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さわれそうなほどの青、空
心音の近くで
水の流れる音がしている

少し、痛い


大気圏の底辺で沸騰している僕ら
水を注いでみると、遮断機が下りて
通過していく何かがある
夕暮れに ....
春まだ浅い日
甘い香りに見上げれば
せつないまでに
まっすぐに
空に心を開く花

その気高い「しろ」の
哀しみに
誰も気づくことはない

永遠の想いを
美しい花びらの中に秘め
 ....
巨大アパルトメント郡の厳格な質量に問う
「A!断頭台は何棟だい?」
      「アベル メメントとは?」
消防車の鐘 乃至薄布で顔を隠したあの光
幾何が気化して出来た夜空を慰める瓦斯燈
を ....
今朝は季節がもどり
寒い雨が降っていた
泡粒は無情に
傘の上を跳ねまわっている
白梅の枝にも川が流れる
空は雨の中をどこかへ行った
採っておきの小枝を
詩の女神に捧げ  ....
少しくらいは、思っていたことだけれど
手を繋いでしまうくらいの
やっぱりここは肌寒さで
夜明け間近に笑い出すやかんの
湯気を呑み込んで
一日を始めてみたりする



花咲く頃に、花咲 ....
心地よい風が
あなたの頬を
やさしく撫でる

まぶしくなった光が
あなたのまわりに
陽だまりをつくる

一番やさしい季節の
あたたかさが
あなたにいっぱい届きますように

一番 ....
祈りは貴方の血の流れを感じること
希いは死の安寧に勝る愛を得ること

貴方 腕輪をください 首飾りをください アンクレットをください
それらはわたしの枷となり わたしは生存を許可される

 ....
ごらん
あれはとても雨ににている
夾竹桃
その下に小さな蜘蛛がいて
そこにもやはり雨はしとしとと
濡れて
いるのだろうか

いい
匂いがする
き み が 愛 ら し い の は
た し か な も の の 温 度 を 知 っ て い る か ら
11 が つ の 澄 ん だ 絶 望 を
小 さ な 口 に 含 ん で い る か ら
 ....
  海岸沿いを走り始めた電車が
  古い町並みを置き去りにするから
  わたしは前を向くしかなかった
 
 
  「さようなら」


  雨上がりの午後
  西日の縁取る横顔も静 ....
心臓の近くでセミの声がしている
冷蔵庫を開けると
大きめのロブスターが、ヤー、ヤー、と
おもちゃの銃を振り回しているのが見える
いつだって無邪気な者には罪が無い

野菜室からよく冷えた ....
遠い夜空
冬の
それは
あくまで
澄み切って
冷たく
北極星が
私たちを回転させる
一定の法則と
一つの真理と
ひとかけらのノスタルジー
いつかこんな夜空を
見上げた夜が
静 ....
夜のカーテンが閉まる
弔いを知らぬ星は
明るく輝きながら流れて落ちる
ただの 石なのだと

燃え盛る森を見た
君はどうして嘆いた?
涙を零しながら
涙を零しながら
君の大切なものが
 ....
ヤギさん郵便
おてがみ迷子
もしもし此処はどこですか

広くは乙女座超銀河団
狭くはフォッサマグナの東
地球的には春分点前
世の中的には年度末

わたしはわたしが生きている
時と場 ....

灯りを点けない夕方は
何故かどきどきする

小さいときなら遊びつかれて
夕飯まで
少し眠った

ストーブ上のユキダルマ
履き替えた靴下

苛めた犬
ソリのきしみ
耳切る風 ....
封筒のいのちが燃やされた朝
高い樹木は舌のかたちに風に揺れ
戦争に行ったままおとうさんは
還ってきませんでした

硬いあおぞらで何かが倒れます
夢の森はいまでも神聖なままですが
月だけが ....
もういくつもの
ほどけた季節に熱を預けて
私はすっかり温くなってしまった

風を待つ鳥がベランダで
羽を休めるのを眺め
私は何も待ってなどいないことに気づく

世界を内を流れる温度 ....
青ざめた喜劇役者が
陽気に痙攣している
何を間違えたのか
この照明はやけに明るすぎる

恐ろしい青空に
巨大な広告塔たちがそそり立ち
だだっ広い国道を車たちが
獣のように流れてゆく
 ....
夜、
扉は開かれる
恐れることはない
我々は誰もがそこへ向かっている
まずは 手による想像を洗い浄め
火をもってすべてを鎮めよ
みだりに本当のことを口にしてはならない
それは君を不幸にす ....
秋は
透き通った声に満たされた夜を僕らのもとに運ぶ
ほら、聞こえるだろう?
稲穂の群れに
目を閉じてじっと聞き耳を立ててごらん
星の向こうから僕らの時間を歪めているアンドロメダ
小さな ....
轢ダンスー朱 架空するレースの白に
全ての妄執を流し込む A.B.C
ダイナモ!石炭の輝きに咲く華!
「黒馬を視たり」、裂かれた腹に覗く華!
車輪が影を轢断すれば朱が散る
百度でも!千度でも ....
おみなごは 瞼を伏せて
差し出した 手の先の
細く長く しかし
硬く乾いた 指の淵      私を 呼び止めないで
縦に小さく 裂けて          たとえ 私の
深い紅 滲む      ....
ああ、またここから、始まる

無意識にながれる所作に
ときどき
生まれる、感覚
蛇口をいきおいよくひねり
じょうろへと水を注ぐ
そんな、とき

朝が、
おとといよりも
昨日よりも ....
桃いろをうつす銀 青をうつす銀
たちどころにいりまじり 夢心地

    息づく闇の何処かで
    黒髪の 解かれる気配

ほのかに 立ちまようのは
知らない花の香と
やわらかな水の ....
産毛のような時間が
どこまでも不完全な
このたましいを撫ぜている


それでもたましいは
長い間私が見向きもしなかった
いくつもの小さな愛たちを

その時々に抱えていたのだと
 ....
さきほどから
ちりん ちりんと
私の耳に響いていたものは──(どしゃどしゃと)
あれは空一面を覆った、暗く──(それはもう)
重く、どこまでも垂れ込める──(地面はぬかるみ)
 ──低い雲の ....
雨の中でカラスは
ボロフスキーの創った
偽物みたいに固まっていた


まるでそこから
世界が固まってしまうんじゃないかと
心配になるくらいに



その横顔は
静かな怒りと ....
静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
降り積もったばかりの雪に覆われた萱野高原には
裸の岳樺木立 透き通る雑木林
冬季閉鎖された板張りの茶屋の建物
道路沿いを着かず離れず蛇行する山犬の足跡
足跡に平行しながら 私の歩みは心の向く方 ....
指先であそぶ旋律がピアノの鍵盤の上を流れて 
部屋に溢れるやさしい音階のすきまに
天球図は青くひろがってゆく
東のかなたの
さそりの心臓は自ら発火し
そのきらめきは引き出しの奥で眠るルビー
 ....
朝倉キンジさんの自由詩おすすめリスト(179)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
浮上未遂- 霜天自由詩1005-3-27
白木蓮- フォマル ...自由詩3*05-3-26
A.P- 六崎杏介自由詩505-3-26
朝の祈り- あおば自由詩405-3-26
花咲く頃に- 霜天自由詩105-3-26
春だから- フォマル ...自由詩3*05-3-26
LOVELESS- 桜鬼弓女自由詩2*05-3-25
夾竹桃- 浅見 豊自由詩7*05-3-25
おいでよ- 待針夢子自由詩3*05-3-24
雨上がりの午後に- 嘉野千尋自由詩6*05-3-24
減速- たもつ自由詩1305-3-24
百億光年の彼方に- 梼瀬チカ自由詩105-3-23
レクイエム- シギ自由詩405-3-23
銀河郵便はヤギたちが運ぶ- 小池房枝自由詩10*05-3-22
冬味幻想- ヤギ自由詩2*05-3-22
祖国について- 青色銀河 ...自由詩10*05-3-21
温度- 松本 涼自由詩4*05-3-21
劇_場- 塔野夏子自由詩5*05-3-21
降霊術- 岡部淳太 ...自由詩4*05-3-21
風と星の歌- 浅見 豊自由詩3*05-3-19
車輪と彼岸花- 六崎杏介自由詩205-3-18
均衡- 金槌海豚自由詩205-3-18
はじまりに耳をすます- 望月 ゆ ...自由詩12*05-3-12
春夜彷徨- 塔野夏子自由詩8*05-3-11
時間- 松本 涼自由詩2*05-3-11
ふるものは- 浅見 豊自由詩2*05-3-11
雨のカラス- 松本 涼自由詩5*05-3-10
睡蓮- ベンジャ ...自由詩3805-3-7
降り積もったばかりの雪に覆われた萱野高原には- 金槌海豚自由詩105-3-5
さそりの心臓- ワタナベ自由詩3105-3-3

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