ぎたあたりのガードレールに腰を下ろした。
  クルックー クルックー
 コンビニ。ラーメン。焼肉。信号。極真豊島支部。なにかの会社。クリーニング 喫茶 店 ラーメン コンビニ ラーメン ラ ....
あの日から
わたしのからだは
透明なゼリーに
くるまれていて
それはずっと
あなたの温度を保っている

その感触は
やさしくて あたたかで ぷるるん

いつまでも
その中にいては ....
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
{引用=八月の月で海鳴り
それでも僕らは響く波音を知っていた}


  僕は今、紺碧の{ルビ海=マーレ}を閉じ込めた窓辺から
  君に宛ててこの手紙を書いている


  {ルビ ....
いかつい アスファルトに
息のように 降り続けていた
電柱の 灯

夜の空に おしかえされた
雨に 流されている

かきん と ついてる
ガラス の 冷たさ

なじまない  ....
風も木も滅びゆくときわれもまた等しく愛に抱かれて過ぎよ



降りしきる雨でおまえの声は途切 れ遠い異国である公衆電話


たった今、落ちた花びらだけ見えたった今見えなくなったただ風 ....
君の中にはすでに僕でない僕がいて
君のことをいつもおどかしたり笑わせたり
悲しませているんだろうな

きっと僕が知らない僕は
僕よりも優しくて冷たくて
誰よりも優柔不断に違いない

君 ....
パラパラとガラスをたたく

大地から沸き上がるあつさと

ねつの滴りに

味サイが帽子を揺らす

アスファルトは硝煙のかおり

かさのはながさく

しばし 追憶にまどろむ
砂糖漬けの果実のように
甘い甘い蕩ける旋律に誘われて
行った先は間の抜けた空洞
ウィスキーグラスの氷のように
冷たい透明な空気に飲み込まれ
言った後は気の抜けた風船

そんなデート
そ ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
思い出の森をさまよう僕はもう少年時代の歌詞から遠い


おにぎりの形している山登る今はまだまだ海苔の真ん中


紫陽花に紋白蝶の眠る午後わたしが汚れているのが解る


花粉から誘われ ....
 今日はやたらとカラスが鳴くね

 梅雨の晴れ間の風の強い日

 まるで、おとむらいの鐘の音のよう

 黒い飛行船が青い空に消えていくよ

 風景を切り取って

 荘厳な葬送

 ....
青き百合を水に葬る手のひらのかたちのように流れゆく指


横隔膜の失いたる平衡感覚で剣のうへももはや荒野


牛乳を一気飲みする冷たさにすべての蝶の真白く映えり


目を閉じて遠き木 ....
寂しいとか
助けてとか
そんな弱音を
声に出しても
今夜はきっと大丈夫

騒がしい雨たちが
すべてを
掻き消してくれるから

だから
言ってはいけない言葉さえ
そっと
つぶや ....
それは不思議な行列でした
新月の夜でしたのに
ぼんやりと照っていたのです
そこかしこからケタケタと笑い声が聞こえましたのに
誰も笑っていないのです
一行は静々と厳かに歩みます
この世の者で ....
要するに
たどりつけないということだ
だけどそこにあるでしょう?
そんなふうに

要するに
好きなんだということです
無限に
割り切れないのです

だけど
そこにあるのです
  ....
深呼吸の意味を教えて下さい
と、遥か空に問うのです。



朝鳥が木々を揺らして
飛び立つ足元から 追いかけてくる
化学物質を溶かし空 空間を
切り裂き 切り裂き飛んで行く


 ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
 僕は誰よりもはやく
 今朝を発見したかった
 遮光された窓の外を
 僕の両足だけが駈けてゆく

(街と空は素顔で目覚め
 朝陽からは人々の匂いがします)
鬱だよねそう言われると鬱になる鶏卵どっちが先か

埠頭まで歩いていって見渡して今日の埋葬明日の瞑想

黒い空と重たい空気のエスプレッソ苦い気分は胸の底まで

ビー玉を舐めてみて思う冷たさを ....
はかりしれないほど
スィートな加速度で
ぼくたちは走っていたので
日々の円周ばかりを、何十回とまわり
あしたの記憶だけ
どこかに置いてきてしまった


クラクションが、鳴ってる

 ....
メキシコでUFO発見されし日に生まれた子らが今日成人す

制服で歩くふたりにもう僕はなれない春に煙草をふかす

「やり残しリスト」を胸に掲げつつあと一年は生きんと思う

目覚めると言 ....
何度目かの電話の奥で
口笛が聞こえた気がする
鼻歌だったのかもしれないけれど
もう遠くて追いつけない

近づいてくる海岸線からは、遠くは見えない
近くなら、というとそうでもない
指先はど ....
郵便受けに溜まった新聞が日焼けしていた
古い日付は、風に晒されて
更に風化した遠いあなたの
背中に張り付いて 
帰ってこない のに


201号室の、窓から入る西日を受けながら
忘れて ....
街の上で
朝を 投げている

小さな 丸い 飛沫が
きらきら ころがりながら
あふれかえる

夜よ
よき 友人よ

くりひろげられる
問いの多くを 吸い取り
泣きな ....
  雨が降る日曜日の午後
  雨宿りをした金木犀の木の下で
  電線に連なって揺れる雫を見ていた
  耐えるように震えながら
  世界を逆さまに映した雫が静かに落ちる
  君はその小 ....
 
 
 
 
夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
めぐりきた
この日はなぜやら 決まって晴れる 蒼い
冥い中天に垂れなびく布帯 黄 紫 緑
八方の声明 太鼓と鉦 衆生の足は土をたたく
たたく
肉焼くにおい 黒ずみはじめた果実の甘露
巡 ....
からだの曲線にそって
あなたは
かんたんなじゅもんなのだと指を折った
てのひらをそっとひらいて
りゆうもなさそうにわらった時
すこしだけ
えんえんとつづいてゆく
朝の風景を おもいだして ....
嶋中すずさんのおすすめリスト(315)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ジジ- hayasakaakir ...自由詩305-7-6
透明の中で- フォマル ...自由詩20*05-7-5
空の底- 望月 ゆ ...自由詩49*05-7-3
八月の海鳴り- 嘉野千尋自由詩16*05-7-2
寄り添う- 砂木自由詩12*05-6-27
G- 本木はじ ...短歌1205-6-26
君の中の_僕が知らない僕- 葵 悠貴自由詩6*05-6-25
*あまおと*- かおる自由詩11*05-6-24
日記捨ててください- 紫音自由詩4*05-6-22
アンダンテ- 望月 ゆ ...自由詩53*05-6-19
雲の上のレタス- 本木はじ ...短歌1205-6-19
回航- 千月 話 ...自由詩8*05-6-15
消灯時間/蝶のかたちに展がる雫- 本木はじ ...短歌1305-6-15
6月の雨- フォマル ...自由詩10*05-6-11
銀の鈴参り- ヤギ自由詩10*05-6-11
円周率- umineko自由詩14*05-6-11
ブルー・ハーツ- 千月 話 ...自由詩11*05-6-8
空をみていた午後- 望月 ゆ ...自由詩49*05-6-8
朝_(2005.6.5)- 和泉 輪自由詩13*05-6-5
心模様- 紫音短歌1*05-6-5
クラクションが、鳴ってる- 望月 ゆ ...自由詩13*05-6-4
ゆりかごから墓場まで- シアン短歌405-6-1
- 霜天自由詩905-5-31
メゾン_『ノワール』- 千月 話 ...自由詩34*05-5-30
とべない_鳥のために- 砂木自由詩16*05-5-28
六月の二人- 嘉野千尋自由詩13*05-5-27
妖精にもどる- nm6自由詩1705-5-27
夏について- 塔野夏子自由詩27*05-5-23
下野- 田代深子自由詩1005-5-22
星めぐり- はな 自由詩39*05-5-22

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