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ぱたぱたとひるがえるちいさな二足のズック靴
幼稚園への近道で
つないでいた手を離し
走ってもいいよというと
かならず笑い声をあげながら
細い坂道を駆け下りていった
その弾む後ろ姿を
おぼ ....
?寂しさ?ってさ
暇を持て余した
自分自身が
勝手に作り出した
感情なんだよ
誰のせいでもないんだ
貴方のせいでも
あの人のせいでも‥
あの日から
私の身 ....
意地をはったら息がつまる
背中がぴりぴり痛くなる
いったん意地をはると
ひきかえせなくなる
はらなければよかったけど
吐いた言葉をどうにもできなくて
残った意地とだきあって
折れ ....
白いアスファルトの上を
やわらかい風が渡り
ときおり小鳥の影がすべる
小川の水がきらきらと光る
草が光を透かしながら揺れ
はだかのどろの木も白く芽吹き
細い枝々が一心に空に手をのばす
私 ....
自分の真実が
真理だと勘違いしてるんだ
誰もかも
そんなの違うのだと
それさえ認められなくて
不都合な真実から
いつも目を背けてる
例外は
自己責任
....
新緑
けやきの葉は太陽の陽をとらえきれず あたりを染める
ゆっくりと濃くなり
また 薄く変わって
芽吹きの痛みは 遠い記憶
君よ
新緑の明日を 君の森を走って行け
踏み出した ....
なにも 間違えじゃあなかった
自転車とは 自分で ころぶから自転車
自転車の練習をして みごとに こけたのは わざと だよ
わざと 痛い目にあってみただけさ
新しく自転車を買って その ....
目玉焼きの黄身が箸から崩れ落ち
食卓からも外れて床に落ち
砕け散った
バラバラのきみを
拾い集めては捨て
床の汚れを拭い取る
そして再び橋に向い
目玉の白目だけを食べ終わると
味気ない ....
タイムマシンに乗って同じ過ち
今日の朝は憂鬱だ
ぱちぱちぱちぱち
ばちばちばちばち
雨の音がだんだん強く地面を叩いている
大きな傘をさして自転車漕いで
つるつる滑るアスファルトに気をつけて
鞄はぐっしょり仕方が ....
今日が不安なのはいつものこと
ドアをあけたくない気持ちになる
雲っているから
雨がふりそうだから
制服の頃なら通じたいいわけ
もうため息はつかない
そんな約束は無効になって
背を ....
新緑がこころに刺さる季節は君と手を繋いで歩きたい
野辺の花を愛でながら世界をいとしく思うことだろう
背に負った荷物も軽くはないがそんなものこの五月にくらべればなんでもないんだ
大地からの息吹 ....
時の流れは
遅いと思えば遅い
早いと思えば早くなる
夏にした花火は遙か彼方
思い出せば昨日のことのよう
夜桜の下で線香花火する
華やかな桜の花は
静かに様子を見守ってくれる
....
山桜を眺めると、落ち着いてくる
白い花々は、何処かうつむいているから。
山桜を通り過ぎると、落ち着いてくる
派手さは無く、思いをそっと抑えているから。
遥かな国の方向へ
さ ....
空虚な夜
流れている音楽も
今の僕には
よそよそしくて
どこかなじめない
身体が二つ重なっているような感覚
外側の僕は星をつかもうとしてる
内側の僕は内面の光をつかもうとしている
そし ....
目もくれず
日はくれる
閉じてしまった
隙間から
光は無くなった
夜がくる
目もくれず
日はくれる
目もくれず
日はくれる
まばたきを繰り返す
世界よ
僕は ....
つぼめて 槍のように立つ
咲いたら 雪にとらわれ
爪の先 包み乞う 花びら
紫 赤 黄色のスクリュー
破る葉と土 ほどけた傾斜
雪の香りに 身をひめる
....
王様は絵画の中に
閉じ込められた
もうその存在も感情も
何もない
そしてピエロは解放された
ああもう貴方の為に
わたしは
....
桜が咲いている……らしい
でもまだ私の手のひらには
桜の花びらは舞い降りてこない
桜が咲いている……みたい
たぶんあの人の住む場所では
見上げるほどの美しさで
....
桜ってあんまり好きじゃないんですよ
きれいすぎて 散るのが早すぎて 悲しくなるんだ
感激する時間より、苦しい時間が長いから
ふっと見上げて、うつむいてしまう
好きなんです 好き ....
しらとりが空を渡っていた
ありがとう
あなたがとてもきれいだから私は俯くのをやめて空を見上げたの
今朝、革靴がこっちを見ていた。
私は目を逸らしてスニーカーを履いて出た。
夕方、スニーカーを脱ぎ捨てて革靴を磨いた。
私はスニーカーを靴箱にしまい込んだ。
失恋って
誰かと共有する必要が
あるのかな?
一人飲み
布団かぶって寝るので十分
明日は
誰もそんなことがあったなんて知らない
そんな顔で
リセットしたいね
ただぼんやり笑って生きています
心から笑うことのないまま
ねこ、かぶって生きています
本音も言わない日々は少し息苦しい
言いたいこと言わないのが
大人だよって
我慢するのが ....
みつめる
みつめる
じっとみつめる
そうすると
何かが
語りかけてくる
種を手放したあとの
たんぽぽが
茎に残された
小さな瞳で
私をじっとみつめる
世界には
なんと
....
風は確かに冷たいのに
午後の陽のぬくもりが
耳に触れた
除雪作業が終わった後の雪道は
目を開けていられないほど
強い白さだ
瞼の隙間で青空も霞む
静けさをカラスが横切っていく
....
恋してるってめっちゃ思ってる。
あんたの手が私よりでっかかったとか、
あんたの汗拭いてあげたくなったとか、
あんたの後ろ姿見てるだけで涙が出てきたとか。
「おいっ、金ねぇから缶ジュース1本だけ ....
造られたのだ
望んだ訳でもなく
花の像に似せられて
花の代わりに飾られて
その美しさに比べられ
蔑まれては
やがて飽きられ捨てられる
色褪せても尚
枯れることも許されず
土に還る ....
さらっとしながら
肌を刺すような
雪国の冷気も
真夏の高原の朝の
ぴりぴりくる
肌寒さも
その土地の
その季節が抱える
1日の予告
真夏のひまわり畑で
落雷や夕立も ....
年末の仕事を片付けて高速に乗って茨木へ
深夜三時半の海岸にぽつりぽつり人が集まって
東の空が明るくなると心の闇に光が射して
不思議と全てが上手くいくような強い気持ちが溢れだして
....
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