ケサランパサランを しってるかい
ちいさなちいさな生き物だよ
一ミリにもみたない 綿のような身体をしていて
不思議に妖力をもった生き物なのさ
人の心のやさしさにふれながら しだいに ....
黒光りのレコード盤が
プラスティックケースの中で
いつまでも、廻ってる
ゆーるりるりるーゆーるりるー…
傍らに立てかけられた
紙のブルージャケットの
ソニー ....
意味や価値より
自分を大切にしていたころ
長すぎる午後に拾い上げた
石は碧を宿したまま
冷たく掌でひろがり
静寂の質量を教えてくれた
いま閉鎖された細胞 ....
冬の手前に立ちきのうをみる
一本の樹の梢に雀が居るばかり
彼らだけにわかる言葉で
話をしていて
ほかに息吹きの声はなく
かといってコンクリートなどもなく
荒野というわけでもないここは
....
嫁が帰ってきたらブザーが鳴る仕組み考えている
形象
黄色いきつねが
三角形持ちおる
白い大根が
赤かぶらを添えて
おちょぼ口の
お月様二つ
ブルーの二つの影
さっとよぎりいく
おめでとう
うれしいよ
からだじゅうきぼう
あふれだしてる
ふくらんでいる
えらかったなあ
よかったなあ
いとしいよ
しがみつきたいよ
なみだがな ....
眠ることがすきだ
だが眠れば明日がくる
夜になると眠るのが惜しくなる
きっと明日が近付くのがこわいんだ
夜中になくのは弱いものだけじゃないだろ
強いからなく
夜になにかを決意してな ....
丁寧に通り過ぎる風 風は感じ次第で丁寧だ
私は丁寧でありたい いたるところ艶やかの下地に
丁寧さを吹きかける 呼吸を意識する丁寧でありたい
対極の雑魚にも諭しを潜らせたい
されど目を ....
観覧車の見える場所で 夕陽が落ちるのを待ってた
きみの左手に巻かれた馬鹿みたいな時計、
その形が何かに似ていると思いながら
足元に置いたコーヒーの空き缶には
....
翠星石
お前は今日も元気だ
俺は今日も晴れやかだ
もうすぐきっとお前に会える
たぶんそうだった
きっとそうだった
お前が大好きだった
お前を見ると
胸がどきどきする
だから俺 ....
泳ぐのならば
身を切るような
水のなか
冷たかろう
痛かろう
けれどきっと温かい
....
手を繋ぐソーダー水に寄り添ってただ一粒の泡となるまで
個人の性格とパーソナリティ障害という診断が完全に対応するという考え方がある。すなわち、性格、パーソナリティ障害という特徴的な名詞を抽出して、それらを矢印で結んでしまう思考様式を指す。科学的思考に対して ....
仕事をするように詩を書いていた
だけど頭や心が疲れ 何もかもが消え 空にした 自分を
そんな不毛さを テレビでも見て 紛らわす
かけ寄ってきた人に テレビや あるいは
そこに陳列された商品 ....
かさぶたみたいに乾燥した
喉がかわいた
ごくごくとカルピスを飲む
また喉が乾いた
ごくごくとカルピスを飲む
泥水を飲んでいる気分だ
瞼が重い
腐った卵ににた丸いメガネをかけて
....
森の向こうから音がする
ボールの蹴る音
グラウンドを走る音
かけ声に混じって吹奏楽の演奏が始まる
たくさんの若い息吹が一つになって
風に乗り
私の耳の奥まで響かせる
純粋で静かに心落 ....
その日、
蝸牛はコンクリートの塊のうえで
止むことをしらない陽の光の歌をきいていた
雨の降らない季節に彼らがどこにいるのか私にはわからない
あなたの稲穂 ....
「好きな娘」
漢字を造った人は
女ぎらいか ロリコンだったか
女の子と娘のほかは
妖 妨 嫌 姑 㛏 娭…
どれもこれも うざい字だ
「結 ....
一つだけど花が開いた
良い香りが流れた
孤高な空色付けするかのように
たった一つ歌を歌った
愛の歌
行軍は足で大地を踏みつけ
不穏などんよりした空に浮かぶ雲とともに過ぎていく
誰も望 ....
あなたの言うことは
どんな時でも正論で
つけいる隙なんかありゃしない
あなたのシャツにはいつだって
きっちりアイロンがかけられていて
一筋の小皺でさえ見当たらない
あなたの書く文字 ....
秋の暮埃かぶりし鉄アレイ
教えてない昔話をオウムがしゃべっている
先立つ不幸をお許し下さい 喪主が面倒でさぁ
まだ未熟な羽をもつ
小鳥が
高く
遠くに
羽ばたくことを求め
嵐の日に
強風に乗って飛び立つ事を
選んだように
君は
わざわざ試練の時に
身を捥ぎ離すようにして
....
赤が
私の内側を流れる赤が
情動をまとった哀しみと孤独が
今日も私の全体に行き亘る
赤は
私の内側を流れる赤は
などと
恰好つけて書いてはみるものの
詩人と呼ばれたい私 ....
ケーキを焼いて
中学生の娘の誕生日を祝う
ろうそくの灯に照らされて
もうひとりの女の子が浮かび上がる
娘と同じ誕生日を持つ子
遠い国に拉致されて
連れ去られたまま
いまだ帰ってこられ ....
白鳥のいない湖はだれのものだろう
わたしは随分長い時間待っていた
藻の緑に染まった水面に 静かな波紋が広がる刹那を
何かによごされた羽が 目を逸らした隙に
そっと浮 ....
よなかに こねこが ないて
どこかとおい よびかけのよう
しずかに
開く扉
こころ うもらないなら もう ろここ
こ
ろ
軽んじてゐた 薫 ....
声を ころし かなしみを押し殺していた人の
憂鬱の背中で
凪
蕾は 固く硬く 腑甲斐なさのひとふさ
人間だけが持つ
病
すべての荷をほどき 纏ってきたものを
お脱ぎ ....
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