つつじが丘のひだに
       住みついて 三十年
       いま 卒寿となって
        しんみりとおもう

    九十の齢(よわい)の歩みが
   (おかげ ....
小さな歯車の音が降る
遠くへと去る足音も
積もりつづける夜の光も
淡い動きに満ちてゆく


光の器の心は欠けて
路面電車の灯を見つめ
ひとりの子が
ふたりの声で歌 ....
詩を書けば
空よりも青く
哀しみにも負けない歌声がある

ほら、耳の聴こえない男の子が楽しそうにみてる

片足の不自由な女の子は必死に両手を振っている

みつめれば舞台の上で ....
さよならだけ上手になっていた

忘れようとして

懐かしがるだけ

もういらないや

さよならの練習だいぶしたから


愛は時間のことだ

時間の無駄と感じるなら

愛も ....
冬薔薇抱く盲目のピアニスト くるりと足を上げ
飛沫もあげずに潜って往く
小石のように すーっと
光がゆらゆら届く辺り
うたたね だから
すぐにまた浮上できる辺り


食事の後 うっかり
文字や何かに集中しようと ....
まよう
答えを探している
息子とじゃんけんをする
勝っても負けても
答えを見つけることの間違いを
教えられる
あいこでしょ!

障がいについて
伝える日がくること
世の ....
すれ違うためのいくつもの道が用意されている
君がどの道をたどるのか知らない
そのため受け取ることのない手紙は書かれ続ける
愉快だが退屈な時間が流れる

雨が降る道を器用に選んで避けた
ふと ....
             160210

時間が無いから
じゃんけんで決めよう
じゃんけんで決まった
わたくしの人生
なんとも恥ずかしいことの
連続さと思っていたら
フーテンの寅さんに ....
 ハンザギは
 のっそりと
 重たい頭をもたげた
 ハンザギは
 のっそりと
 重たい腰をあげた


 今宵最期の一晩に
 挨拶回りをしましょうと
 鮎も
 岩魚も
 カワゲラ ....
風は光と影に囁き
透明な空気を細やかに主張した
何故なら
ある歌の中では 黒が白となり
ある叫びの中では 赤が青になるからだ
透明感のある言葉は一体どこに隠れたのか

人の主張は圧縮され ....
4度目の復活はない恋でした声を失くして泡になりたい (ソンナコト、イウ、ミサチャン、ナンカ、キライ。
ふたりは同じ薄ピンクのフレアースカートとツインテールの幼稚園児
ミサに、少女は拒絶の言葉を投げつける、と
ミサは酷く優しい顔をして、とて ....
骨をくわえた、
私になった犬はどこへ消えたのか。
犬は私になったのか、
私が犬になったのか、
窓辺から不意に現れた犬の、
口にくわえられた骨には、
長い髪の毛が絡みついていた。
髪の毛は ....
呼吸をさまたげるぬるい真綿と
つめたいくさび
命には届くまいと言い聞かせて
悲しみが訪れてくれるのを待つ
何もかもを涙に流せる静謐

繰り返しの記号がとめどなく
胸腔を破ろうとさわぎ
 ....
バレンタインデーオムレツにハート書く     きさらぎは昼さがり
     北風の挑発もなく
    ふゆびのさざなみは
ベランダのひさしをすどおり
 やわらかなひかりとなって
 おだやかに三和土のうえで
  尾っぽを引きずっ ....
高台の開けた場所に家がある夕焼け染まる瀬戸の多島美

秋に咲く金木犀の良い香り夢心地にさせる良い香り

あの角を曲がればすぐに海がある夕暮れ時はキラキラ忙しい

過疎化する北部の寒い田舎町 ....
私はかつて
LP学園の野球部にいた

当時LPガス爆発打線と恐れられた
チームの4番打者で
プロ野球のスカウトからも
注目されていた

特にキヨ人からの誘いは激しかった
「キンタマ王 ....
あたまを下げる
手始めに軽く微笑んでみよう
悟られたら諦めるしかない
少しあたまを持ち上げて生真面目な素振りをする
できるだけタイミングよく
、そう、頷いてみせるのだ
それでも ....
土を盛る山がある
堪えきれないのは地表
雨水は迷に沿い斜面を削る
それでも汚濁を飲んできた
流れのない水は澱んでしまう
掻き混ぜれば底に溜まるだけで
腐蝕するのを待っていた
ここに湧 ....
誰にも見えない皮膚に、
がりり、刻印を刻む。
刻む音すらも、
拙いが深いカーブを描いて、
誰にも見えない私の皮膚を
構築していく。
まるで彫刻のように、
私の胸に、
痛々しくも艶やかな ....
できる
でココアを溶かす
できないをハチミツ漬けにする
何も言わない
しーと指を立てるともういちどになる
わが子に伝えられることを
がさごそと探すよりも
整頓された背中から伝 ....
波音に溶ける囁き雪明り 格安ひとり旅ツアー社の好評企画「ことばのふるさと巡り(温泉郷/続編)」に参加した、ことばたちは銘々に温泉に浸かり、美食を囲み、人間どもに酷使される謂れなき辛さに酒を酌み交わし夜ごとに語り合っては親交を .... 陽を殺し
西の夜空を見上げれば
笑う月
たちまち臭気に囲まれ
三度深呼吸をする
頷けば、嗚呼、
、馬鹿野郎と一緒に眠る
掛け布団に遊ばれ
いま、それとなく終わる 。


 ....
 
思い出になったあなた

お願いだから あたいをよばないで

この一本道、途切れるまで



 
宙に浮かんだ多面体の器を
銀河の零した蒸留水が満たしている
捧げる願いは光線となり壁面を通過する
その中で胎児のようにうずくまり
あらゆる業と宿命を反芻したかった

見上げる夜空に散らばる ....
あなたは、
私を時に追いかけながら、
しなやかに逃げていく。
あなたを追いながら、
私の目にうつりこむ景色は、
万華鏡のように美しく、
手ぶれた写真のように、
水面の揺れのように艶めいて ....
空が蒼ざめている
真っ青に蒼ざめている
太陽は全身の裸体を輝かせ
庭には緑の木が生い茂る

道路には車が行き交う
人の感情は車に乗り込んだ瞬間に機械となる
目的地へと向かう中
涙や笑顔 ....
レモンさんのおすすめリスト(1587)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
老細胞の呟き③- 信天翁自由詩416-2-11
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グーはチョキに勝つ- かんな自由詩6*16-2-10
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高台- 夏川ゆう短歌116-2-9
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面接- アラガイ ...自由詩4*16-2-9
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- あおい満 ...自由詩13*16-2-8
ととのえ- かんな自由詩4*16-2-8
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よばないで- 殿上 童自由詩16+*16-2-8
◎漂流の窓- 由木名緒 ...自由詩8*16-2-8
パッチワーク- あおい満 ...自由詩616-2-7
今日一日- 鷲田自由詩216-2-7

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