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三月のかた雪の上を歩いて
湖を行くと
半分水につかったまま
凍りついた樹の枝に
ふくろうがいた
ふくろうは目を閉じていたが
やがてゆっくり見開くと
私をみつめた
ひらべったい猫に似 ....
伯父さんのお葬式の日に
父に会いに行った
病床で 夢と現のあわいを
ゆっくり行き来している父は
「今○○さんが来て行った」と
仲良くしていた兄の名を言う
その人が亡くなったという事を
お ....
みなさんどうかよいお年を
今年一年数々のご無礼を働いたことも
どうか水に流してください
わたしとしては
それなりに
誠意を尽くしたつもりです
が
努力が足りない事も
わかっています ....
あともう少しと思うところで
火を止めるのよ
もう薪はくべなくていい
蓋をあけてはだめ
後は鍋ごとさめるのを
待つの
ゆっくりさめながら
ジャムはだんだんジャムになるから
リスの母さんは ....
土に還れない落ち葉は
一枚一枚
くっきりと形をとどめたまま
美しい標本のように
雨の舗道に貼りついて
幾度も
踏みしだかれ
やがて晴れた日の
風に
粉末となって
舞い上がる
光しか見ていない人は
本物の光は描けない
雨の降る日は遅刻者が多い、と考えただけでも既にいらいらと重くなる頭を、無理に伸ばした背骨で支えて、混み合う生徒玄関で傘の滴に汚れた廊下の掃除の仕方と、遅刻の取り締まり方について、週番の生徒に指示してい ....
まだ未熟な羽をもつ
小鳥が
高く
遠くに
羽ばたくことを求め
嵐の日に
強風に乗って飛び立つ事を
選んだように
君は
わざわざ試練の時に
身を捥ぎ離すようにして
....
駅へ降り立った時
まだ空は青みを帯びていた
ちょっと買い物をした隙に
すでにとっぷりと暮れている
荷物を提げて
街灯が薄く照らし出す歩道を急ぐ
呼ばれた気がして
見上げると
鎌のように ....
お昼休みの中庭に
理科部の男子が
窓から放したハムスター
クローバーをむしゃむしゃ食べた
タンポポも食べるよって
誰かがいった
ストローみたいな茎のはじから
食べていって
....
大きな雲は
空の広さを証明する
こんなに空が深くて
澄んでいることを
青空だけでは
はかりしれない
慕情とか
郷愁とか
そんな古めかしい語句を
あてはめてみたくなる
吊り革につかまってみていた
車窓の風景
たくさんの人々の日常が
幾重にも重なり すれ違っているはずの
それでいて私 ....
無表情な父に声をかけると
その霧深い意識のずっと奥の
宇宙のかなたから
帰ってくるのかと思うほど
遠いところから
ゆっくり
微笑みが皮膚の上に戻ってくるのが
見える
「おとうさん」 ....
季節はずれの蝉が鳴いている
故郷の林
白樺の梢
揺れる枝葉の間から
まっすぐに目を射る日ざし
緑に揃う稲
走って渡る
あぜ道をよぎる夕方の風
「おとうさーん、ごはんですよー」
....
本当に怒っているとき
誰にもそれを
気づかれたくない
本当に深く傷ついた時
誰にもそれを
知られたくない
本当に寂しいとき
誰にもそれを
見られたくない
だから
本当に ....
hiroto22さんのLucyさんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ふくろう
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Lucy
自由詩
19*
14-4-2
牧場
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Lucy
自由詩
18*
14-1-3
今年はこれでお終いです__(詩人サークル「群青」今月のお題「 ...
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Lucy
自由詩
15*
13-12-28
さめるまで
-
Lucy
自由詩
23*
13-11-26
蝶になる日
-
Lucy
自由詩
24+*
13-11-8
光しか
-
Lucy
自由詩
10
13-11-1
朝のできごと
-
Lucy
自由詩
20*
13-10-25
少年
-
Lucy
自由詩
16*
13-10-19
三日月
-
Lucy
自由詩
15*
13-10-14
ダンデライオン
-
Lucy
自由詩
19*
13-9-25
今日の空
-
Lucy
自由詩
12*
13-9-18
夕暮れ
-
Lucy
自由詩
14*
13-9-14
父を見舞う
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Lucy
自由詩
20+*
13-9-1
蝉の声
-
Lucy
自由詩
12*
13-3-1
本当に怒っているとき
-
Lucy
自由詩
16*
13-1-19
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