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 転がり
 笑いにおよぐ手は
 あなたの汀(みぎわ)に触れただろうか

いつしか愛は 大きく迂回する
あなたの的は
わたしたちの的であり
なのに欲しがるわたしの瞳はもろく
瑞々しい
 ....
12月ともなれば街はいやいやに浄化されて、今年楽しかったひとや哀しみに嗚咽したひと、苦しさからいまだに便秘気味なひとたち
」想定内に収まりますから と、わけのわからない押し売りの陰謀が一気に ....
)捕まえるにはまず肩書きのある壺からはじめなければならない
(畑はうしろから前へと耕してゆく
)知らなかった!
それは、学歴を探さなければならない
(蛸)を堀当てる
たまに取り逃がさ ....
 なにもつたえあわなくても

 こころをよせあっている

 なにもいわなくても

 いきているおと かんじている

 あなたの こころ ぬくもり

 さみしさ

  ....
微生物にとって
わたしのお腹の柔突起は
きっとかれらの全て

微生物は
生まれてから死ぬまで
わたしの姿形を知らずに
過ごすのだろう
空いっぱいの夕やけを見たいとHが言う


 寒くない?
 うーん、だいじょうぶ。
 今日はあったかいし絶好の夕やけ日和よ。
 どこがいい?
 うーん、
 海がすぐちかくにあって、川の流 ....
感覚を駆って
熱と湿度が飛び交って
ふたつの身体を高めていく

星間飛行の鈍色の船体が
故郷の水を恋しがって
恒星の配列をなぞるように
五感が跳ねて
目を閉じているのに  ....
水面ははるか上
光は届いていないはずなのに
ぼんやりと明るい

呼吸の仕方を覚えたのは
もうだいぶ前のこと
少ない養分にも慣れた
清さがいまは心地よい
先のことはまだ分からないけれど
 ....
  まるでこの世の始まりから
  僕を待っていたように
  茶色い床に君の
  十二枚の写真が散らばっている
  秋の風が窓の外で
  穏やかにはためく午後
  僕はグラスに冷たい ....
およそ百年前
大学二年の一人息子を交通事故で亡くした時
既に寡婦であった資産家の江古田夫人は
今度の悲嘆には到底耐えられないと思った
そこで息子のDNAを研究機関に預け
一年半後
スーパー ....
・・・
徐々に拍手
やがて喝采
そんなふうにして雨が
ふりやまない
かなしくない
矢印が斜めに
さしこむ窓に涙
いえ、ここはみずのくに
・・・


そらに昇ってゆく人は ....
 1)

庇には樋がなかった
コールタールの屋根をはげしく打って 
雨は黒い路地に、まっすぐ流れおちた
ひくい窓を大きくあけて
わたしは雨の音を聴いたはずなのに
路地に敷きつめられたコー ....
外灯を見つめる

それが照らした淡いアスファルトの

気配を今にかさねている

自転車の影が消える

町がだまって現れ続けている

ひとのこころを見つめている


たぶんそう ....
鼓動は いつも我と共にあり
孤独や不安も 共に受け止めた
うごめく感情も すべて
そこにいたんだね

感情ってどこにあるんだろう?
見えやしない心の傷を
どう癒せばいいのだろ ....
朝ひとつ
文鳥を買う
老朽の小鳥店で囀るけたたましさに呆然として
毱のような歪んだ標(まと)を見上げた

アクリルを
内側を
痛めつけながら悲鳴(いのち)は
雛たちから剥 ....
お空にうかぶお月様
まあるい大きな傘さして
明日はすねて出てこない

足元で咲く小さな花は
精いっぱいに背伸びして
きれいでしょ?と自慢顔

隣のあの子は憂鬱そうに
あくびと一緒に涙 ....
「明日という希望の光」
なんていううさんくさい言葉を
わたしはいつまでも信じられないまま
からだだけ大人になって

背けたい真実と
妥協する常識と
逃げられない世界に
がんじがらめにな ....
となりで寝息をたてる君が
本当に君なのかと
疑う夜

このまま眠ってしまえば
二度と目覚めないのではないのかな
とか
(まあそれでもいいんだけれど)

太陽なんてなくって
何かの{ ....
綿毛の海で泳ぐ
後ろ姿を探す
秋の始まる午後に
あたたかさとつめたさの両側から
等しく守られていることを知った


星の人から届けられる
言葉によらない通信を
言葉に変 ....
瑠美子さんは昔から
玉のような麗人だったが
きのう出会って驚かされた
50代にしては白い素肌

それはいい
話しながら顔を見ると
美とはこんなものかと驚かされる
にこりと笑う瞳の
優 ....
    死んでいる鬼瓦めざして
        何の予告もなく
     銀色の竹とんぼが来訪
          唸りながら
       怒鳴りつけてきた
  隣り町の宝石店の宣伝である ....
二人の”おば”は
しらない行き先のしっているバスに乗り
どこかへ連れられて行ってしまった

けいたいでんわの
ぼたんが押すたびにこぼれて
ただの二つ折られになった

心配されても
わ ....
古里の十年は
丸い石ころみたいに
旅にいざなわれた

山陰に五年もいたら
霧の病に取り付かれ
九州にもどったら
嘘のようにピンクの肌

ロマンスの七年を置き去りに
意気揚々と広 ....
今日2011年10月22日、
夕べ5時20分なのに暗い

冬至までふた月もあるのに
隣りの雨戸が静かに引かれた
5時過ぎれば明かりを点けて
籠って私的な時間となるのだろう

うちに何と ....
小雨に濡れて
ススキの銀色の
穂を少し羨みながら
宵口のやたらと
ライトが眩しい

足元を見詰め
プラスチックの袋
足もふらふら
空っぽの心と筋肉
ヤクはやってません

こんな ....
世界は認識の中にある
平面に沿ったGのみの世界
天井が眼下に
床が頭上に
滑り落ちながら
眼下に床が
離れた鉄棒の上から
回転しながら上昇し
そのまま落下する
視点から眺める部屋 ....
ゆうちゃんは無口な転校生だった

四年生の春に
ぼくのクラスにやってきた
ゆうちゃんと、ぼくは
なぜか気があって放課後はいつも一緒にあそんだ

がっこうは友だちできへんからきらいや。
 ....
とある学校のとある教室に美少女転校生がやってくる。
ただ転校生がやってくるというだけでも一大事なのに、しかもその転校生が美少女とあって、クラスは転校生の話題で持ちきり。
とくに思春期の男子生徒 ....
咲いたあとのしなびたアサガオ
ひらひらとゆれる紫のスカート

ただ今はパンをたべる
わたしは夜が明けたのでたべる

すー とする空気
誰かのたんじょうび

そのことばのままに
手を ....
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り 
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために


灯りの落ちた ....
殿岡秀秋さんの自由詩おすすめリスト(778)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
隻影- 乾 加津 ...自由詩27*11-12-15
虹いろの彼方へ- アラガイ ...自由詩7+*11-12-12
蛸よ、天高く- アラガイ ...自由詩5*11-12-10
凍てつくよるに、あなたへ- 唐草フウ自由詩10*11-12-10
微生物の世界- マフラー ...自由詩8*11-12-6
午後の詩集- たま自由詩31+*11-12-6
星にかける虹- あまね自由詩1311-11-30
- 深水遊脚自由詩10*11-11-28
レンズ- 草野春心自由詩21*11-11-24
江古田家臍次第(えこたけへそのしだい)- salco自由詩15+*11-11-20
YUME- 唐草フウ自由詩8*11-11-18
河口の地図_2011- たま自由詩28*11-11-16
静かな町- 吉岡ペペ ...自由詩611-11-14
迷走- 菜穂自由詩5*11-11-12
白文鳥- 乾 加津 ...自由詩9*11-11-12
歩き方- 森未自由詩14*11-11-11
優しい色- 森未自由詩16*11-11-8
誰も知らない- 森未自由詩7*11-11-5
エリタージュ- あまね自由詩29*11-11-5
「女でも惚れる」- 木原東子自由詩10*11-11-3
地球儀の声(二)- 信天翁自由詩411-10-30
ゼロ_G- 唐草フウ自由詩10*11-10-26
困っても遅いのだが- 木原東子自由詩8*11-10-24
まだ十月なのに五時半なのに- 木原東子自由詩7*11-10-22
青春の孤独に似てる- 木原東子自由詩11*11-10-21
鉄棒- ……とあ ...自由詩1211-10-20
陽だまり_2011- たま自由詩37*11-10-18
転校生- 北大路京 ...自由詩16*11-10-8
アーリーモーニング- 唐草フウ自由詩12*11-9-23
午後の枕木- たま自由詩28*11-9-22

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