すべてのおすすめ
われわれは行く
海の道をつま先でなぞって
名も知らぬ船に乗って
われわれは行く
炎と水の間で
われわれの生は簡潔に揺さぶられる
誰も
海について本当のことを知らない

われわれは泳ぐ ....
東の空はうすあかい
あちらには街があって駅があって
こんな夜更けにも
時折は貨物列車や寝台列車が通り過ぎ
その音がここまで響いてくるのは
雨が近いからだろう

ぼんやりした常夜灯の光の下 ....
あなたがぽつんと世界のどこかで足が触れているその大地
ゾウがどかんとどこかで足をならしているその大地とつながる
鳥たちが支えあって触れている道とつながる
耳を澄ませば 私たちが触れ合っている音も ....
主旋律はもう
ピアノを離れた

(羽をインクにつけたとき
諦念が私に絡みつく)

幼き日々よ
最終楽章に向かうのか
草原を駆ける二人の影は
五線譜の上を踊る

アマデウスの傍
 ....
 教室で心くだいた
 日々も過ぎ
 今日はすずろな心地です。


 いまや厚い雲壁の鎖はとかれ
 世界はつめたく
 何も教えてくれません。


  それは幸いなるかな…


 ....
空の青が眩し過ぎて
つい瞳を閉じてしまう
そんな風にしていつも
小さな幸せを見逃してきた

あの日の君の心さえ
信じることが出来なくて
差し伸べられた手を振り払い
今ではもう届かない場 ....
詩は、読者に読まれるまで状態が決定していないという
駄作から傑作までの幅は作者によって大小するものの
素晴らしい詩であるかどうかは読者に依存する
(「調弦理論」や「 SM理論」も参照のこと)
 ....
  国語は嫌いでした。
  算数は嫌いでした。
  さりとて体育は苦手でした。
  モテナイ君でした。
  9人兄弟の末っ子で、中卒でした。

  情けなくてある日つい白状してしまいました ....
そこから先には進めないときがある
そのたびに思い出す風景があって
背中の方から温もりを感じながらも
とても不安そうな少年の瞳に

問いかけられた言葉

飲み込めないまま
風にも ....
夜のアンモナイトは仄かに蒼く光る。
海の恋人を想い出し、蒼くさめざめと光る。


遙か遙か白亜の海の底、アンモナイトの恋人達は。
手をつなぎ、心をつなぎ、ちゅらと散歩。
 ....
 街は停電していた。僕等は街外れのバッティングセンターへ向かっていた。
夜だというのに「竜巻が渦巻いているせいだ」という友人はヤンキーで
彼が走らせる車は、真っ暗な交差点に渦巻くいくつかのそれをか ....
もう、グレイ・スケールでしか描けなくなった
風景画の片隅を独り歩く
過ぎ去った足跡をなぞってゆくには、余りにも歩幅が遠く
駆けてゆく力も限りなくなく
ただ一滴、淡い水色を足元においた

波 ....
夜、
その背後で扉が閉ざされる
いまこそ人は
謎に踏みこむ
謎は 古の道として人の前に開ける
道はいくつもの曲り角を持っていて
靴先がそれらにさしかかる度に
人の眼は 閉じたり 開いたり ....
満天の星の下で
優雅に飛び交う蛍たち

手のひらに降りてきた光
そっと抱きしめる

静と動!
遠と近!
悠久と一瞬!

異質の小さな光たちは
それでも絶妙のコラボレーションで
 ....
ビルの屋上は暗転し
赤く染まり出すスクリーン


ゆっくりと見渡して
背から吹く風に
思い出す
ノイズ


右のまぶたに
ちいさな火傷跡
そっと触れて


聴こえるざわめ ....
「京都へお嫁に行ったら苦労するよ」
関西にいたら一度は聞く
でも君を見ているときは
そんな言葉はどこかへ飛んでた

カマカマカマカマ カマ カメレオン…

私はアホみたい方向オンチやから ....
ハーディ・ガーディー 廻天するハンドル握る
白喰のY氏saysー喪ルヒネは秘数の星図
枯れ三角錐の失量Sui/g 再度-スニフな神の
下弦の楽器 私達の音楽室の第四学期を
照らす鍵盤楽器に血中 ....
暗い
宇宙の夜に中に
最初の人間が現われる
途端に 宇宙の空は晴れ渡る
ように見えるが それだけだ
相変らず
宇宙は 際限のない夜に包まれている
最初の人間はぼんやりと坐りこみ
すべる ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
硝子細工の
幾つかの重なりは
小さな風の溜まり場をくるくるとかき混ぜて扉を揺らし
丘に続く小道を夢見るのです

夏が降り
気まぐれな模様を織りなして
あのひとの指に留まった雨粒が私の
 ....
ええ レモンの花は咲きません
ええ こがねの柑子も実りはしないのです

くらい森に目立つのは
変にほうけたタケニグサ
それからキノコ
ススキの穂

でもあのはるかかなた森の奥
湖があ ....
中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って

眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない

薄まら ....
僕らは 一列に並んで
少しずつ 進んでゆく
かぎりなく長く思える柱廊を
誰も 一言も発さないまま

僕らは 白い衣を着て
白い布で覆われた銀の皿を両手に捧げ
少しずつ 進んでゆく

 ....
何か掴まなければ と
恐れなくてもよいのだ
いつでも繋げるように
私の両手は空いている


嘗て星々に触れたとき
驚きながらも微笑んだ
一秒よりもはやく
私たちは老いてゆくから

 ....
夜は死ぬ
その中に秘密を宿らせたまま
ふたたび夜が生まれ変るまでの
小さなひととき
人は夜がその死に際して降らせた
ばらばらの
暗い破片を
胸に突きさしたまま歩く
何かおかしい
どう ....
裾に広がる森の緑
雲よりも白いその頂は
はるかにそれを越えて空をさす

足元ばかりを見つめるような日常にも
そうやって見上げる景色があり
富士はまるで矢印のように
その向きを教えてくれて ....
現れては、消える
どこか遠い宇宙で
星がはじけるように、生まれるように
現れては、消える
深い
深いとだけ言える心の水面の縁に腰掛けて
切るようにしてつま先を遠くへと投げ込めば
それは確 ....
確かに
すべての物語は 語られた
それは真実
疑うことの出来ない 真実
だが
人々の ひとりひとりの
それぞれの物語はいまも
日に
夜に
生まれつつある
やがて
歩くものとなる物 ....
知っている

野生の生き物たちが
自らの意思で立ち上がれなければ
どうなってしまうのかを

ふるえる膝を押さえながら
重たい身体を支えようとするとき
昔見た象の瞳を思い出した
陸上で ....
まだわたしが良からぬことを考えているうちに退却する軍隊の足並みが乱れている
大きな一枚の鉄板から切り出した風見鶏がくるくる回っていると方角を見失う集団
集団が催眠するテントの中でファスナーは完全に ....
朝倉キンジさんの自由詩おすすめリスト(179)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
船の名前- 岡部淳太 ...自由詩3*05-6-5
夜の散歩- 佐々宝砂自由詩605-6-5
つながる- 捨持自由詩205-6-4
天使の羽が折れるまで- 木葉 揺自由詩13*05-6-4
ガリラヤ郷愁- 石垣憂花自由詩11*05-6-3
眩し過ぎる青- 快晴自由詩7*05-6-3
寓話_量詩論- クリ自由詩205-6-3
マギーさんの手紙- yaka自由詩7*05-6-2
しらやまさんのこと(2)- AB(な ...自由詩1205-6-2
「_夜のアンモナイト。_」- PULL.自由詩8*05-6-1
yankee- プテラノ ...自由詩6*05-5-31
タイム・スケール- 成澤 和 ...自由詩205-5-30
- 岡部淳太 ...自由詩3*05-5-26
星と蛍- フォマル ...自由詩8*05-5-26
朝焼けパン- あとら自由詩4*05-5-25
京都はきまぐれ- 木葉 揺自由詩13*05-5-25
テール・アイル- 六崎杏介自由詩205-5-24
人間- 岡部淳太 ...自由詩6*05-5-24
夏について- 塔野夏子自由詩27*05-5-23
或る夏の理由_「風の通り道」- 藤丘 香 ...自由詩33*05-5-21
ミニヨンならざる者の歌- 佐々宝砂自由詩605-5-21
楡と扉- 藤丘 香 ...自由詩30*05-5-16
行_列- 塔野夏子自由詩6*05-5-15
ソネット(触れている)_(2005.5.15)- 和泉 輪自由詩2505-5-15
夜の鍵- 岡部淳太 ...自由詩6*05-5-13
富士- ベンジャ ...自由詩5*05-5-13
日々のゆらぎ- 霜天自由詩1105-5-10
物語- 岡部淳太 ...自由詩7*05-5-7
流線型のその先に- ベンジャ ...自由詩7*05-5-5
セメンテーション- 黒川排除 ...自由詩405-5-4

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6