寒さが厳しくて
忙しさで目が回りそうな
年末を過ごしている
今年ももう終わると思うと
やり残したことが幾つか浮かぶ
街行く人が早歩きしている
気持ちが急いでいるのかも
年末に ....
お人柄は良好です
と
評価しています
こたきさんは良い人です
とてもやさしくて
思いやりのある方です
なのでわたしにはもったいないです
わたしはこたきさんが思うような女ではありません ....
鬼というなら
心が欲しい。
なにひとつとして
たにんを気にせずいられる
欲しいものは欲しいといえる
安易で強引な欲望を
この無神経な腕で、掴みとれる
鬼が持つべき
心がほしい
....
寄せては返す波に
少しずつ後ずさりする
わたしたちは些細な願望や欲望を叶えて
どうにか生きながらえているね、平成
何か言い訳をしたくて仕方ないだけなら、
たとえば、あの鐘を撞いてみれ ....
僕は一人この寒空の下で
座って焚火で君を照らして見ている
僕の青春の情熱は全て君に費やしたんだ
そして君から全てを学んだんだ
僕のオートバイの真上で全てを知れたんだ
興奮と己の無力さ ....
仮面劇
なければ辛いだけだろう
けもののアイツのストレートな愛
もし愛が
なければアイツを覗き込み
どこへ行くのと訊ねはしない
耐えられない
アイツのけものの炎の眼
....
白い紙が浮き上がる
この静かな夜
孤独になり
孤独に孤独を塗り重ね
真っ白になる
真っ白になり
巨大な破壊音
脳髄に響き渡り
次々襲う音の洪水、
噴き出す粘性の音柱、
絶えず絶え間 ....
母のことを
嫌いだと打ち明けたとき
とてつもなく心が晴れて
そして
私は
その安堵の中で死んだ
言ってはいけない言葉だったのか
わからない
ただ解き放たれた自分が
....
まだ娘二人が幼かった頃に
貸借の棲みかを出て建て売り一戸建てに引っ越した
借金して手に入れた家は
この俺の人生を地獄のローンレンジャーにしてくれた
サイコー
な訳がない
だからと言って ....
一つ屋根の下で
ヒトの男と女が
女と男が
つがいになれば
一つ屋根の下で
飲んだり食べたり
着たり脱いだり
一つのベッドで
よがらせたり
よがったり
その結果
ヒトの数が ....
凍える夜を
満月に見ほれて
ゆっくりと
ゆうっくりと
時間をかけて
お家へ帰ろう。
お風呂に入って
苛立ちや憎しみや傲慢や無知を恥じ
すべてを感謝の泡で洗い流してキレイにな ....
沈黙を白く照らして冬の月
寒月や卒塔婆の梵字流れゆく
ワンルームマンションに独り月氷る
文字をほとんど書かなくなった
反面
スマホで文字を打たない日はない
いったい何の為にそれをしているのか
実用性のない詩にのめり込んでいる自分がいる
詩にとりつかれている自分がいる ....
文字、ぼやけていく
文字、白い下地に崩れ
雨に濡れた卒塔婆の梵字 浮き出る
梵字、
雨に艶めき不定形の蠢き
異界の冷気流れ込む
一瞬の
梵字、すっと消え
文字、再び黒々と浮 ....
来なくてもいい。
なんども待ち侘びた声の残滓が
まじわる心のゆく先に咲く
いっぽんのありえない人生に追いついて
その熱さに目もそむけ
2度と見られなくなったと ....
その力を持って自分だけで進むのですか
その力だけを信じて全てのものを犠牲にして進むのですか
違う道もあります
とどまったままで
その ....
偉大な詩人の真似をしても
何も始まらないさ
俺は自分の頭のなかの空気さえ読めないんだから
難しい言葉なんてかき集めて
さも意味ありげに並べたてても
頭のなかにわいた蛆虫は
追い払えない ....
病院の
待合室で
詩を書いている
詩、
とは、
その場のリアルを追求するものであるから。
うそ。
暇だから、書いているだけ。
地獄の
三途の川で
詩を書いている ....
恋愛を語る友人楽しそう苦い経験笑顔で語る
終わりゆく夏は何だか足早でやり残しないない?そう聞いてくる
足早に夏が離れていく感じ砂浜からの声小さくなる
よく冷えた西瓜を食べる夏景色夜風 ....
牙を剥く
土竜を
撫でる、
のです
食べたい
檸檬を
舐める、
のです
みんな
午前5時には
無駄に生きてきた地球への情熱を
返す必要はない、
のです
....
俺が出した命を
俺の犬が食っている
尻尾を振りながら
そんな汚いものでも
お前は喜んでくれるのか
俺はもう一度
ひねり出した
フガフガと鼻の周りを
命だらけにして
嬉々と ....
ポストに投函した手紙が何処へ届くかは解らない
宛名と宛先を忘れた
差出人とその住所も忘れた
そんな封書の中身は便箋が数枚
便箋には文字を綴るのも忘れた
そんな手紙は迷子になって
い ....
「私は洋食が好きなの。」と言って
いつもミラノ風ドリアを頼む90歳の祖母
性格もシビアだが
財布の中身に関してはことさらにシビア。
死にかけた親父にミラノ風ドリアを食わせると
やり残した ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、
クリスマスイブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、
言葉と
こころと
理想と
夢とを
傷つけられて
千切られる寸前まで ....
「表裏」
表が出来るのと同時に 裏が生まれる
裏が出来るのと同時に 表が生まれる
あの人が好きだと思う のと同時に 嫌いが生まれる
あの人は偉大だ と ....
身じろぎもせず
目を閉じ
耳を塞ぎ
口を閉じる
それでも世界は心の中にあり
一輪の清純な花のように
あなたの姿が浮かびます
私の母像・・・
お酒を飲みながら、本を読みながら
こんなソファーがあったらいいねー
なんて思いながら
あなたを待ってる
安宿の食堂で
声をかけてきたのは
私たちを売った海賊だった
おっと警戒するなよ
もう足を洗ったんだ
そう笑って
手首から先がない右手を見せた
まあ利き手がなくても
美味 ....
空から見るあなたの町は
海の青と畑の茶色い区画だった
あんなに焦がれた都会を離れて今は
子どもたちとツリーを飾ってる
温かいシチューを振る舞って
電飾を灯す
みなが眠り ....
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