生きてゆくことの危うさ
悪意なんてない
少し踏み外しただけさ
それで人がまた一人 死んだよ
....
今日あなたが
髪型を変えていたので
私の胸はときめいた
土星の輪っかみたいな髪型
こっけ ....
左目が痛い
左目が痛い
酢を舐めたように痛い
白く濁っちゃったら怖い
怖い怖い
....
山の下小さな家があるのね
またその下清い小川があって
周りには白い石が転がって。
流れる水音は ....
八十円切手を
丁寧に千切りながら、考えていた
軽四輪だったかどうだか
切断 ....
つくつくと
並んでいるね
今にも
歩きだしそうだね
私はね
おしゃまさんに
似ているらし ....
星 無き夜にも 日は昇る
日 無き昼にも 夢昇る
無心で 今日も空を見上げる
そこ ....
うるわしい神話は
とっくに忘れてしまいましたが
花言葉はノスタルジァと名づけたいくらいです
コ ....
わたしは今
ここにいるようで
どこにもいない
どこかに属しているけれど
それは名前だけで
....
月の存在が
距離を
長い夜を
埋めてくれるんだ
薄曇に霞み
弱く垂れた”償い“
風に吹 ....
うみがはてしなく
おもえるのは
あなたが
ひろいこころをもっているから
そらがあおく
....
前に踏み出すのが難しいなら
回り道して行けばいい
最終的な目的地だけ 見失わないように
....
皆さんこんばんは。
今日もわたくしは、認知症のおばあちゃん達と肩を並べて、
それはもう ....
こんなに
カメラを近づけても
知らん顔して
ひなたぼっこ
警戒心ゼロだね
つかまえたりしな ....
生甲斐の 履き違えで
アベック通りの通学路
自転車飛ばして
ダチとつるんで
遅刻しそう ....
ずるいよ
君から去ったくせに。
あの頃から少しは大人になれたはずだったのに。
出口が見えな ....
距離を保たなければ 話が出来ない
緩める事は 許されない
最初は恥ずかしいから 遠くのあな ....
朝食は今週三度目のハニートーストだった
君は窓を開け放し 街の喧騒を招待する
車のクラクションと ....
テレビが湿っている
ただで人からもらった
のだから仕方がないけれど
水分をたっぷりと含み
少 ....
浜辺に沈む夕日
風になびくヤシの葉
パイナップルを焼き
焼肉を楽しむ
磯でとってきた
....
もっと深く繋がりたいなら
皮膚なんて剥いじゃおう
邪魔な 筋肉 血管 臓器に性器 生ゴミの日 ....
夜、コンビニへ行く途中
「 傷・{ルビ凹=へこ}み・45分でなおします 」
という車修理の看 ....
野球帽をかぶった少年の頃
いつもベンチから
マウンドに立ち、グローブを頭上に振りかぶり
構 ....
さくら色の雨が降ると真っ逆さまに春になる
鼻孔をくすぐるみどりの息吹、お腹いっぱい吸う
....
■ 送れなかったメール 結構送信ボックスにあるんです。。
■ 現実の距離を埋めるのはお互いの ....
くるくる踊る たんぽぽを踏まないように 最後の季節の
幼子の髪の
ように甘い香りの
....
そして明け方にふり返らずひかりつづける
(たしかに螢のような光が成長を始めていた。)
....
春五月、気持ちの善い日曜日、
昼食を食べ終わったわたしは街のヨガ教室に行く。
ガムランが ....
花壇をはさんで
息子と向かいあう
これはなにかの
象徴だ、そうだろ
自生 ....
永遠なんてないっていうけれど
かわらない景色がここにはあって
なんだか目頭があつくなった
息を吸おう
心をこめて
息を味わう
空気の味を
僕は君
君は僕
僕は君に 溶 ....
鼻を打つといつも、
はながみさまがやって来る。
はながみさまは襤 ....
塔を隠した樹々たちがくりかえす
やわらかな墜落
螺鈿の微笑を浮かべる遊星たちが
結晶状に形 ....
朝露が髪にあたり
それは次第に
大量の雨へと変わっていった
頬を伝って体中に
染み渡る
....
今日は霊園の日
場所を知らないので
どうやって歩くか知らないので
案内人に手をひいてもらって辿 ....
自身が創価へ入会したとき
先生はスピーチで幾度となく
このことに 触れられて
論陣を張られてい ....
懸賞好きの母が
手当たり次第に応募している懸賞が当たった
「サナギ一年分」だそうだ
当然母 ....
空き缶をひとつ捨てました
公園の植え込みに
ぬくもりもヒトカケラ
落ちていったことは
気づき ....
水月の春を斬ったる覚悟かな
水月(すいげつ)
水と月。水面に映る月影。人体の急 ....
死骸とは気づいて
聞こえてくる声だ
見えるのではない
聞こえてくるのだ
....
緑が柔らかな
春に近い
夏に通うころ
ぼくはきみの扉開く
遠い未来だけが
....
いつのまにか 僕は 悪いこと覚えてた
ひとりきりの 夜で 闇の中震えた
誰も助けてくれな ....
女と男の前から折りたたみが消えた
真っ赤っかよ!
あなたじゃあるまいし
どこへ消えちゃった ....
最初に雨を見たのは
ぼくだった
みんなはそのとき知らなかった
窓に一筋の雫が流れて
静か ....
ママはラブリーだった
口唇にぷっくりしたカラーを好んだ
ママはラブリーだった
おはようを言う時 ....
限り無く空に近い
水平線の向こう側で
少女は空になる、と
言ったもんだから
僕は黙って ....
どんな装いだったか
お前が愛し盲目にまでさせた安定性が
うなだれて堕落した時に
絶望視し ....
初めて見た街の景色は。
広くて、広くて。
よそよそしくて。
僕の居る街とは。
....
あなた色に染まりすぎて
こわれそうだから
言おう 言おう 言わなくちゃ
今日 あな ....
月光が街を包み込む夜に
猫は二足歩行で立ち上がり
夜露を手鏡にして
枯葉のコートをまといつつ
....
去りがたき旧家にひそむ精霊も君もわが青春の影とす
穂草は種を密かに飛ばすイエスよりマリア若きを ....
翼の先はすぐに郷里や夕燕
飛ばんとし両手拡げり種案山子
母の老いあざむき香水闇にひかり
気がつくと、渚が後ろにあった
最近やけに足が濡れるなと思っていた矢先のことだった
後ろなど滅 ....
ほら ....
朝をはじめる太陽は
まるで線香花火のようで
小さく揺れるその玉は
何も迷わず空へ空へ
....
陽は分け隔て無く 西から照らす
何処でだって いつだって 輝き出すのだ
懐かしいだけの時代
....
風が酷く騒がしくて、
見透かされたことに震える迷い星みたいですね、
胸が。
さらさらと、 ....
てん てん てん
ポーツリポツリ
白い雨雲の下に 僕の影
ゆっくりと沁みて ....
今よりももっと
自分のこと好きになるには
今よりも少しだけ
あなたのこと好きになれ ....
久しぶりの朝は雨の日で
このまま 布団の中うずくまって
雨の音を聴いていたいって 思った
....
僕は冬の1月の5時31分にベッドに倒れ込んだ
朝までカラオケはきつい 更に酒まで入ると
....
いくつもの物語を奏でる人生オーケストラ
奇跡の影に追いつけないまま
狂い咲きする情熱の ....
青い顔をした海が言いました
そんなに思いつめて
どうするんだい
あんたの顔色に比べり ....
上に引っ張られると、辛くて下がついてこない。
下に引っ張られると、楽しいが上が ....
米粒ほどのからだだけど
立派な建築家
洗練されたデザインのお住まいが
完成間近
乞うご期待 ....
あんたが欲しがるもんは
全部あげた
せやろ?
欲しいもんは
全部あげた
あん ....
何も目的を持たずに会えるのが恋人。
会うことが目的にもならないのが結婚。
約束をしなくて ....
少女はさっき、
エクスタシーを迎えた。
昇天、
男は吠えた。
少女は処女。
男は笑っ ....
店内の
モーツアルトのBGMが
私の聴覚を虜にして
友人の言葉が耳に入らない
窓の外の
....
恐怖は暗いところにある
昨日まで少しの光を与えることに必死だった自分
今日追い詰められた自分
....
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