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バタークッキーと紅茶
で
夜のティータイム
星が紅茶に
ゆらりと落ちて
ちょっと熱いじゃないのと
文句を言う
それを無視して
あなたが
さくさくっと
クッキーをかじって ....
冬の空に
オリオンが南中する頃
ベテルギウスは涙を零して
名前が呼ばれるのを待っている
冬の空の、暗い、
まるで何も存在しないかのように ....
タドル。タドル。
あなたの綴った言葉の道・・
振り返ればそこには、いつの間に別れたのか2つの道。
はっとして、見慣れた景色を360度見渡しあなたを探した。
あなたは ....
ちぐはぐなまま
外より
ガラスばかりみて
自分の眼すら
写ってないんだ
だらしないと
陰で言われるよりも
だらり としている
時間が いらつく
なのに
しかけに ....
天窓に差し込む光
耳を掠める バルトォクの旋律
嗚呼 君が{ルビ謠=うた}に心寄せ
高い空に焦燥を感じ {ルビ金木犀=きんもくせい}に心狂わす
廊下を走った 先の見えている道
そんなこと ....
お前との間には
いつも渇いた隔たりがあり
少し上向きの
幼い口びるに舌を寄せても
私の熱はひんやりと
遮られる
お前の泣き顔が好きだ
ほうけた赤い目と
くずれてしまった化粧が好きだ ....
玄関のドアを開けたら
鈴虫がいた
小さい頃の歌 思い出す
リンリンリンリン リィンリン
鳴くのを待って
じっと見つめる
鳴かない
睨み合う
僕が負けて
歩き出す
....
駅の改札口から外へ出ると
繰り返し打ち上がる花火が
大輪の花を夜空に咲かせては散っていた
仕事を終えた男は
先週バーで隣り合わせた女と
待ち合わせた場所に向かっていた
日常の仮面の ....
煙を出し続ける煙草が
少しロマンチックに見えた夜に
ともだちが恋に落ちた
赤い電車に乗って帰ろう
窓の外は ちょっとだけ曇った
一週間ずっとの 酷い雨降り模様
揺れる 背中
午前零時、手を繋いで光る橋を渡る
窓ガラス全部割ってステンドグラスに再構築
地球に派手に落書き
消えない様に
入ってはいけない 穴 に入ったから
前世の 執行人どもに さび付いた槍で突付かれてしまう
落ちてはいけない 穴 に落ちたから
現世の 追跡者に 必要以上に追われることになってしまった
....
暗闇に咲く白い花は風に散り {ルビ蝶=ちょう}の羽となり
ゆるやかに宙を舞い
残された葉の一枚も一本の細い茎を離れ
ひらひらと
豪雨の過ぎた激しい川の流れに飲み込まれて ....
薄暗い廊下の突き当たり
古い鍵を回せば
きらきらと埃が舞うだけの部屋
東のカーテンは色褪せ
ピアノの音色は床に転がって
ソナチネの楽譜も気付かぬふり
窓の外には
金木犀がほろろ零 ....
苦しいのは
薬のんで
痛みがないこと
痛いの怖い?
でも少しの我慢
長い退屈
痛みだけが
自分のもの
記憶している
すりきれていく
忘れていく
流される
暮らしに押し流され ....
{画像=070222142254.jpg}
{引用=
小さな水たまりは
はしゃぐ子供達の
泥足を受け入れて
玩具である自分が
うれしかった
何台もの車が走りすぎ
....
家を出て
アパートを借りたら、とりあえず
あたしのそれまでの小さな夢は
全部かないました
大きなまぁるいスイカを切って
いくら食べても自由
まるごと全部あたしのもん
大きなケーキ ....
鼻をつまんだ 息ができないよ
そうだ 口で息をすれば良いんだ
鼻と口を塞いだ
そうだ 耳で息をすれば良いんだ
・・・・・・・・・・・・・・。!?
いや、できるわけねぇよ!!
できなかっ ....
線路脇に建つ家に生まれて
ずいぶんと長い間 そこで暮らしたせいか
今でも 5分おきに
からだを揺らしてしまう
そうやって揺れているうちに
いつしか わたしは
窓ガラスの
3メート ....
すらすらペンを走らせれば
紙の上にハトを飛ばすこともできる
あるときは灼熱の雪を降らせ
またあるときは凍りついた心も融かす
僕はマジシャン
人の気持ちも思いのままに
不思議と動かす言葉を使う
....
おやすみの挨拶に
朝目覚めた時に
会社へ出かける前に
君は僕に言って欲しいらしい
機嫌の悪いときもあるし
朝は何かと忙しいから
毎回言うのはめんどいなあ
本気じゃなくても ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける
楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
あまり過保護になっては
ひとり立ちできないなどと
父母が 孫の話をする
だんだん 友人との付き合いが
目の届かないところまでいき
不安そうだが
あまり しばりつけても
本人のためにな ....
いつも 足りないと
つぶやくような目で
半透明 だった
校庭も
平たいホームの直線も
影をうばうばかりで
屋上にでるたび
そらに 手をひたして
紅くそまった冷たいゆびを
にぎ ....
改札口にて
お待ち申し上げております
行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を
あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
アースジェットが
秋のはじめになってもまだ半分くらい残っている
しゅーと夏を吐き出してみる
秋はそんなところから始まる
ぼくは割り算を高い空に置く
割り切れないことは繰り上げるのか
繰 ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
「美味しいね、すッごく!」
(ヴエッ・・これ食い物か?)
「えっ、知らなかった」
(今頃その話かよ・・)
「本当に可愛いくなったよね」
(もはや原形をとど ....
夏の緑は儚く
落ちて土に還っていく
なぜかそれが愛しく
ずっと見つめていた
空しくも散り逝くそれら
ぼくを映している
果てしなくあなたは遠い
思いだけを風に乗せて
ゆら ....
太古の火をみて
胸おどらされ森の闇に恐れをいだく
流れ長引く雲の線
谷間に見える星たちの目
狂いたいけど狂えない
空腹に似た興奮で
水面に映る影は
東から西へ走りだす
指と指の間に湿る ....
おまえは じまんの おとうとだった 。 いつも うえをみあげては いっしょにさんぽをしたね お前が しんだとき 不思議なことが あった おんがくが 自然になったのだ 。 おまえは すこし クスクス わ ....
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