナイトエブリバディ!
白いアンテナ
キラ☆
キラ☆
ピーピーピー
チューニングを合わせてくださああい、
ざざあんざざざざざあんざああん
....
部屋の外ではしとしとと、雨
貴方の頬を、輪郭をなぞるように
つ、と人差し指を揺らめかす
その行為、
そこはかとなく、艶めかしく
艶めいて
貴方の唇に、爪を
かり、と
....
やがてテントを夢色に染める
オルゴールの{ルビ音=ね}は消えゆき
客席に響く拍手の{ルビ渦=うず}におじぎするピエロ
幕が下りるとくるりと背を向け
舞台袖を降りて入った
楽屋の鏡の前に座り
....
窓から空を見上げると
直線的なエッジを持った二条の白い雲がある。
これは、と思ってよく見ると
天井蛍光灯の映り込みだった。
そうだ、自然界には直線は無いか極端に少ない
直線 ....
木々の葉は
さわさわと風に揺れ
わたしを誘っている。
緑がわたしの眼を射抜く。
胸がきゅうと縮んで苦しくなる。
森羅万象、全知全能の神までも動きを止め、
全てが凍りつき、
わた ....
そらをみているとね
何にも
いらなくなるよ
何にもほしくなく
さえする
ひとは いっぱい
ほしいものが あるけれど
空は それを 忘れさせて ....
蒼空と云う檻に閉じこめられて居る
手に触れるのは薔薇の棘や蔓草の葉
足下の土はひやりと冷たく
……いつから此処にこうして居るのだろう?
一切の物音がしない透明な檻の中で
....
現実の嫌さが目にしみて
わたしは目を閉じた
わたしの制服時代
制服デートにあこがれ
休日に制服で出勤笑
ムチャクチャな高校生にあこがれて
体育大会のあとに歩 ....
青く光るので
確かめない訳にはいかないのです
無数のことばのもとが
空気に漂って
青いちりのように舞うのです
ゆっくりと舞い降りる
無数のことばのもとが
時々青く光るのです
....
時刻は夕暮れ、そう、日没から最初の星が瞬くまでのひそかな境界の時、
ぼくらがあてもなく通りへとさまよい出るころ、
夕陽の最後の光がひと筋の余韻とともに消えていくその時に、
ぼくらは聴くだろう、そ ....
手のひらを
じっとみる
樹木
にキス
傷つけている
怪しい空
魔法じかけの空
手のひらの中の空
伸びる空に
手首に傷
手首にキス
闇を空に
病みを空に
目がつかまえた ....
目を閉じてひゃく数えるあいだの
静けさがこわかった
(いーち にーい さーん)
ぼくはずるだと言われるのがいやだったから
はんぶん泣きそうになりながらゆっくりと
(しーい ごーお ....
こうそうまんしょんの
さいじょうかいにすむおんなのこは
よるになると まどから
かならずつきをみます。
つきをずっとみていると
からだごとすいこまれそうになります。
....
そこには絶世の美女が立っていた。不覚にも心を奪われ、15分もフリーズしてしまった…今まであらゆる国の美女の視線を独占し、フリーズさせた事は腐る程あるが、俺がフリーズするなど産まれて初めてであり、 ....
おしまいのひ
がやってきた
おきにいりのふくをきて
しっかりごはんをたべて
にゅうねんにはをみがいて
あたらしいくつをはいて
いってきます
そとへでた
きもちのいいかぜが
ふくた ....
にんは かわいい うんち さんだ 神妙に トイレに いって ようを たす 。 かわいい 手足で 引っかく 。 かわいい したで ざらざらと 嘗める 。にん はかわいい ブラック しゅがーだ 。 ....
奴は 大器晩成 だ 。 いつも 狂ったように ねている 。ぱそこんに 明け暮れ 狂ったように ねている 。 神様は やれやれ 呆れて みて おられる こと だろう 。よ 。 ....
まーちゃんは このごろ よく ねている 。 おうちに きたときは まだ おにんぎょ さんの ようだった 。 ぱっちり 目玉を あけて こっちを みていた 。 散歩は よう いったね 。 まーちゃん 。 ....
とうめいないれもののまんなかに
とうめいなこっぷがはりついていて
とうめいなみずでみたされている
いれもののそこには
こっぷからこぼれたみずがたまっていて
いれものをゆすると
ゆらゆら ....
何処かへ行く為の、手段を残したまま歩いていく
砂漠のバイクには置手紙を、水を探しに行ったままの貴方にお別れを
遥か遠いオアシスの果ては楽園
独りきりでは歩けなかった足も、歩けるように ....
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