すべてのおすすめ
真夜中の街
儚い灯りを縫い合わせて
君はいくつも
星座を作ってみせ

物語がわからなくても
知ったかぶりで綺麗だねと
僕は何度も
言うのだろう

　　地上の流れ星はいつも
　　赤　.... 春に降る雨で
体のかたすみが
ざりざりです

　　　暗闇に体を置いて
　　　ぬくもりだけに委ねれば
　　　心の対流で
　　　とりもどす

ほんとうのすがたで
触れようと指を伸ばすと　.... 想いを何度も
辿るから刻まれる
傷という名の痛みが
証だというのならば

　　　　　想いを何度辿っても刻まないもの

｛ルビ轍＝わだち｝も残さず
同じ道のりを
落下し続けることに
　.... 街に吹く薄汚れた上昇気流
舞い上がる鳥たちは
自由に見えても
危うい乱雑な流れで
時に墜落する

それは風が裏切ったのか
その美しく夜色の翼を
暗闇の代理人は
タールで固めた道が
　.... 風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました


（ほたる　　湯けむり　　はぐれ雲）


うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない　.... 黄昏が
輪郭を奪い

ネオンが灯りだした
町並みの真上

薄雲に隠れ
ほのかに
きょうの月

ああ
そうか

僕は君の
輝きばかりを追い求めて
ついにその形を
知ること　....

ふもと　鈴さんのたりぽん（大理　奔）さんおすすめリスト（6）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
夜景、そして	- たりぽん ...	自由詩	17*	06-7-24
雨、あばかれる黄砂に	- たりぽん ...	自由詩	13	06-4-15
星空の轍	- たりぽん ...	自由詩	10	06-4-4
墜落するという方法	- たりぽん ...	自由詩	8*	06-1-26
低い風で雲を流せば	- たりぽん ...	自由詩	16*	05-9-25
黄昏が奪った月夜	- たりぽん ...	自由詩	14	05-7-14

---

すべてのおすすめを表示する

推薦者と被推薦者を反転する