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雪雲が切れたようだ。陽が射すと季節が春へむかっているのがわかる。公園の駐車場で休憩としよう。座席を後ろに倒して窓をすこし開ける。エンジンを止めてガラス越しの青空をピラーで切り取ると鳥のさえずりが聞こ ....
小さな公園に降り積もる
いつか、という遠い未来
約束しないジャングルジム
電線のように
ふるえている
なによりも本当を隠す
誰からも遠くに隠す
それが凍える雪
冷たさに救われる時
....
誰か、などとごまかすのはよそう
あなたを、思うときの空だ
湿った雪雲が切れていく
灰色の向こうに広がる薄い青
きっと強く、遠くのあなたを想っている
灰色と青色が近いのは空のせいだ
....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=99852
「美しいミサイル」 いとう
自分の感覚や言葉、理論、知識・・・宗教や思想でもいい。それらを総動員し ....
お父さんはね
お母さんを口説いたとき
自分の故郷には
おはなばたけという駅が
あるよと言ったって
夏に嫁いできた母は
駅前に花畑があると
おもってたと
文句を言ったらしい
お父さ ....
知らない言葉を使っても
ちがうパズルのピースのようで
僕は完成しない
知っている言葉の羅列は
なくしたピースの裏側のようで
僕は完成しない
崩れかけた木製遊具のある
....
言葉を投げ合うほどに
違うものだと気がつく
砂丘の砂、そのひとつひとつが
自由な砂の本性で
名前が足りないから
同じものだと思いこむ
それはかなしいことだ
....
(水槽から飛び出した金魚の体温)
煤けたような暗がりで
瞳が開いていく
洞窟の中をずっと迷っているような
コオロギの摺り足
夜には手が届かない
指先が触れる闇の境界線、それは
ひんや ....
くみこは空を見なかった。青い空は。
猫の匂いのする赤いカーペットの部屋で
AKAIのオープンリール回しながら
見なかった。僕の肩越しの青い空は。
みかと星空を見た。オリオンだけではなく。
....
あいつが吠えてるよ
母親に毛並みが嫌いといわれて
吠えてるよ
妹の庭で吠えてるよ
姉の美味しいご飯を大好きな
僕の優しい言葉が大好きな
首輪のとれたあいつが
父親に寝相が悪いといわれて
....
{引用=
僕が都合の良い魚になって
遡上するならあなたへ、と
}
キューブを完成させる方法
かしこく、方程式どおりに回すのか
バラバラにして組み立て直すのか
完成し ....
幾度も、なんども
夢から覚めると右手にアクセルの感覚と
四天王寺から日本橋へ車線変更
遠く、象の鳴き声を聞くのです
松屋町筋へ曲がるという
思い出のような物語はいりません
ビル風に吹かれて ....
季節だけにではなく別れを告げるということ
窓のない部屋では聞こえないということ
言葉で削った窓のむこうは万華鏡じゃないということ
中途半端な闇の中
(匂いのしない風がテレ ....
午前四時の透明な気圏に
黒雲が闇を重ねようとしている
抗うように惑星が輝いたのは
いつも忘れてしまった季節
霧雨が街を満たそうとする
{引用=
爪を立てる前のつややかな果実だ
....
反射望遠鏡を捨てよう
届かないものを
手に入れたと
思いこむのはもう
自分の影が見えるだろう
背を向ければ
道はそこにあり
わたしにはまぶしすぎるのだ
....
キッチンから窓の外が見える
小高い山の放牧場には三機の風力発電機があって
巨大な三つ葉の風車が
/ゆっくりでもなく、はやくでもなく/回っている
この街に近づく冬はい ....
ほんとうの事が知りたいけど
正しいかどうかはどうでもいい
つまり、とりあえずは磁北を信じて
夜どおし動かない星を探し出す
北極星、と呼ぶのは僕たちだけで
イトスギ達にはきっと別の呼び名がある ....
あの頃に戻れるとして
(時計の針が逆に回ったとしても)
ここから
あの頃に戻る旅程に費やすものと
これから先に進む時間とは
夕焼けの回数ぐらいしか
違いはないのです
つまり
生 ....
ピアノのあしは楽器を支えているのか
それとも音楽を支えているのか
ギターをかき鳴らす仕草は
そのあしに似て、共鳴する独り言
マイクを持って空を指したとき
ひとはただのマイクスタンドでしか ....
夜明けとともに
失ってしまう事におびえて
冬の星座がのぼる前にと
眠りにつくふたりには
体温だけが必要で
かたむいていく、その先に
今日の終わりは信じないのです
夜がきます
恐ろし ....
遠いのは
距離じゃなかったのに
測ろうとしてしまうから
道のりはわからない
暗闇をいいわけにして
風に吹かれる案山子
守る実りは刈り取られ
朽ちていく
それが老いるということだと
思 ....
川の終わる場所で
雨が止むときの風が吹く
旅が終わろうとしている
ちょっと長めの草を引き抜いて
ひらひらと振り回しながら
流れの方向に土手を歩いて
遠い雷鳴にも耳を澄ませる
波は流れ出よ ....
明るい照葉樹の森で
点滴を打ちながら
二酸化炭素には気をつかっている
ロハスな昼下がり
生き方にまで
流行があるのだから
死に方にも流行があるのだろう
思いのままに生きられない
狭 ....
両手で水をすくうように
反射鏡は映し出すけれど
のぞき込むたびに奥歯で噛む
這いつくばって
いいわけ、うつむき加減に
明るい星空の下に
私の居場所はないのです
車窓に ....
今日は静かな雨
君と焚き火をしよう
やさしいぬくもりでは
凍えてしまう夜だから
黒松の薪なら
煙は雲まで届くだろう
そしたら湿り気の凝集で
雨が雲から
絞り出される
だから焚き火 ....
世界とか行方とかについて
疲れてしまったから
無限とゼロの類似性は
数えられないことだと
簡単に片づけてしまう
いつのまにか求め合うことに
せっかちになった二人は
不要になる地平を燃 ....
眠りの先にある風景を知らない
手にしたジャックナイフでは
届かない、刃先
夢をおぼえている、というあなたは
きっと眠ってはいない
暗闇の向こう、世界で起こっていること
肌の外の全て ....
降り出した季節のはじめのひとしずく 僕は知らずに踏みつける夜
おぼえてるもうわすれてる ふりだしではじめにふったさいころのめは
泣き出した君の最初の一滴を 知って知らずか{ルビ宇宙 ....
曇る窓の先は雨
バスの湿り気に汗ばむ
ポケットのハンカチ
フロントガラスをぬぐうワイパーの往復が
息苦しさをリズムにのせようとする
雨の降るしくみは
学校で教わった ....
北風が公園の遊具を
カラカラと転経するかのようで
あわてて耳をふさぐと
もう名前も忘れたあのひとが
私を呼んでいるのに
声は私を忘れて
名前はだれにも届かない
やっとちぎり取った ....
ルナクさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト
(276)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
蝉の砂時計
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たりぽん ...
自由詩
9*
08-2-20
どこに降り積もる
-
たりぽん ...
自由詩
5*
08-2-17
もくれんのくも
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たりぽん ...
自由詩
10*
08-2-12
批評祭参加作品■「美しいミサイル」_いとう
-
たりぽん ...
散文(批評 ...
3
08-1-24
駅・御花畑
-
たりぽん ...
自由詩
13*
08-1-7
パズル
-
たりぽん ...
自由詩
6*
08-1-5
それぞれの名前で、波にとけても
-
たりぽん ...
自由詩
13
08-1-4
残闇、抱きしめるときの
-
たりぽん ...
自由詩
10*
07-12-28
僕は好きだった
-
たりぽん ...
自由詩
5*
07-12-22
やさしい、庭で
-
たりぽん ...
自由詩
9*
07-12-15
薄明(嘘つき)
-
たりぽん ...
自由詩
11
07-12-12
RZ250、時刻は夜明けの2時間前
-
たりぽん ...
自由詩
7*
07-12-9
僕に雨が降るということ
-
たりぽん ...
自由詩
16*
07-12-2
Rainy_/_Titan
-
たりぽん ...
自由詩
6*
07-11-27
午前四時はいつも偽物
-
たりぽん ...
自由詩
9*
07-11-26
かぜのいれもの、のなかで
-
たりぽん ...
自由詩
11*
07-11-21
きっと、別の呼び名で
-
たりぽん ...
自由詩
27*
07-11-13
ここへは戻らない三百六十五の理由
-
たりぽん ...
自由詩
8
07-11-11
そう結局は深夜ひとりで眠る、それだけのこと
-
たりぽん ...
自由詩
26*
07-11-5
ブレス、夜明けと
-
たりぽん ...
自由詩
14*
07-10-30
波、背に寄せて
-
たりぽん ...
自由詩
10
07-10-29
河口
-
たりぽん ...
自由詩
10*
07-10-27
逆光の爪先
-
たりぽん ...
自由詩
7*
07-10-24
螢のように、そして
-
たりぽん ...
自由詩
10*
07-10-20
焚き火をしよう
-
たりぽん ...
自由詩
11
07-10-15
未完の夕暮れ、夜へ
-
たりぽん ...
未詩・独白
4
07-10-14
眠り、取り残されて
-
たりぽん ...
自由詩
6
07-10-11
仮称_流星雨
-
たりぽん ...
短歌
10*
07-10-6
路線バス(系統21番)
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たりぽん ...
自由詩
10
07-10-1
夏の望遠鏡
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たりぽん ...
自由詩
11*
07-9-26
1
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