腰掛け
梅昆布茶

遥かなる文明の端っこに腰掛けているのです

なんだか大切な靴も失くしてしまいそうで
雨も止んだようなのにぽつねんと一人で腰掛けているのです

忙しい新聞記事を時々は読みたいとおもいます
3年ほど通電していないTVもたぶん生きているのでしょう

久しぶりに手紙を書いてみようと思いつつも
ついつい乾いたメールで済ましてしまう神経も嫌いです

自分をリサイズする痛みなんてあったんだろうか
人間は乾いた喉を潤す時だけ幸せを満喫するのだろうか

物理学や数学の美学や原初の言葉の成立ちとDNAに刻まれた毎日

万物は流転するってよくわかるのだけれど
うちの猫が去勢するさいにどう償うかとか

今日も透明度の高い日でありますように願います
僕のしこりをまいにち解いてゆく腰掛けなんです






自由詩 腰掛け Copyright 梅昆布茶 2020-03-16 19:12:31
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