どうせ狂ってるなら詩人ぐらいが適当だ
アメリカは暫くは大変な様子だろうけど

妻は何時も歳時記をかたてに句をひねり
僕は使いっぱで夜金を稼ぎ汗をかくんだ

でも良いこともいっぱいあって内緒 ....
豊饒の海に浮かぶ僕の不毛

回想の店が改装するので
僕は暫く不漁だった

恋の意味がわからなくて
むりやり女史に懇願して
いまはとりあえず一緒だ

すぐに飛び去りそうな 小鳥に
な ....
とても間違った言いまわしが
ひとに伝わってしまったとしても

とてもお気に入りの財布が
型崩れしていくように
しょうがないことだ

人はエンジンのまわる間は
やすみなく動き廻って

 ....
すべてのものに歴史が有り
呼応しあって一編の詩を編む

すべてのひとに歴史と生命誌がありときには
愛情の経歴書を携えて空に放たれる

すべての空虚に名前はない
風や雲や雨のようにあかるい ....
ぼくたちはいつも何処かに落ち着こうと

ぼくたちはいつも誰かに愛される為に
莫大なエネルギーをつかいながらも

それでも
せめて自分だけでも保持しようとしている


腸内フローラと循 ....
幼い頃から不思議でない
ものには
興味がなかった

そのものが不思議を
孕んでいるときには
ときめいたものだ

大洋や星
深海生物や
ジュラ紀の森

型紙のないものが
不思議 ....
痩せっぽっちのロバと
ながらく友達だった僕は

マッチョなイギリスの
粋なボーカリストが好きで

ついにはオペラ座の怪人の
私生活を知ってしまうのだろうか

拘束されない言葉ほど
 ....
水たまりだらけのいちにちを
病院のベッドから眺めている

何冊めかの本をてにとり
2日めも暮れなずんでゆく

痙攣していたてあしが痛みから解放され
滞っていたからだの中の運河がなが ....
夢の中の家から
神田神保町への通路があったなら もちろんあるわけもないけれど
毎日サブカル系の書店にゆくだろうな 1970年代のSFマガジンが1冊200円だった

渋谷道玄坂百軒店のSAV ....
君の吐息はちいさな部屋の空気を揺らし
君の想念はだれかのベッドにしのびこみ
不思議な夢を紡ぐだろうか

ヴィトゲンシュタインにも小さな教え子に
猫の骸骨を組み立てさせたり
社会実習を経験さ ....
人にかける言葉の
優しいひとを選びたい

選んでどうするのかと
問われても明快な答えもないが

そうなんだ僕たちはそんなには曲がってはいないはず
規定するあなたがたの定規はどこまでも ....
ひとつの言葉がつぎの言葉をはこんで来る
言葉にならないものまでをも

静謐と恍惚
チベットの鳥葬の風

蛇行する浮沈子
海底を淵源とする生命の螺旋

古楽の調和的なパッセージ
アル ....
The golden door

うちの猫はキーボードを踏んで歩き
スリープ状態のパソコンを呼び覚ます名人である

ぼくの彼女は何時も地雷を踏んで歩き
その意味ではとても有能な詩人でもある ....
婉曲な月が浮かんでいる
高橋留美子とつげよしはるが好きで
藤原新也と東京漂流する夢をみる

彼女の方程式は誰も試さないほうがよい
ゆれうごく等記号の
ちっちゃな解決なんてほっとけばよいのだ ....
まいにち鉛筆を削る
一本でいいんだ無心に削る

まいにち本を読む
一頁でもよくてジャンルも問わない

カレンダーがひとつづつ塗りつぶされてゆく
でも鉛筆を削らないと本を読まないと墜ちてゆ ....
抒情という故郷にはもうかえれない
父母を墓苑に棄てた罪状は計り知れない

閉ざされた街に住むと
誰ともつながれないようになる

パッケージされた夕食が配信で済んでしまうのなら
目玉焼きと ....
遺伝子というつづれ織り
きみとぼくを区別できなくったって
たいした支障はないのにね

ぼくの遺伝子はときどきエピタフを聴きたくなる

螺旋状の階段をのぼりおりするうちに
階数がわからなく ....
いい加減に書き散らした日記を死ぬまでつけようか
時間と空間が混乱しては想いは惑い腹も減るだろう

冷たい朝の空気が夜に萎えた神経に障るあさは

棄てられた男は塵箱のように
女を浄化できるの ....
ちいさくてとってもちいさな貝殻があった

優しくてとってもやさしい友達がいた時もあった

幼いころ姉がひらがなの練習をしていた
たぶん卓袱台で宿題でもしていたのでしょうか

対面でそれを ....
夜更けに僕の勤務は始まる
夜明けに僕の勤務は終わらない
それとはあまり関係ないが

夜桜ばかりが散りかかる明治通り
では大正通りはないのかと考えたりするが
昭和通りはたぶん各地に点在 ....
トルコとギリシャでの休暇って
僕にはありえない夢なのかもね


ささくれていきているのかもしれない
やさぐれていきていないとはおもうけど

裏切ったものはかずしれず
愛したものも多少は ....
原初のもりのなかには
原初の夢があったのだろうか

生命ははじめて声をだしたときに
詩を綴っただろうか

曖昧な系統樹のはてに僕たちは
何の権利もないことを知るが

それが自由なのか ....
遥かなる文明の端っこに腰掛けているのです

なんだか大切な靴も失くしてしまいそうで
雨も止んだようなのにぽつねんと一人で腰掛けているのです

忙しい新聞記事を時々は読みたいとおもいます
3 ....
天体望遠鏡で垣間見る宇宙は逆さまで
ときどきのぞくだれかの素顔に似ている

必要のない事と
必要があってもままならない逆さまが

混在している毎日が好きです

僕たちの情報はトイレ ....
きみの空にはいくつもの風がながれ
きみの血流はいくすじかの未来につながっている

まいにちは規定された演技をたずさえて
きみをいざなってゆくちょっとだけ厳しい教室

でもさ きみの壁をとり ....
とても良い朝には
きみに電話をして

かわいい化け物の話とか
食べきれないピザの大きさなんかを
評論してみたいんだ

ときどき売りにゆく
柱時計がボーンと鳴り

寺山修司が競馬新聞 ....
とてもちっちゃなテーブル
だけどぼくのテーブル
幼い日は僕のテーブルなんてなかったんだ

いまは大切なものをそのテーブルに展げたりして

東京下町大衆酒場ノ味
と銘打ったトーキョーハイボ ....
めまぐるしく生成する
ふてぶてしく存在する

世界を威嚇して
こんもりと丸まった猫

安普請の家作には
いつか花が咲くだろう

ただいま越冬中につき
Don’t disturb  ....
空っぽのパーティーの肉料理
こんもりとぶ厚い太腿

276,000回のキッスと
体裁のよいオードブル

雑誌のポケットにしまわれたゴシップ記事
インデントされたままの挨拶文みたいなラブレ ....
花散里

僕の小さな世界史が
源氏物語だったら

次元を超えて愛を語れるものなら
あるいは1970年の山下洋輔だったり
アルバートアイラーだったりするのかもしれない

僕は何に対して ....
梅昆布茶(1023)
タイトル カテゴリ Point 日付
トリフィドの日自由詩620/9/11 11:33
豊饒の海に浮かぶ僕の不毛自由詩620/9/6 22:04
むき甘栗食べながら書いているのでごめんなさい自由詩1120/9/6 10:09
歴史自由詩520/8/18 3:35
仮説自由詩720/8/10 14:58
8月の不思議自由詩620/8/6 19:21
ロバの話自由詩1020/8/2 6:19
レインダンスのまち自由詩1820/7/25 21:04
表①自由詩320/7/25 18:08
君の宇宙自由詩720/7/22 11:43
カート・コバーンに捧ぐ自由詩19*20/7/18 11:59
鳥葬自由詩420/7/16 12:15
The golden door自由詩1320/6/23 10:53
彼女の方程式自由詩1020/6/9 2:07
間伐自由詩1020/6/2 7:27
マルコポーロの旅自由詩920/5/25 13:09
遺伝子のうた自由詩1020/5/18 18:13
海にたどりつく自由詩1020/5/11 19:14
五月の歌自由詩1020/5/5 7:15
なにもなかった昭和に寄せて自由詩5*20/4/21 3:25
E.クラプトンの休暇自由詩320/4/3 10:16
原初の森自由詩1020/3/23 22:46
腰掛け自由詩820/3/16 19:12
時間と夢自由詩620/3/3 2:51
教室自由詩720/2/25 19:26
あさ自由詩12*20/2/18 7:48
テーブル自由詩1220/2/6 20:51
越冬猫自由詩420/1/29 8:46
パーティー自由詩820/1/21 23:26
花散里自由詩920/1/15 9:24

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