からっぽをからっぽで埋めからっぽで蓋をしててもあふれるからっぽ 日々の習慣こそ愛おしい

扉を開けてただいま、と言う
杖は手摺に立て掛ける
靴を脱いで右端に寄せる
一人前の惣菜を冷蔵庫に入れる

白い手拭いを
四つ折りにして
赤い糸で等間隔で縫う ....
 
目がさめると

しぼんだ わたあめ

しぼんだ ふたり




 
花形さんって
詩を書かれるんですってね
ど、どうしてそれを?
私興味あるなあ
な、何故?
花形さん、普段は明るくって
みんなを笑わせてるじゃないですかあ
そ、そうかな
だけど本当はさみ ....
言葉尻に「けど」つける娘よわたしはその「けど」のあとが聞きたい 鮮明な足跡ばかりでは
海岸の砂に
鮮やかさは埋もれてしまうから

懐かしい写真の
色褪せた部分が
きみの記憶にしか
残っていないことは

きみにはもちろん
やがて消えてしまう
僕 ....
否定してくれるなよ
声が鬱陶しいだとか

非難してくれるなよ
往生際が悪いとか

差別してくれるなよ
一体全体何したんだ

奴等は、ただ
この季節に生まれ
春も秋も冬も知らず
 ....
肩に置かれた手の温もりに
ハッとして振り返った
見慣れたはずの顔に
涙がこぼれた

無くしてしまったと
思い込んでいたものが
ふとしたことで見つかる
流しにうず高く洗われぬまま放置された食器
とりあえず洗濯はするのだが部屋干しのまま畳まれることはない
読まない新聞が玄関に散乱している

居間の一角は得体の知れない整理しかけの古本がうず高い
 ....
ねえ お味噌汁の具って なにがいいと思う 君が尋ねる

そうだなあ なめこや納豆汁 かぶなんかもいいね

僕は味噌汁の中に青汁をいれて飲んでいる 青臭さが消えてのみやすいから


そんな ....
誰でも救われる訳では無いけど。

でも救ってくれたあなたは、
あと少しで炎が消えそうに
揺らいでいます。

幼いわたしは坂に向かって開かれた窓から
あなたの名前を呼びました。
親があな ....
おい、ちょっと待てよ
どこ行くんだよ
そっちじゃないって
なに泣いてんだって
なに怒ってんだって

俺が求めてんのは
そういうのじゃないって
俺の話、聞いてんのかよ
それ、なんなんだ ....
              130514


すっぽんの手下となってからは
なりふり構わず
化粧もしたことがない
眉を剃ることも
描くこともなく
石鹸で顔を洗わず
水で洗うから
生 ....
季節はずれの蝉が鳴いている

故郷の林
白樺の梢
揺れる枝葉の間から
まっすぐに目を射る日ざし

緑に揃う稲
走って渡る
あぜ道をよぎる夕方の風
「おとうさーん、ごはんですよー」
 ....
昔の俺を好きになってくれた人たちへの感謝と礼儀として

会っちゃいけない顔を


今 俺は している
本当に怒っているとき
誰にもそれを
気づかれたくない

本当に深く傷ついた時
誰にもそれを
知られたくない

本当に寂しいとき
誰にもそれを
見られたくない

だから
本当に ....
ボクは
健気な韓国の女性に恋をして
ココロが苦しくなった事がある


ボクは
あどけない中国の女性に恋をして
ココロが痛くなった事がある



ボクは欧米の女の子達と同じように
 ....
わたしという名の優しさは
たわしという名の清掃用具にも似て
浴槽という名の容れ物の
水垢という名のきみのかなしみを
ピッカピッカという名の晴れやかさに
変えるために
あるんだと思 ....
早急に
なんじゃコレ!って
伝えなきゃ
人の一生
短いんだから




楽しみは
詩を書くことと
口滑り
知人に真顔で
心配された
人間という呼び名を 愛に 変えたらどうだろうと思う







こどもは際限なく なんで?と聞いてくる




みんな勘で生きているんだよ

そうとしか言いようがない
 ....
朝 今日こそは詩を書こうと思い

一時間寝てみるが 何も浮かばず


窓から春らしい光が射しているので

散歩でもすれば きっと詩が見つかるはずだと外に出れば

緑の何やらのつぼみが ....
七歳のみーちゃんが
やっと乗れるようになった
練習した甲斐があったね

ぼくは思うんだが
中高年の足腰の衰え防止に
一輪車はいいんじゃないか

イオンの売り場へ行って
人目を気に ....
ゴルフ焼けしたいい親父になった
今では大阪の営業所長さんだ

―僕らの音楽を理解してくれる人は
 この広島に一人か二人ってところだ
 だけど これだけは確実に言える
 僕らは凄いことを ....
この世の中には
不愉快な言葉で溢れかえっている

目を瞑っても
耳を塞いでも

棘のある言葉が
皮膚を突き破って
神経にグサグサ刺さってくる

ああ どうすればいい
目と耳が欝に ....
つながれっぱなしの犬がいる
中型雑種茶色の犬だ
散歩してるのを
一度も見たことがない

コンクリートの駐車場の中
小さな犬小屋で暮らしてる
動けるのは鎖の長さだけ
その空間の中で
お ....
そろそろ
おしゃかさまがそでをふるころだ
といわれて
もう
はっぴゃくとにじゅうねん
それから
さいごのおさばきがあるといわれて
もう
せんとじゅうねん
かみもほとけも
ずいぶ ....
   


祈るべきことが多すぎて




だから

一日が終わるのだろう






眠るってのは

そういうことかい






{引 ....
カップラーメンをご存知ですか

そう あのカップラーメンです

私ならね コンビニに入れば
「いらっしゃい」と微笑む店員に会釈で応え
まず 再沸騰ボタンをピッとやる
そして 店内を順繰り ....
現実が喉につっかえた夜
時計の秒針は
時を刻まずに
僕のしょっぱい言訳と立場を
チクチクと陰縫いしている

身動きがとれなくなった僕は
掛け布団と
敷き布団の間で
暗闇と同じ色に ....
いっそのこと
壊れてやろうかと思ったのです

午前8時20分 正確には午前8時19分49秒
あなたは怖いものでも見るような目つきで
私を見ると言葉でない何かを叫びました
それから物凄い ....
hiroto22さんのおすすめリスト(307)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
からっぽ- はるな短歌913-8-16
運針/千人針- そらの珊 ...自由詩16*13-8-15
わたあめ- 殿上 童自由詩25*13-8-11
殺意- 花形新次自由詩813-8-10
言葉尻に- 久里短歌313-8-10
写真- 花形新次自由詩5+13-8-8
Cicada- なきり自由詩213-8-8
ペロリンちょ- 花形新次自由詩513-8-7
やもめの星- 梅昆布茶自由詩1613-8-6
味噌汁- 梅昆布茶自由詩1813-7-27
姉弟(してい)- ……とあ ...自由詩19*13-7-17
俺を置いて加速する、俺の感情- 北橋勇輝自由詩4*13-7-2
すっぴん- あおば自由詩7*13-5-14
蝉の声- Lucy自由詩12*13-3-1
悪人面- 八男(は ...自由詩213-2-26
本当に怒っているとき- Lucy自由詩16*13-1-19
アジアンビューティー- キダタカ ...自由詩2*12-12-15
わたしはたわし- 花形新次自由詩312-11-7
イタッ!短歌3- 花形新次短歌212-7-29
きっと_おそらくさ- 八男(は ...自由詩312-7-22
浮かばずの朝- 八男(は ...自由詩312-7-4
一輪車- 壮佑自由詩13*12-3-25
友人- 壮佑自由詩17*12-3-12
【_アスタリスク_】- 泡沫恋歌自由詩17*11-10-23
【_つながれっぱなしの犬_】- 泡沫恋歌自由詩11*11-10-1
ふれぬそで- AB(な ...自由詩110-9-13
一日の終わりに- AB(な ...自由詩110-8-23
カップラーメン- アマメ庵自由詩310-4-13
不眠- nonya自由詩9*08-10-6
目覚し時計- nonya自由詩22*08-7-19

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