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そら、を
蓋だと
云ったひとがいた。
わたしには
それがみえない、
冬の名残りがある雨の
冷たい曇天。
そのあとで
やって来るのは闇の夜
肌刺す風がヒュウ!と ....
あたし、
ほんとは
猫なんだ。
猫の世界は悲しみが
ただの人間さまからみれば
立てない地軸で廻ってる。
そんな感じで、いいのかにゃ〜?
猫の世界は純愛が
こぼれる ....
雨が降る午前5時半3月の春は名のみの不在のくらやみ
潮騒の
やまない夜に落ちている
流木よりもウェットな夢
夕闇に
途切れず吸い込まれるような
祈りに終わる恋をした罪
海鳥が
微笑みながら静止する
沈め ....
のっぺらぼう、
みたいな僕の涙声、
聴こえているなら君はくらやみ、
みえるもの。
すべてにおいて悲しみの。
しらべわからずゆらゆら泳ぐの。
あかりだ ....
山嶺に夕日が沈もうと
雲はまだ
夕焼け空に浮かびつづけている
寂しがりのオレンジ色から
静かに終わる紫色へ
ひととき
ひととき
色を変えてゆく
ありえな ....
きっとくる
終わりを
知らないひとなどいない
雨は降る
いつまでだって
降りつづける
こころに染みる罪も消えない
なんで
なんていう悪を
犯してしまった ....
かりそめの
恋なんだから忘れるわ
おぼろおぼろの夜雪の中
天国の
ほうに住んでるのか君は
なんだかしばらくみてないサザンカ
はじめての
のっぺらぼうに会っ ....
夜は冷えます
太陽とおなじような
あたたかい光が
欲しくて
涙ながしただけで
瞳が綺麗になるだなんて
びっくりするほど
デタラメな綺麗事だね
でも夜は ....
悲しみがいつまでもまだ降り落ちて
優しいふりをできずに笑った
しあわせがあるから心がもういちど
立とうとすると云いたい週末
曲がらないこころに意味はないからと
云 ....
ゆっくりと
川面を流れ海へゆく
ため息みたいな声の寂しさ
逃げるのが
遊びだからと割り切って
正しい恋もできないくせに
よろこびに
震えてみたのは ....
ガラスの三日月
みせたこともない
真剣なひたむきさで
青みがかった夜空を
みあげている
昔憧れてたあのひとの
泣き顔をみたことがあって
もう僕でよければぎゅって
....
愛していないと死ぬようなひとと
呼ばれたいなぁ
永遠に成熟なんてできない
終わりのない時間を生きる
恋愛を
したいなぁ
時間に縛られてもそれもいい
いつ逢っても新 ....
そういえばわたし
ハッピーになったんだった
だから夜が好きになって
バランスのいい安心を
抱いて胸を撫で下ろすことができるんだ
なにが流れているか
なにもみ ....
夏に近所のお祭りで
金魚を二匹掬った
いっぴきじゃなくにひきだったので
すこし感傷的になって
あくる日会社をサボって
ちっちゃな金魚鉢まで
買ってしまった
すぐに ....
猫や猫。
わたしは、なにも、いらない。
わたしは、それほど、悲しくはない。
わたしは、それほど、つらくはない。
ただ耳が痛くて、痛みのあまり、
不眠の夜を、声を抑えて耐 ....
どこにでもあると云われて探したが目にはみえない愛とにくしみ
もうこれで最後だからと嘘つかれ知りつつ許した私、ヤサシイ。
手を取って「あれは嘘だよ、嘘だか ....
息をするだけで
胸がスーッとする
朝早い冬の陽があたる窓際で
窓を全開にする
まだ
人の数もまばらで
車の音もほとんどしない
街を赤く染め始めた
あたたかい朝日が ....
つまり笑顔の絶えない
しっとりと濡れてる
やさしいだけみたいなあの部屋を想うと
泣けるのです
黄昏の駅のホームに
ゆっくり流れる
ひとへのおもいやりを
掠れた ....
忘れ去った君のあたたかい肌
不思議な痛みが走る鎖骨の水
朝起きて眠れないから働く
傷つけたいほどの鈍欲を食べて
自然に触れ合いましょってなんなんだろうか
彼女を好きになる ....
急ぎつつ
ただ透明なアリの群れ
探しているまに日暮れる寂しさ
虚ろという
遊びにできない悲しみが
甘いと感じる夜ココア飲む
憎しみを
風呂場の鏡のまえ ....
そんなにも
ワクワクした気持ちになれる
夢みたいな
詩が
書きたいのです
どんな夢よりもやさしい
ほんとうのあたたかい世界で
ほんのすこしだけ
でも
....
山道を歩きたいと想った
モノトーンのちいさな店で
軽めのランチを食べながら
ダメな目立ち方をしていないか
笑顔以外の全てをチェックする
早く夜になら ....
(短歌七首)
爪痕が
握りしめてる掌に
三日月みたいに残る格子戸
きみの声
だれもいないと抱きしめて
ちいさな意味を問いたい雪の日
べにいろの
....
(短歌八首)
どくどくと
流れる真っ赤な血の音に
気づく冬日のバス停に立ち
落ち込むと
いうよりすこし反省を
しているだけの雨の日の花
夢を二 ....
緑の五月の風に
髪なびく
草原を駆け下りる少女の
息は弾んでいる
若草の匂いが
鼻をつくほど濃厚な自然の中に
すべてはこれから始まる
ちいさな芽生えみたいに
....
ひとにも会わない
歩いても歩いても
だれもいない村で
とてもなつかしい
しろいろのけものに会ったんだ
子どものころには
野原を走りまわっていたよ
....
冬が去り
いまから春だという朝は
空いちめんに
やさしいほほえみ
溶けだした
ソフトな氷の色に似て
ふふふとわらう
ななしょくのゆめ
恥じらいの
朱色の頬を想いだ ....
柿が落ちてきて、
そこに蟻がたかり出して
もう寒いかなと想いながら
軽めのジャケット羽織って
庭に出たんだよ。
あたし、
アリさんのひたむきさが
好きだわ。
....
ひかり降る
わが家に今朝は帰ろうか
緑の濡れてる明るいゆめなか
幼き日
あぜみち歩き帰るころ
キラキラ夕日が田園染めてた
山際へ
陽は消え ....
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