尽きない想いに眩暈して
それでもいつかは尽きるいのち
燃やし尽くし
願い尽くす

夜も更け
この秋も発ってしまう
待たれていたころを偲ぶ
影ひとつ

過ぎて愛想尽かされ
厄介者
 ....
行方不明者たちの吹き溜まりに身を寄せて
風の声を聴いていた
あの日
この日

ふるえる 空に
差し伸べられる 幾千の手のひらを
知っている
覚えている

立ち寄っただけの ほんの
 ....
置き忘れてきたわたしの笑顔
いまどこらへんで泣いてるかな
いつも思っているのに
足りなくて、足りない気がする

思わなくっちゃ思わなくっちゃ
泣き虫の笑顔のはにかみやこぼす愚痴のこと
聴 ....
かなしいけどあのひとはもういない
って 悟ったほうがいい
追いかけない、わたしだった
はず

思いを今日もひとつ
捨てて
時をたずね明日を
知る

みたい夢ばかりじゃない と
決 ....
流れ着いたころにはなかった公園

なかったベンチもすっかり馴染み

時を重ねている

けれど経つことない

思いは今日もため息に

変わり移ろいを 笑い飛ばしたいのに

過ぎた写真機を懐いて 佇むばか ....
どんなに身を焦がしても
無駄だよ
何度も言われた
諦めきれない

  (でもね…
  (少し、知ったかもね…
  (沁みてるかも…

風がずいぶんと冷たくなってきて
お願いを
ひ ....
思いが波紋と広がり
弾けてきらめく
夜空に星座を探す夜は
そうして更けてゆく

ゆきずりに声かけて
無理にでも言わせたい

  おやすみなさい
  よい夢を

あてないから
お ....
語りたい思いを
風が連れ去ってゆく
初冬を迎えたちいさな
部屋から

窓は閉じられているけれど

夕べ 樹から葉が
離れてゆくのを見た
未練は何もないように感じた

履いてほしい ....
淋しい夜明けに
小鳥も来ない
一人の夜明けは
風すら逃げる

しーんと鳴ってる
首都高だけが
静かに冷たく
朝、告げる

荒川横の
ちいさな町の
ちいさなビルに
一人は生きて ....
木香薔薇
奔放な薔薇
手折っても手折っても
永遠にありつづけるかのような

、アーチにと出来心
いつもそんな歩き方してきた
消せない軌跡を店開き
投げやりごった煮のなか御粉がみえない
 ....
冬の終わるところへ一緒に行きませんか

さやかな声に振り返れば茶色い子
翼がふるえている
寒さにふるえている

融けないままの樹氷の絵がみえる
、いつの間にかここは冬の国

もとっか ....
東の方角からその 訪れが告げられると
愛らしい小鳥たちの一日が始まる
まばゆい永遠の訪れが告げられると
嫌われものの黒い翼の一日が始まる

東の方角からその 訪れが告げられると
エスプレッ ....
ここは東京 刹那街
沈む夕陽は 茜音色
お他所とおんなじ懐かしさ
さよなら さよなら
今日の 東京刹那街

ここは東京 刹那街
朝陽の空は 菫礼色
お他所とおんなじ爽やかさ
おはよう ....
黒のお茶に半月浮かべて
トースターでパンを焼く
焼く順番で喧嘩になって
お茶の色で喧嘩になって
バターが切れたと泣いて
わめいて 子どもの朝が
船出する 半月が笑った
道端で踊っている
つたないステップ
危ういターン
手を差し伸べたそうなおとなたち
きっと拒絶するだろうな
あの少女
いるようでいない
いないようで皆が注視している
そんな邪魔な存在に気 ....
軽いほんの出来心
出来心からのほんの道草
道草でしか会えない宝石
拾い集めてポッケにしまい
お家に戻って眺めてみたら
ためつすがめつしてみても
それらはただの石っころ
音速が光速を超える夜
マシンが、たったひとつ燈した灯りに負けない夜
最後の灯りも消して音の世界に埋没する夜
ヒズ・マスターズ・ボイスが闇を透視して
音が視える夜
孤独って案外、
最高の永遠 ....
風を脱がされた雨が淋しげに
吶吶と落ちている
かなしみだ
わたしのかなしみのうつしみだ

晒されて
ほら聴こえる
よおく聴こえる
嘲笑い

わたし、宛て





風 ....
できないこと
それは人並みのこと
それが多すぎる自分を
鏡に映す

鏡は冷酷じゃない
うそを映してくれる
許すように
そっと

なにもかもを捨てようか
たずねてみた

いのち ....
わたしはかなしみに愛されているんだ
と確信した夜があった
抱きしめてください
とわたしは言った

かなしみはそっとわたしの許に降りてきて

降りてきて

隣に寄り添って理由をたずねて ....
意味のないのが意味かもしれない
日常積み重ねてゆきながらいつか
ひとは壺に収まるかなしいねとか
本当に思えるかないまこのたった

いま、に

考えているのは絶対に目の前にあるのは
それ ....
東北東の風が父さんを目指す秋晴れの午後
生きていればきょう何歳だったの
数えるのはやめている
教えてくれるのを待っている

東北東の風よ教えて
父さんはいまどこで何歳のお誕生日を
東北東 ....
何もかも面倒くさいって思ってしまうんだよ
あたま、病んでいてね
もしかしたらそんな理由からじゃない
のかもしれないけれど

三度の食事もサプリで済めばよいのにね
いっそお洋服着る習慣なんて ....
つらい暗い夕暮れ
ひとりを噛みしめる時間
あとにしたカフェで飲んだ
クランベリーソーダを思い返している

霧雨のなか
あえてテラス席で
はじめたばかりのタバコ
慣れない手つきをごまかし ....
きっと生まれて初めて見た色って
ターナーの洪水
まばゆいなか ひかりのなか 空映す青
きっと生まれて初めて知った色って
ターナーの洪水
まばゆい夢 ひかりの夢 母なる海

無から有へと蓄 ....
向こう側も金色だった
そしてこちら側も金色
幼女の背丈ではそれだけが
世界の全てだった
何者にも育てられず

彼女を育んだのは
その、原風景だった
こころの存在を教えられ
歩むことを ....
書き留めた春は儚くて
夢香のように消えてゆく
さえずる鳥は初夏を待ち
孵ったあの日を忘れてる

きらきら、と
ではない夜の星も
さやさや、と
ではない風の声も

きらきら、として
 ....
すこしのかなしみがあったけれど
それはさもないかなしみだから

窓のそとのことを考えようと

わたしは祈る
きっとまだ
のこっているはず

わたしの場所
この残照のまばゆさ
のな ....
帰っては来てほしくない
波もいつかは帰ってくる
それが自然の営みで
逆らうことなど考えるな

と記された記憶のそこの
谷間にはあるのだろうか
あの町が
揺れる稲穂が不似合いに

原 ....
原風景は黄金に実った稲穂が
風に揺れて波立つというものだった
背丈のままの記憶のままに
そのことを思い出したのは

ずいぶんと移ろったのちのことで
恋しがってもすでにそれがどこで
のこと ....
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
いのち自由詩512/11/23 15:29
日常の感覚自由詩512/11/23 14:58
きっと居場所をたずねて自由詩512/11/18 6:07
わたしの朝自由詩312/11/18 6:01
影ひとつ携帯写真+ ...312/11/11 1:03
凪知らず自由詩212/11/11 0:13
今夜は空が澄んでいるよ自由詩6*12/11/11 0:02
何かを自由詩312/11/10 23:40
町の、一人自由詩412/11/6 20:33
無題連鎖木香薔薇自由詩312/11/4 23:45
そとのうた自由詩412/10/31 0:12
四丁目の朝のデッサン自由詩312/10/22 23:47
東京刹那風自由詩212/10/22 23:08
或る喜劇自由詩312/10/22 23:06
踊る少女自由詩412/10/21 23:41
ポッケに仕舞った出来心自由詩512/10/21 21:30
最高の永遠自由詩212/10/21 19:38
とつとつと自由詩812/10/17 21:42
深夜の音自由詩6+12/10/10 22:06
わたしの部屋自由詩1212/10/10 22:05
秋空読み自由詩312/10/10 22:04
はざかいの風自由詩312/10/8 12:23
独白自由詩412/10/8 8:14
自由詩912/10/5 19:54
ひかりへ還る自由詩512/9/23 12:05
色彩自由詩212/9/23 12:00
の、誕生自由詩312/9/23 11:58
どれ、ですか自由詩512/9/21 1:08
あの町自由詩312/9/21 1:03
原風景自由詩512/9/19 23:25

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