【公園】
躁鬱な白熱灯が
葉桜のささやきになだめられて
たわわに実った涙を
鳥が、祈るように啄んで
焦げ落ちた空へと死んでいった


【狭い路地】
ヨモギ色のトタンの一軒家
も ....
水ぶくれに縫い針を刺した
ねずみ色の朝 そうだ、サラダでも食べよう

人参を千切りにする
かなり細く綺麗にできた
玉ねぎの生食は胸焼けするから
レンジでチンして、水にさらして
レタスをち ....
強剪定された関節に
盛り上がる傷
そこから
見えない指を差し伸べる
しなやかな風に 

小鳥が飛んできてとまる

どれほど春が虚しかろうと
生きている限り
痛い 悲しい 嬉しい 怖 ....
 花瓶の近くに置かれた姉の唇が燃えてゐる。

 うす紫色の炎が小さく上がつてゐて、読んでゐる文庫本に今にも火が移りさうだ。

 目を細めて見ると、表紙に「菜穂子」と書かれてゐた。
 ....
めい
めいとめい
樹木の役割
うんぬんかんぬん

ぽんぽん
ぽぽんぽん
遠い空に憧れていたあの頃に戻れるような気がする日暮れ

春風に誘われ辿る夕暮れはいつか来た道やさしい{ルビ既視感=デジャヴ}

涙拭いてまた歩き出す夕焼けに僕は平気とうそぶいてみる

ざわ ....
パジャマに血が滲んでいる朝は
なぜか少し早く目覚める
眉をしかめシーツを確認する
空は綺麗だ



わたしを好きと言う
その唇が
おどけにも見えるし真面目にも見える
アイスコーヒ ....
 低気圧が近付いてゐる午後。

 少年が鉛筆を削つてゐる。

 室内に、新しい芯の匂ひが満ちる。

 「隆、下りてらつしやい」

 と、羊羹を切り終へた母の声が階下から聞こ ....
月が浮かんでいるのを
私はジ~ッと
見上げ続けていた

月が、ふわわわ、と
ほんとうの意味なんて知らないけど
あたたかい人のモノマネをして
ふわわわ、と微笑んでいるのを
私は
私のい ....
あの人はメンヘラ
メンヘラ男子
メンヘラ女子

だいたいメンタルヘラクレス
どうやら春は来るらしい・・あたりまえのように、
さり気ない顔して、来るらしい

休みたいのに休めない人間の性を見つめる
欲と愚かさ・・・
朽ちかけている躰を横たえて
この世の境界線を越えて ....
死にゆく蛍がかじった、かもがやの隙間の細い風
すっかり軽くなった腹を抱え
夜霧の中をしっとり歩いている
大きな風に
人の声が洗われて、草木の本当の
美しさを見る日を待ちわびていた

 ....
だれも自由をうばえない
君の自由は君だけのもので
でもね

僕の自由は遁走することだけなのだろうか

君の自由は時に逆走して過去や未来を変えようするけど
それを拒むものは自分自身なのかも ....
なにに触れたい
どんな言葉にして告げたい
その言葉に夕日は驚くほど
ウブなふりをするのでしょうか?

すっかりと
夕日は街を歩く人の影を
針の線にし
けれどようやく生き返った人はみな
 ....
からからと
転がる青い日傘

レースのカーテンにとまる蜜蜂
ありふれた言葉の羅列をたどり
ふり返り笑う

命の儚さ
虚さ
ひとは過ちを繰り返す

からからと
転がる青い日傘
 ....
メガネのフレーム内しか
見えないわたしだから

メガネのフレーム内から
できることを探す日々……

好きな芸人が窃盗で捕まった

みんなから愛されている歌手
わたしは嫌い
自分で詩 ....
{引用=*筆者より―― 旧稿を見返してゐて、本フォーラムに掲載してゐなかつた作品があることに気付いた。以前のアカウントを消して以降、復帰するまでの間にかいたものは随時掲載していた積りだつたがどういふわ .... 僕がサラリーマンだった頃
自称自由人らしき若者に侮蔑されて

僕が学生だった頃
就職組から学生なんて甘いよと言われて

結構傷ついて考えたあげく
僕は鳥になって

いつか誰も知らない ....
タコのようにグニャグニャと
海月のようにゆらゆらと
力を抜いて 
くにゃくにゃ ぐにゃぐにゃ

プリンのようにプルプルと
ゆれながら
やわらかく
心地よい感触

ゆらゆら グニャグ ....
季節はまた一巡りし
俺はぼんやり宙を眺める
不安定な気分はいつもながら
鉛の身体も相変わらずながら
まだまだイキマスヨと独り言ち
何処からともなく湧くチカラ
指先じんじん温もって
また一 ....
生真面目に敷き詰められた文字と、憂鬱な空が疲労を連れてくる。
さりげない優しさに中途半端なプライドを傷つけられたり、上ったり下ったりする感情と気分に振りまわされる日々・・・
ふと窓越しに外を見ると ....
小さな神様は二人いて、一度現れて
そして影となり、二度と現れなくなった



とてもむかしから飼っている犬がいる
夜は犬小屋で静かにしている

死んだような影を落として
鳴 ....
予報通りに冷たい雨が降る
濡れたアスファルトに梅の花びらが貼りついている

わたしがこの世に貼りついているように
未練たらたらと貼りついている

こころは
なぜか孤独と失望に染色され
 ....
キラキラと輝く明るい瞳の奥、不思議そうに・・・覗き込んでは吸い込まれる。
交差点付近で、憂鬱な日々にさよならして、新しく生まれ変わった貴女。
楽観カンカンカン感謝して、ぽっぽっぽっぽっポジティブに ....
曇り空の街
みあげれば梅の花
川の水はぬるくクリアにゆるやかに流れ
白鳥は電線で獲物を狙い
桜の蕾は春をはらんでいる

曇り空の街
赤子を抱く若き母は
通りすがる人に優しく微笑む
土 ....
あの人は絵を描くことが好きだった
あの人はとても足が速かったし
あの人はとってもグズで
あの人は常に人気ものだった
あの人は歌が好きで
あの人はゲームをやらせたらだったし
あの人はむちゃく ....
ふわりふわりと、スプリットステップを踏む感覚で、雑用を追いかける。
汗ばむ空の果て、クリアさに欠ける世の中は、ウインブルドン。
脱力とリラックスはヨガのようで、タコのように柔らかく、しなやかにスイ ....
月あかりの降り注ぐ庭
馴染まない舞踏の催しはいつまでも続くのだろうと
諦めていたのに
私は彼女の踊りに
心を撃ち抜かれてしまった

生まれて初めて私の瞳に私の光が映った
瞬間だっ ....
私の光だった
あなたは空をみつめて泣いていた

世界はひとつだけ私に意地悪をして
彼女の記憶のいくつかを
ブラックジーンズのシミといっしょに
手洗いで消し去ってしまった

私は痛い寒さ ....
わたしがいくと
いつもわたし用のまくらにおしっこする

わたしがひょろっとしている
柱かなにかとつごうのよいように勘違いして
しつように飛びかかってきて
部屋着がずたずたになる

ろん ....
la_feminite_nue(死に巫女)さんのおすすめリスト(378)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜の散歩- 印あかり自由詩919-4-21
_- 印あかり自由詩8*19-4-8
街路樹のうた- Lucy自由詩8*19-4-6
菜穂子- 石村自由詩19*19-4-3
花のめそらふぉりあ- 次代作吾自由詩219-3-31
黄昏遊戯Ⅴ- 未有花短歌6*19-3-30
- 印あかり自由詩919-3-29
室内- 石村自由詩21+*19-3-24
月の風船- 立見春香自由詩519-3-22
メンタルヘラクレス- 次代作吾自由詩119-3-21
やすみたい- あおいみ ...自由詩419-3-14
虐待- 印あかり自由詩11*19-3-12
自由の歌- 梅昆布茶自由詩519-3-12
夕日の約束- 立見春香自由詩1019-3-9
青い日傘- あおいみ ...自由詩419-3-8
メガネ- 印あかり自由詩419-3-6
最終電車- 石村自由詩19*19-3-5
FreeBird- 梅昆布茶自由詩1119-3-4
今宵・・・- あおいみ ...自由詩419-3-3
walk・on5__春うらら- ひだかた ...自由詩8*19-3-2
猫が嗤った。- あおいみ ...自由詩419-3-1
こらえる犬- 秋葉竹自由詩919-2-28
犬の糞- あおいみ ...自由詩319-2-28
苦笑- あおいみ ...自由詩319-2-28
春の賛美- あおいみ ...自由詩319-2-26
生活- 次代作吾自由詩219-2-26
テニスボーイが憧れだった・・・- あおいみ ...自由詩219-2-25
女神が春雷- 秋葉竹自由詩519-2-24
光のひと- 立見春香自由詩919-2-24
ねこ- 次代作吾自由詩519-2-23

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