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青空がひろがり
病の床に臥せっていた
庭でひまわりが笑っていた
私は病にくるしんでいた
入道雲があそんでいた
蝉しぐれのなか
うなされていた
あれも夏だった
....
趣味で生きているんです
死ぬこともできるかもしれないが
くだらなくとも
生きてゆくことが
せいいっぱいの趣味なんです
まだまだ生命活動を続けたいと
こころが言っているようなので
....
コトコト走る
1両編成の海鉄を見ていると
失われた何かに気づく
錆びたレールの上を
一面の田んぼの中を
むせかえる緑の中を
ゆっくり走る
その可愛らしい姿
もう二度と
見 ....
田舎の
海辺の町は
夏だけ賑わうことの証に
朽ちた郷愁を見せる
古びた町並みは
時代に忘れ去られ
潮風にさらされて
風化した屋根が
陽炎のように歪む
人も少ない真っ青 ....
{引用=*名を呼ぶ}
名を呼ぶ
ここにいないあなたの
井戸へ放った小石のように
真中深く 微かに響き
瞑っても
抱き寄せることはできず
こみ上げる揺らめきの
糖衣はすぐに消えて
....
こころころころ石っころ
石っころにはこころはあるか
せめても言葉をしってくれ
さびしいかなしい聴いてくれ
こころころころ石っころ
石っころひとつポケットに
せめても少しぬくくなれ
う ....
ちいさな日々がつみかさなってもやはりちいさな日々に
蓄積や安定はたいせつなものだが固定されたくないともおもう
前進とは終焉にむかうことなのかもしれないけれど
ビージーズも人生はレースではない ....
美味しそうな匂い
活き活きとした食材の色
料理を作る妻の後ろ姿
料理を一緒に作ろうと誘われる
教えてもらいながら手伝う
料理を作りたくなるような
雰囲気を持つキッチン
楽しさが増 ....
反旗を翻すと
狼にごみが付く
子連れ狼は去って行くが
最近眼鏡の洗浄液を
けちって居て
少し汚れた視界に映る
子連れ狼も反旗を翻す
子連れ狼の
二回の轟音
カラオケで少し目が潤んでい ....
さざめいている
ざわめいている
どよめいている
私の頭のなかで
何かが、
輝いている
光っている
凍っている
巨大な明滅凝視、、
近づいている
波打っている
....
ぼくたちは知ってゆく
ありのままではいられないのかもしれないと
人生でたったいちど編んでもらったマフラー
誰もほんとうのレストランを知らない
バイク乗りであまり街歩きもしなかったし
....
いつからだろう
熱病に侵される
戦う南風、こがらし
叶わない。
世間様に顔向け出来ない
恋煩いとかナントカ
ないとめあ
立夏すぎ汗が滲む
上がる躰の体温 ....
敵を聞くと
糞臭の漂う朝食となり
シシャモを食べる
蜆の味噌汁を飲む
円環を描く三日月を
聴いて居たせいもある
元々三つあった首が
一つに減り
水で濡れた手を
武器の様に使う母が居た ....
ぼくはしあわせなぺっとだよ
ごじゅじんさまはとてもやさしくて
うまれたばかりのぼくをひろって
ここまでそだててくれたんだ
ぼくはしあわせなぺっとだよ
たったひとつのなまえをよんでくれる
....
送り届けた後で キスをする
お決まりのワンシーンを見つめて
月が哂う
今日も お前達を
照らさねば なるまいか
路に長く伸びた影の分だけ
不満も積もる
其れが はらり落ちる ....
気持のいい青嵐、目を閉じる。
湿度がいない隙に
溢れたしょっぱい水を絞りだした、
要らない物は捨てて
新たな柔らかい風を入れよう
ひけらかしたいの大好きな人の
宝もの
....
やめて
やめてください
知ってます
あなたの好きな詩い人
あなたの横に居る詩い人
少しだけ眠りたい
1人
あなた
2人
知っていた
知っていた
何度も ....
から だった
前進しようと思えば未だできたが
から だった
寝ても覚めても
あんまりカラカラと鳴るばかりで
もう嫌気がさしちまった
(なのに夢の空はまた
淡い淡い紅に染まり
何 ....
僕たちは
宇宙にうかぶちっちゃいぱいの
トッピングなんだろうか
僕たちは
寄せ木細工で設えられた社会という
調度の構成要素にすぎなくて
いつも忙しくて小さな不満に支配される王国の
....
薄く なまめかしい生を 朧にたずさえて
キミは 呼吸している
しみじみ キミは 黒曜石だ
意識する外界に ぶしゅと 放出させたものは
どんなにか甘美な夢でしょうか
キ ....
自由に首をつられた貴女の
瞳の中でパーティーを
このリズムなら踊れるでしょう
手を取り合ってフロアの中心へ
ゆらゆら揺れる手足には
綺麗な宝石を飾りましょう
ネックレスをしていた場所には
....
コトコトと煮物を煮る
人生にはそんな要素が必要な気もする
アンテナを高く張ってトレンディなことも必要なのかもしれない
誰もいっぺんには多くのことはできないから
天才でもないので特に高み ....
クイーンが封入されていた
封書が届くと
鐘が鳴るたびに
ゴミが散らばった
夕暮れに同意を求められて
孤独の鴉が間を感じる
根っこのような夕陽だ
カラスの目がねっとりとカーブを描く
太い ....
陽の光が乱反射している
この町の匂いと音
この部屋に
私が居る
確かに私の肉体と霊とがひとつになり
私がこの世に居る
空から飛行機の飛ぶ音が響く
私は居る
....
咲いた翌日から続く
低温と
強風にも耐え
寄り添って直立を支えあう
ある日訪れる真夏の陽気に
結束は緩み
感熱性の花びらは
ひた隠してきた
雌しべ雄しべの位置をも露に
くろぐろと ....
あなたをおもえなくなるような、
とばりが欲しい。
母を、父を、兄を、姉を、妹を、弟を、友を、師を、
家族という家族、親類社会たぐいの繋がりを、いったん綴じましょう。
....
夕方ふと足を止めた
流れ去る風は何処へと向かうのか
気付いたらここまで来ていた
借り物の身体 何処まで行けるかな
明くる朝ふと息を止めた
細胞は許してはくれなかった
何だか胸が苦しく ....
貴方が他の誰かを求めたりしないように
その腕を切り落としてしまいましょう
もう二度と何処かへ逃げてしまわないよう
その足を切り落としてしまいましょう
私のことを考えるだけなら
首から ....
怒っていないよと言って、怒っている。
氣にしないで下さい、と言って、氣を使わせている。
いつから人は、習得するのだろう?
思いとは、かけ離れた言葉 ....
闇夜に燈る不知火
篝を模り人を誘う
新月が封印を解き
古の亡者達が甦る
骸は躯を軋ませながら
悲痛な叫び声を上げる
轟きは山を越え響き渡り
悠久の世の終わ ....
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