鳥葬
梅昆布茶

ひとつの言葉がつぎの言葉をはこんで来る
言葉にならないものまでをも

静謐と恍惚
チベットの鳥葬の風

蛇行する浮沈子
海底を淵源とする生命の螺旋

古楽の調和的なパッセージ
アルバート・アイラーの破壊

迎撃ミサイルで撃ち落とされた言葉は
空中分解しながら

堕天使のように翅をもがれ
絶対安静の真昼に空へと還る

あんがいエスケープした嫁も
帰ってくるかもしれないなんてね




自由詩 鳥葬 Copyright 梅昆布茶 2020-07-16 12:15:19
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