抱き合う日々の中庭に花を育て
枯れるばかりの木を持った
あなただけが擦り減って行くから

あなたに弱さを望んだ
それは醜い愛だったが
産まれたものを捨てるわけにはいかなかったのだ

 ....
ケーキはどこまで分解できるかな。冠をぬいだ王様、教室のそとで会う先生とか。
街も分解していく。一足ごとに
街は細胞、だからきえない。

わたしの気持は、
波を止めビルを倒し花を腐らせて水 ....
街を
どうして
忘れたんだろう

崩れるほど抱いた
うるさい春のかわいい匂い

どうして愛を
君に見たんだろう

忘れるほど抱いたのに
ひとつも
どうして
忘れないん ....
むつかしい
愛についてを詠むきみと
忘れな草を眺めて欠伸


来て春は
まったくずれた笑ってた
踵を踏まれたスニーカーの愛


そうしてか、
意味なくしたか、
忘れ物ボック ....
封筒のなかで
街をそだてる
来る日も来る日も
細かくしたえさを与えて

ある春に
耐えがたい眠気に襲われるまま
5年も、6年も
あるいは500年も眠ってしまった

春は何度もや ....
友人のうちの前に咲いてる沈丁花を嗅いだ。これは終わりの方の春だね。
そしてそのうちのなかには猫が一匹いて(黒い猫だった)、あくびしたり、のびたり縮んだりして可愛かった。

お酒をあけて、ケー ....
忘れても忘れても噛み跡に花 陽の中に心を置いたので
影もまた 濃く残った

あなたを愛していた
誰にも知られたくなかった
誰にも
ふくらみは春の夢
はたまた、やさしい躓き。
うなずいて、みとめるのも、生活のふくらみ。

ちいさなふくらみ、よろこび
ふくらんでいくふくらみの、ちょっとした悲しみ
しぼんでいくふくらみ ....
特別なことのふりする春のあれ
ありふれてるけど見つけられない

蜜の朝なんども焦げた夢のあと
あなたのいない あかるい寝床

ねむる時あたしはかつて鬼だった
ことをすこし 誇りに思う ....
詩を書きやめたひとはなぜだろう、書き終わってしまったのかな、それとも、長く書いている途中なのかな。
愉快な詩を書きたいと思うけど私の心根は割と暗く、精々熊が転がったりナッツ・ケーキが焼きあがった ....
もうそこにある愛を押しとどめて
まだ愛していませんと言う

台所では蛤が体を閉ざし
海を放つのを拒んでいる

日差しのなかに愛がある
それはわかっている
ただ、その影で眠るのが ....
蓋をしたままにしておくというのもひとつの手ですけどね、と医者は言う。でもしめられないです、開いてしまって、それらを解決したいと思ってます。わたしは言う。この指の細い医者と、やっと会話ができるようになっ .... 愛かもな?そうでもないかも?そうかもな 熊は転がる明るい方へ

卵焼きやぶけてみたり泣いてたり 憎んでみたり抱かれてみたり

言葉より速い体が出掛けてて 気持はここで歌を聞いてる

 ....
もういちど言ってください
とあなたたちが言う
わたしは爪を剥きながら
それはできない と思う
思いながら それさえも言えないでいる

もういちど言ってください
とあなたたちが言う
 ....
しってさあ、さいごが5文字でおわらなきゃいけないんでしょ?
それは唐突ななぞなぞ、幸福な問いかけ、伸びゆく枝が掴むあおぞら。
俳句のことかな?それか川柳?

うーん、そうじゃなくてふつうの ....
たべることが少し難しい。家にいると眠ってしまう。座っていても立っていても眠ってしまう。いもうとが、きれいなゼリーをたくさんくれた。それはおいしくてたくさん食べた。
それなのに、わたしの体は透 ....
近づけぬきみの横顔薄氷よ
沈丁花香りの裾にある痛み
曇天に春菜を摘む手温い泥
いつか許せる、と言った口を蹴り上げる。いつも時間がこまかい刃を持っていてちりちり削っていく、形がかわっていく。たしかにわたしはいくつもの呪いをかけたと思う。うすべったくて温かい呪いだ。それはとっくにわ .... あれからまた百年がたち
わたしたちは まだ無知だった

岩とか、波とか
空とか
そういうもののほうが
まだ世界をよく知っていた

まえの百年にしてきたことを
ひとつずつなぞって
 ....
薫るほど咲く街を見下ろして今
できればあなたを失いたかった
扉のようなものを押して
外のようなところに出る
人のようなものに当たり
痛みのようなものを得る
そのようにして日を過し
泡のような疲れのなかで
死のようなものを思っている
死のような ....
手はここにありますか?ほんとにここに それはそれとして置かれた林檎 排気口からとめどなく産まれる風船。バスの行列、タイヤをラメで塗る。
正方形の庭、日付のないカレンダー、海。
「もう一度最初から話してくれませんか?」
髪の毛を耳にかけるしぐさ、紫色の砂。ポリカー ....
ここいらへんでは氷柱はみられない。駅前のマンションの前に、水のあがらない噴水(池でもないし、あれってどういうつもりだろう)があって、冬のいちばん底になるとようやく薄く氷が張るくらいだ。
部屋のな ....
とても簡単に すべては失われ
冬の窓ガラスのように
冴え冴えと濡れて光った

街そのものだ

あなたが評した私
夕暮れの折 裂いた柘榴から
流れる血を見ている
けれど本当に
私がここにいるのか
判然としない

ビルを倒し 空を割り
海を干上がらせる
気持の強さに反して
指先ひとつも
動か ....
少女の終わりごろ、視線の先でうまれた蛇を飼っていた。

あまりにも白く、ちいさく、
そして骨ばった足までついていたが、たしかに蛇だった。
そのときわたしは恋をしていたから、
蛇にもそのひ ....
平らかな水面を刺して君の指
これはたしかな愛に為りうる
冬の澱
蝶ちょは部屋で凍えてて
あなたの指は光を集める
はるな(1859)
タイトル カテゴリ Point 日付
中庭自由詩525/4/3 10:00
メモ(分解)散文(批評 ...125/3/27 5:49
どうして自由詩425/3/26 17:29
泥つき短歌125/3/25 9:14
街をそだてる自由詩425/3/21 20:30
メモ散文(批評 ...225/3/19 9:07
俳句225/3/16 18:04
題無し自由詩425/3/10 9:21
ふくらみ自由詩625/3/5 10:52
春のあれ短歌325/2/28 11:12
メモ(ぶつかりおばさん)散文(批評 ...325/2/25 8:23
自由詩325/2/24 11:23
メモ(プラスチック・ビーズ)散文(批評 ...325/2/20 17:25
熊は転がる明るい方へ短歌525/2/19 15:39
塩水自由詩425/2/14 10:26
メモ(5文字でおわらなきゃいけないしのこと)散文(批評 ...425/2/13 18:01
メモ散文(批評 ...5*25/2/7 10:44
早春俳句125/2/4 17:20
メモ(蹴り上げる)散文(批評 ...425/2/4 9:36
百年2自由詩625/1/29 18:26
まち短歌425/1/29 10:10
生活について自由詩425/1/27 8:59
りんご短歌025/1/21 9:57
ラメ付きバス自由詩225/1/17 9:49
メモ散文(批評 ...225/1/15 13:19
とても簡単に自由詩425/1/14 8:14
柘榴自由詩525/1/11 21:19
蛇の話散文(批評 ...025/1/7 9:24
水面短歌125/1/7 9:02
ちょうちょ短歌325/1/7 9:00

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