生まれ落ちて
老いてゆきつつ
病むこともあり
死に臨む

愛から離され
怨みと会わされ
求めを得られず
五感の盛り

世界中の苦を
文字の列にして
あらわす意味

 ....
ほほ笑む強さ
泣く力

一瞬の和みで
一筋の涙で
僕らはきっと強くなろう


傷負う強さ
病む力

一本のナイフに
一幕の人生に
僕らは力を感じよう


弱みす ....
世界が
造り物みたいに見える日

夜をひきずって
陽のもとへ出る

同じように見えて
異なる日々


今日の世界は
惜しい世界

ある日は
できすぎた世界

こ ....
横たわる
目を閉じる
頭の中が巡る

眠ってるというよりは
潜ってる感じ
夢を見るというよりは
見られてる感じ

潜っては浮かぶの
くり返し
深い呼吸の
くり返し

 ....
人の世界では
何者かであらねばならない

そして僕は
何者でもない

先生
僕は

患者ではない
信者ではない
生徒ではない
担当ではない
愚民ではない

先に生 ....
死の想起
誰の中でもそれは
不意に頭をもたげる

胸の奥から
こみあげる
苦いかたまりが
のどをふさぎ
徐々に
体中を圧迫してゆく

苦しみというより
ただ苦く

 ....
十四才のはじけ方

十七才の倦怠感

歯をむいて
立ち上がるのを
余儀なくしたのは
あなた方だ

人差し指を
天に向け
登るイメージ
空の道

陽は輝いて
闇夜は ....
お日さま沈む
斜陽のとき
いつのまにやら
くだり坂

過去は加工
してもいい
未来は見ない
ままでいい

世界は難しく
なりすぎた
生はなるべく
シンプルに

言 ....
風にしたがう
空にかしずく

夜によりそう
日にひらかれる

そうして青山を
求めて歩く

それはおそらく
至るところにある

青山に立つことは
眠りか覚醒か

 ....
無音の暗闇
五感の皆無
呼吸も鼓動もなく
思考だけが生きている

身体も
脳さえ物質

いま
物質の有る世界とは
別の次元にあって
質量のない
電位だけが走ってる

 ....
鋭いつららを
振りかざしていた

独りよがりで
闘っていた

何かを傷つけたかも
しれないけれど

握ったつららは
やがて溶けていった
くだらぬ事に
心をくだく
苦肉の策は
くくる首

飢餓感きわまり
気分のきしみ
危機一髪で
奇跡が起きて

来ぬ日この時
幸福さがし
困難こえつつ
混沌の中

堅 ....
反自然的な
うつろな眠り

夜明けのまどろみ
夢ははかなく

消え入る夕暮れ
たどる空

目が冴え始める
宵の覚醒

明から暗へ
かつ暗から明へ

その境目に
 ....
ハンドサインで
助けを求めた
サインの意味も
知らないまま

宇宙中の
はるかどこかに居るはずの
僕の親玉に
サインを送る

見放された仔の
無力と絶望

彼方からく ....
ギブアップを
何度合図しても
伝わらない
むこうから来る
暗示も
途絶えがちで

僕はもはや
見捨てられた

たどり着いた所が
遠すぎた

はるかどこかに
存在する ....
「何もかも無くなれ」
「ただただ死にたい」

またもメッセージが
頭にとどく

どこの誰だか知らないけれど
僕らはそれらを
共有している

受けとるメッセージに
疲れた夜 ....
孤独
個の毒
ことごとく

苦悩
愚の脳
このうえなく

恨み
うらやみ
暗闇のなか

夢想
無の相
嘘うたう

存在
その際
空ぞらしく


その ....
聞こえるはずの
ない声

感じるはずの
ない気配

帰るところのない
独りは
どんな気がする

固定される空気

空間は閉ざされ
時間はとどこおる

真夜中のキッ ....
自分らしさを
信じない

個体の差など
とるにたりない

幻想としての
自己の表象

個性の主張の
おごりと空虚さ

個人といえども
起源は同じ

始まり終わり
 ....
真っくら静けさ
無感覚の世界で
あるのはただ意識

といって
なにが意識といえるのか

胸のランプが
点灯し
あと幾ばくかの
心の鼓動

僕は透明
形もない

意 ....
春が僕を
けだるい空気へ
誘いこむ

失われた夢のように
消えてゆくのは
あおい春

夢を
夢と認識するために
毎日めざめる

夢では現実を
目覚めれば夢を
忘却す ....
リズムをとる歯
おどる舌
口びる震えて
言葉は無くて

リズムのうちに
はさむ休止符
打って休んで
消えゆくうた

眠らぬ夜は
すでに過ぎ
覚醒のまま
深みに落ちてく ....
すべては
身体感覚による

憂鬱でさえ
殺意でさえ
身体感覚

自我さえ
発語さえ
身体感覚

それらを
司るかにみえる
脳神経こそも
身体だ

つねに
身体 ....
夜は明けない
日は出ない
見えない路を
徘徊する

夢とも何とも
いえないところで
自らそこへと
入っていった

その隅っこは
暗かった
顔が闇に
埋ずもれた

そう ....
紙封筒に
足を
すべり込ませる

乾いたシーツのように
こもる体温
あるいは
薄っぺらな閉塞

体を覆う
紙一枚

意識なきまま
文字もなく
どこへともなく
なに ....
僕らは空に
飼われてる

バクテリアも
マウスも
ヒトを知らない

そして
ヒトもまた
何かを知らない






見得るものしか
見ていない

 ....
目隠しされてる
死への道

いきなり出会う
そのしるし

飛ぶか落ちるか
光か闇か



知らずにまたぐ
見えない線

あるいは時に
知りつつまたぐ

見えな ....
目隠しされて
見えぬもの

耳を塞がれ
幻の声

つぶれた喉での
ひとり言



説明しない
語らない

言葉はいつも
完全ではない

とはいえ沈黙に徹する
 ....
素晴
きみの声が
きこえない

素晴
きみの今は
どこにある

彼方からくる
合図の意味が
わからない

素晴
この世界では時々
確かな偶然を見る

読み取りが ....
眠りと目覚め
世界をまたぐ
よびもどし

現実は付属物
もとよりあるのは
イメージの世界

夢や想念
といえるか
実体のつかめない
その事々が
あることそのもの

 ....
シホ.N(421)
タイトル カテゴリ Point 日付
四苦八苦自由詩120/8/24 20:22
自由詩120/8/14 17:33
惜しい世界自由詩420/8/4 17:49
あしたの地図自由詩320/6/24 20:50
たったひとつの強み自由詩820/6/11 17:19
それでも今は自由詩220/5/26 22:11
未完の僕たち自由詩120/5/2 0:33
沈む自由詩320/3/20 23:31
青山自由詩3*20/3/3 17:48
生きる自由詩120/2/20 2:07
つらら自由詩220/2/3 2:28
かすかな流れ自由詩220/1/31 2:20
闇と光のあいだ自由詩219/12/26 0:22
最後の仔自由詩2*19/12/2 23:16
ルーツ自由詩219/11/2 0:35
メッセージ自由詩219/10/2 1:22
孤独のうた自由詩919/9/6 3:25
まぼろし家族自由詩219/8/4 2:30
愚かな己の現れ自由詩119/7/4 0:19
魂のたまる場所自由詩219/6/11 3:56
漂う夢自由詩119/5/17 3:19
消えるうた自由詩319/4/25 0:19
身体自由詩119/3/27 2:59
無機的な夜自由詩2*19/3/5 23:49
紙封筒自由詩519/2/19 23:43
空に飼われる自由詩119/2/5 17:09
胸騒ぎ自由詩118/12/4 17:07
覚悟自由詩318/11/7 17:18
すばる自由詩218/9/28 2:42
リアルよりリアリティ自由詩218/7/4 17:26

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