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ひらいた おやまの
むこうの おそらに
ちいさく てをふる
おにのこ つちのこ
とんとん とんのに
とうせん はなおに
とんから とんから
とうそう はなおに
ひらいた ....
おばあさん たべねば だめだ
見舞いにきた人が
そう 励ましてから
おばあさんの 体調は悪化した
食べれねぐなったがら もうだめだ
と 急に思いつめたらしい
看護婦さんがみかね ....
いかつい アスファルトに
息のように 降り続けていた
電柱の 灯
夜の空に おしかえされた
雨に 流されている
かきん と ついてる
ガラス の 冷たさ
なじまない ....
街の上で
朝を 投げている
小さな 丸い 飛沫が
きらきら ころがりながら
あふれかえる
夜よ
よき 友人よ
くりひろげられる
問いの多くを 吸い取り
泣きな ....
こせぬ めざめ ゆらし
ふすめ はだに まわる
ねがう つどに かぶる
そえぬ みちの むこう
とどめ られぬ くせを
せめる むねの きずを
とおに かくす ほどに
....
おちた マッチは
灰の中
棒 の方から
くろく さけ
もやされ
火薬が ほころぶのを
みない うちに はて
おしまいに
オレンジ色が ほとばしる
灰の中
うたう ....
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃
診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った
遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
なぎの さなぎの しろわた ほころび
ふれど ふぶけど つちいろ こいこう
つづり とらわれ やまいの つむゆび
くれて くぐった ねあかり おいこし
ほろほろ ひいた かごの ....
かじりかけの春にあきて
手離すように
雪が吹雪いて
どこに
隠れて
泣いてるの
さすっては
旅立ってしまう
花びらのよう
ずっと 遠く輝いてる 星は
もう ずうっと前に 輝いて
今 私がみてるものは 過去
光 とどいているのは 願い
いつまでも まにあわなくて
いつまでも まっていられる
ずっと ....