大理石の{ルビ初心=うぶ}な冷たさに
灰色の空のもと青い花が咲いている

わたしは、
結果の過程であります
いま見ている景色
いま聞いている音色
いま今は
すくなくともわたし、
うた ....
春に降る雨で
体のかたすみが
ざりざりです

   暗闇に体を置いて
   ぬくもりだけに委ねれば
   心の対流で
   とりもどす

ほんとうのすがたで
触れようと指を伸ばすと ....
かくしたの。

たまごかくして、
おいたの。


とんがり帽子に、
かくしたの。

帽子の中には、
にわとりさんがいて、
たまご暖めて、
いるの。 ....
一.


春待ちゆびが
くちびるにふれて
かた
むね
こし

跳ねていく

抱きぐせがつくからだめよ




二.


ぱた ぱた
と舞う洗濯物を
清潔とす ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
クレープをキスのようだとのたまった


家出だよジャージをはいていないもん


ソニプラで見初めた彼氏プラスちっく


爪の色みんなちがってみんないい


花子たちなんかフラワ ....
想いを何度も
辿るから刻まれる
傷という名の痛みが
証だというのならば

     想いを何度辿っても刻まないもの

{ルビ轍=わだち}も残さず
同じ道のりを
落下し続けることに
 ....
昔々
あなたからもらった
魚の形をしたキーホルダーは

いつの間にか
泳いで行ってしまいました

だって
私のポケットは
海とつながっていますので
{引用=


夜の窓に遠く
過ぎる電車を
手のひらにのせる

人気の少ない座席に
ごとごとと震えながら
閉ざされたあなたの
かなしみは 何処へ行くの

私の身体は
透き通 ....
声がする
そこに

手をささげる

声がする

うつくしい声

うつくしい瞳

うつくしい日
油染みだらけの記憶のわら半紙提出期限をとうに過ぎ去り




透明なグラスの底を目にあててきみの星座を見る白昼夢




あの夏にきみが投じた問いかけのこたえをさがす 波のまにまに ....
二つの窓から世界を見ている

わたしたち

魂を燃やしている

赤く腫れた胸

こおろぎは鳴いている

そこへ蜂蜜

指が、手のひらが包んで撫でる

輪唱・波の震え

 ....
しなもん
 ひとりぼっち
 ミルクティーを入れてみた

しなもん
 いつもよりお砂糖多めに
 甘くしてみた

しなもん
 くるくるくる、と
 まるを書くシナモンスティック

し ....
物事の本質という名の傍若無人が
背後にするりと忍び寄る


斬り付けられる意識


覚醒したそれは
黒い影を纏って立ち上がる

踏み出した足は
敷き詰められた石を穿つ ....
 純粋は純粋から生まれず、常に混じりもののなかから生まれる。純粋とはまじりもののなかから生まれる本当の混じりものであり、本当の美しさである。あらゆる混合物を超越して輝く強さであり、結晶で .... 放置された畑 咲き並ぶネギボウズ
バコン バコンと
プラスティックバットを振りぬいては
浅緑を空の彼方に弾き飛ばした
なぜそんなことをするのだと叱られたが
ネギボウズの高さが
ちょうど僕ら ....
あゆみ
    ミートソース
スカート
    鳥
輪廻
    猫背
絶対忘れないわ、
忘れないわ
スカートがゆらり







落ちた影とコンクリの狭間に
そっ ....
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる


壁の時計は
ゆるり ....
少女は 骨を 折る
少年は 骨を 折り

骨の中には
亡骸がある

折った試しはなく
ゆったりとした 服の中では
骨が 
ざわめく

あの 男
どこに 行ったのだろうか

 ....
                                 (喪失の物語)


彼女は朝から晩まで身を粉にして働き
一生食べて暮らせるだけの蓄えを得た
そこでだれにも奪われないよう ....
光の点の物語
夜の喪に立つ蒼い{ルビ蝋柱=ろうちゅう}
けものの笑みが途切れ途切れる
風が廃駅を削いでいく
茶のひろがりの終わるところに
金にかがやく草で編まれた
 ....
蝉の声を聞き

夏を迎えたことに気づく


毎年の事ながら蝉は鳴く

構想七年、最高級の愛の唄を

一瞬に等しい時間で消えていく合間に


私も

届くかわからない愛の唄を ....
雨、あめ。
  雨、あめ。。  
    飴、あめ。。。
      天、あめ。。。。


あめが降る


名残の雪を消し去るように
マシュマロの時間が溶けていく
冬 ....
メタモルフォーゼの隠喩としての蝶。

永遠に鳥と塵の中間にある蝶。

だが、メタモルフォーゼとは隠喩(metaphor)なのではないか?
あるいは隠喩とはメタモルフォーゼなのではないか ....
太陽は誰が奪った洪水のようにまばゆい詩歌たちいづこ?


ゆうえんち、どうぶつえんにすいぞくかんみんなほろびてしまえきみとか


ぼくはもう崩れてしまう塔の上きみの手首を紫にして

 ....
A.M9:15

退屈な授業
暇つぶしの会話

A.M10:38

日差しが妙に暑い
黒板に音が響く
耳障り

P.M12:45

美味しくもない学食
値段と比例の量
だ ....
水面に浮かぶよ蒼い花
新月の夜ぱっと咲いたよ
誰かが叫ぶ声に震えていたよ
キミが怯える必要はないよ蒼い花

月を映してよ蒼い花
もっと煌きを僕に頂戴よ
光の粉を振り撒き続けてよ
何をそ ....
ジャケ買いしたの
ひとりになった帰りだったの
きのうはふたりだったの
犬は鳴いていたの

踏み切りがゆざめのように
夕日にまどろんでいたの
新鮮なたまごをトラックで売りにきたの
だけど ....
さかなが泳いだ
ちいさな波を切った
そらのその跡はすかさず隙あわさっていく
その そらの
なみだ

目玉はいつもさけんでいる

これではきつねの嫁いりにもならない
かわいいひとりごと ....
街に吹く薄汚れた上昇気流
舞い上がる鳥たちは
自由に見えても
危うい乱雑な流れで
時に墜落する

それは風が裏切ったのか
その美しく夜色の翼を
暗闇の代理人は
タールで固めた道が
 ....
ふもと 鈴さんのおすすめリスト(301)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
園(その)- こしごえ自由詩14*06-4-16
雨、あばかれる黄砂に- たりぽん ...自由詩1306-4-15
「_みつけ、て。_」- PULL.自由詩15*06-4-15
断片集「幸せの庭」- 簑田伶子自由詩47+*06-4-15
藍色の少女と- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-6
ファンタレーベル- ふるる川柳11+*06-4-5
星空の轍- たりぽん ...自由詩1006-4-4
ポケット- たもつ自由詩706-4-1
夜の窓から- まどろむ ...自由詩13*06-3-30
忘却- 浅見 豊自由詩2*06-3-8
教科書を、閉じる- 望月 ゆ ...短歌37*06-3-6
睦む- ミゼット自由詩2*06-3-5
夕暮れに、しなもん- 夕凪ここ ...自由詩4*06-3-5
一日の始まりの終わりに- 紫音自由詩3*06-3-5
冷めた水②(1986.12・24)- 木立 悟自由詩406-3-3
少年のまま- 佐野権太自由詩16*06-2-28
続き- a.u.i.自由詩206-2-12
早春- 銀猫自由詩18*06-2-10
新骨_ハーメルン- 奥津 強自由詩706-2-9
富の物語- アンテ自由詩106-2-9
水獣域- 木立 悟自由詩606-2-8
蝉の声、夏の恋人へ- 完食自由詩106-2-1
*きざし*- かおる自由詩9*06-2-1
- 10010自由詩406-2-1
elephant- 本木はじ ...短歌906-1-31
今、此処で- 海月自由詩3*06-1-31
蒼い花- AKiHiCo自由詩206-1-29
ジャケ買い- ZUZU自由詩1006-1-26
わわく_ろらん- (1+1 ...自由詩6*06-1-26
墜落するという方法- たりぽん ...自由詩8*06-1-26

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