いるのは煙草で
はちみつオーレ
犬の絵の
木目喫茶店を見つけたら
帰っていい気がしたが
育ったのは
他の人を話す
回数が増す
男の人を前に
白くなって
立って目線で荷物をまとめられ ....
銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです

澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....
いちにちじゅう
いつもここにたっている
へんなやつがいるんだ。

なにをするでもなく
ただぽつねんと
くうきみたいに。

やつは
あのころの
おれかもしれない
これからの
きみ ....
   
    ちらつきながら水平に下り
    疲労の渦を抱いて
    硝子瓶の粒輪が昇る 
    ミネラルの刺激
    風鈴でうすまる
    ソーダ水



    ....
ほんじつ
ちかりょこうへ
ごどうこうさせて
いただきます
ガイドです
よろしく
おねがいいたします
みなさまと
おもいでに
なるような
りょこうに
したいと
おもっておりま ....
 手が届きそうな低い空を
 逆光に輝く雲が流れる
 私は何か恐ろしかった
 歩く犬の眼が不吉だった


 堤防の道を愛想笑いで
 私は歩いていたと思う
 濁った ....
四角い出窓にひじをついて
わたしは お空をみてました

ときどき 桃色の雪が
紛れこんではちらついたりして
世界は彩られたりしましたが
わたしは お空をみてました
ひじをついたまま

 ....
そこから逃げてしまいたい心は
きっと次の街からも逃げ出すでしょう
永遠に次の街を求めそして逃げ出すのです

永遠とは輪廻のことです
ふりだしに戻るのです

もっとも醜い鬼がやってくる
 ....
     
天野茂典+古川由美


風の通り道には
いい匂いのレストランがある
新鮮な野菜と
おいしい魚の塊が
ゴッホのひまわりのように
置かれている
これからどんな料理ができるの ....
ぼくのいえの
おとなりさんは
おれんじの
かべで
ほそながくて
みどりの
かみのけをした
かぞくが
すんでいる
あらしのひ
かんばんが
あたまに
ごつんって
あたって ....
 夕日からしたたる
 オレンジ色の果汁を
 黒いボンネットではじいて
 ハイウェイ

 海はぎらぎら
 一日のおわりに感動してうるんでるね
 世界が古びた写真みたいに染まる
 グラ ....
この庭を今
黒猫が横切りました
急ぎ足です
影だったのかもしれません

向日葵は私を追い越して
手探りで空へ
夕暮れの角度を真似して
ちょっと斜めに傾いてみると
向日葵と空が
一緒 ....
なんの思い出にもならないパンをかじる
作った人も売った人もおぼえていないパン
レシートもなければ味もない
名前はなんだっけ

そもそもほんとうにパンだっけ

おなかのこどもはもうあいたよ ....
悲しみの扇風機に顔を近づけて
あー、と泣けば
雨が降る
扇風機は
どこにも行かない
たまに、本物の宇宙人がやってくる
  
   古ぼけたジャムのように
   君の記憶が
   水になる

   そちらは
   どうですか

   晴れていますか
   
   
からだは こころだ

こころは やっぱり からだだ

だから からだが とまると

こころも とまる

それでも からだは

こころとして 

みえないものに

 ....
うたに
あわせて
リズムに
うまく
のっかって
けん けん ぱって
まえにすすむ

ときおり
バランス
くずしそうに
なるけど
けん けん ぱってね

けん けん  ....
ほしまつり きんのほし

つきまつり ぎんのつき 

ふえのね たいこ かねのおと

きつねに たぬきに やまねこ いたち

うさぎに りすに むささび てん

どこか わからぬ  ....
カタツムリは眠りからとけ
雲は姿をたちまち透かす
おまえはありもしない虹を見ては
何食わぬ顔で明日にむかうことだろう
憂鬱は空に達し
そうやって
そうやって
私は存在をなくしていく
蛙 ....
五感をはたらかせて
すれすれ を
歩いてゆく


波が薄く寄せるので
バランスを崩しながら
逃げよう


追いつかれたら
もうそこは恋で
出たり入ったり は


さくら貝 ....
むむむの
はとどけい
ぱかっと
ひらいて

どうも
どうも、
なんて
はとのすがたして
ちょっと
きょうしゅくしたりして

よくわからないけど
えどっこで
「あっし ....
海が
ちいさないびきをかきながら
かぜにふかれている


いるかが
とおいきおくを
うたっている


ゆったりと
こすもすがまわり
ぼくらはやがて
かぜになる
草原の秘密基地
今はもう影だけで

虫取り網を振り下ろす
残像が目に焼きついた
夕暮れの蝉時雨を
いつまでもそこで聞いていたっけ


通りすがりの車窓から指差した
この草原は僕なん ....
そばを
とおると
あぶないよ

いま
からだじゅうの
ネジがとれそうなんだ

おっと
ほらほら
そんなこと
いいだした
いまでさえ
ぽろり からり
おとしそうに
 ....
ゆら

ゆら 男が現れ くしゃみする
丸くなる背中 男 ひとり
ゆら ネクタイが 飛ぶ
男 引き上げられる 皮靴

会社へ 行きたくないと
取り払う 背広 ゆら 名刺
雲雀の羽 離れ ....
とってん
からから

ちまたを
ゆく
とけいと
ぼくの
とってん
からから
ときを
きざむ
ほうそくは
ちょこっと
そくどが
ちがう

ふと
みぎどなり
す ....
心も体も逆立って
どうしても眠れない
汗だくになりながら
何度も何度も寝返りを打ち
記憶を掻き毟る
流れる血の色は
見たこともない
どす黒い色で

こんな満月の夜にきっとわたしは
 ....
夜の手のひらに
背中を押されて
チラチラと散らばる
港の明かりを見下ろしに
いつもここへ来る


デパートの裏の階段にすわり
わたしたちは
寄り添ったり
ときどき 無口になったりし ....
壊れちまったぜ、ベイビ。
高速の滑走路で月まで飛んでいっちまった。
探してたあの子は
月明かりの下で俺を笑ってる。

ベイビベイビ、どこまでも遠い。

いつか夢なら逢えるかも。
 ....
軒下で猫が鳴いた日
街は雨だった
雑音が混じる電話の
聞き取れない君の声
こんな日が原因かもしれない

街に
傘を持って
ついでに長靴も用意した
ばらばらに音が降ってくるので
軒下 ....
松本 涼さんのおすすめリスト(1137)
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