産まれた国は戦争していた
父は軍人にしようと思ったかどうか
まるまるとした数え三歳のぼく
金モールの軍服姿 
腰にサーベル 右手に千歳飴
ギラギラと輝いた眼が
見ていた未来は何色だった ....
ふいに 風がカーテンをゆらし
とおいあの頃が 窓の外にある 気がした
みわたすかぎりの原っぱの向こう側には
そこなし沼に こわれかけの小舟が一双
沼を取り囲む山に続く なぞの けもの道 ....
初夏の風くるりくるりとぶんまわし 私は生きることが好きだから
すべての生き物が好きです

犬は子どもの頃に
一度だけ飼っただけで
それ以来
飼ったことはありません

彼らはあまりにも人間に
忠実すぎて
どんな理不尽 ....
             150713


リサイクルゴミを夜のうちに整理する
朝、早く、食事前の忙しい時間帯に
お父さんに出してもらう
お父さんの仕事はもうそれだけの気がしたが
お父さ ....
口がぱっくり開いていては 無様極まりない 故
嫉妬と憧憬を繰り返し腹式呼吸に整えてゆく 否
めない惚れ

火の打ち所のない情熱 つまらぬ炎の揺れ
非が天へ掻き消されて 冷静霊的にのみ或

 ....
「ばかやろう」私にゆける海文月 朝陽から刈り取って食卓に供えられた獅子の首
金色は瞬く間にとけて白い皿に蒼く翳りを残す

あるいは初めから造られなかったニケの頭部
永遠に像を持たない神聖 あらゆる問であり答え

あなたは ....
 清らかな小川の流れに言葉は産まれ消えてゆく。
 願いは祈りになりあの山の向こうへ放たれる。
 初夏の訪れと共にやってくる想像を
 使い古した手帳に書き留める。

 白樺の林の中で虫たち ....
            150710

ブラックウオーターなんて曲を聴きながら
NHKのFM局を掛流す
なんて刺激的な声なんだろう
異次元の世界に居るみたい
将に今からなにかが始まろうとし ....
風をたくさん挟んで
送り出す
君への便り

いつまでも止まらない翼は
想い出を回し続け
空に漣を描いていく

今日あった小さなぶつかりは
すぐに修理できるから安心して欲しい

 ....
次元のない町を 不特定多数のキャベツが行き交う
少しずつフォントが違う それが個性だと思っている
のっぺりした集団が 通り過ぎたあとに
数え切れない#が散乱する 通路に階段に


 ....
♪床上手と呼ばないで
♪セックスが好きな訳じゃないのよ

貴女は床上手ですか?
「そうね・・・、そうかも知れない
でも、だからって
セックスが好きというのとも
ちょっと違うんじゃないかと ....
つばめはどうして
にんげんのうちなんかに巣をつくるのだろう

だれも住んでいない家にはつくらないんだってよ

わたしはひとりがすきだけど
つばめがいるからひとりじゃない

えさをはこん ....
うそみたいなほんとの世界には
油っこい湯気が立ってて
空ばっかりは複雑なうそみたいで
みあげる余裕なく午後五時半
いつものあきらめがまた

かならずあしたも東京の夏です
と念を押されて泣 ....
           150709
小河内地貯水池なんて済ましてやがって
てめえ昔はダムと言われていたんだろう
ダムよ
返事が無いのはどういうわけだ

蜘蛛の糸を伝わって降りてきたのは
 ....
 嘘を重ねるたび丘の雲は地表を露わにする。
 それはどうにもならないくらい現実で
 自分の歴史の中の恥を上塗りしてゆく。
 自責の念は何の解決にもなりはしない。

 穏やかな音楽も今は音 ....
「世界中が雨だね」って
きみが言うから
手相占いみたいに
てのひらを差し出して
白いサンダルを気にして
ひとつの傘でふたりで濡れながら
「世界中が雨だね」って
きみが言うから

 ....
私にあだ名をつけたのは、おじいちゃんだった
些細なきっかけでついたもの

たくさんの人から呼ばれるようになったけど
最近のおじいちゃんは呼ばないね
きっと、つけたあだ名も、そのきっかけも忘れ ....
黄色いシーソーが二つ
同じ方を下げて
ならんで寝ころぶ恋人同士みたい 

ブランコも二つ
風にほんの少しだけこぎ出して
仲睦まじそう

のっぽの滑り台はひとり
空を見上げている 雨が ....
牛飼いが一人佇む天の河 願いが叶ったかどうか
わからないまま
一年が過ぎて
今年も七夕は雨だった

短冊を結んだ笹は
燃やされて
煙になる

煙になったあと
願いはどこへ行くのだろう

いくら目を凝ら ....
パソコンに向って
キーボードを打っていたら
ブ~~~ン
という音が聴こえてきた
蚊か?
気づいた時にはもう遅い
手と足と三ヶ所 刺された後だった
痒い 痒いと掻きむしりながら
蚊の気配 ....
            150707

メロンを皮が薄くなるまでガジガジカジル
安物の悲哀だけど、メロンの味がする
甘さが足りないのだと見えない星空にも
同意を求めるのだけど、我が星には
 ....
手垢にまみれたコトバたちを 洗濯機に放り投げて洗い流す
駅前で叫んでいた主義主張たちを アイスノンにして頭で溶かす
空っぽの冷蔵庫から 私が居そうな卵を見受けて目玉焼きにする
フライパンか ....
赤く透き通った
血の様なワインを飲んでいる

酔っているので
詩は
書いてはいけない

酔っているので
なおさら書きたい

自制心が効かない時ほど
熟成しないまま
今すぐ
投 ....
小指姫



清水のはじまりを
そっと草をひろげて
ゆびさきで たしかめるとき
七夕の日の心の岸部から
あなたの冒険が 始まります

笹船に乙女がのることができるとしたら
親指姫 ....
わたしたちは水辺に立って
空が落ちるのをみていた
低い街はもうみんな焼けて
森たちは水びたしになった
わたしたちはみていた
焼けたりふやけていくそれらを
そしてちゃんと知っていた
ぜ ....
雀の子鷹から産まれて捨てられて母を探して悔いのなく逝く みあげてもみあげても空は足りなくて骨になったら海に行きたい
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13708)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
サーベルと千歳飴- イナエ自由詩9*15-7-14
おしえて_のすたる爺- るるりら自由詩15*15-7-14
初夏の風くるりくるりとぶんまわし- 北大路京 ...俳句415-7-13
どうぶつ- 一 二自由詩515-7-13
サウザン- あおば自由詩8*15-7-13
心酔- 朝焼彩茜 ...自由詩16*15-7-13
Ψ- もっぷ俳句315-7-12
わたしが詩の中で掻き抱くあなたは- ただのみ ...自由詩17*15-7-11
蛍の光- ヒヤシン ...自由詩14*15-7-11
Coffee_&_Cigarettes- あおば自由詩4*15-7-11
風車- 乱太郎自由詩16*15-7-10
@Apple- 藤原絵理 ...自由詩715-7-10
床上手- 花形新次自由詩215-7-10
つばめたちの家- 朧月自由詩715-7-10
風車- もっぷ自由詩815-7-10
ダム- あおば自由詩8*15-7-9
疼き- ヒヤシン ...自由詩11*15-7-9
せかいじゅうガアメ- Rin K自由詩14*15-7-8
おじいちゃんと私- 若桜自由詩215-7-8
雨の日の公園- ただのみ ...自由詩17*15-7-8
七夕- ……とあ ...俳句5*15-7-8
短冊に書いた平和- そらの珊 ...自由詩16+15-7-8
【_蚊を殺す_】- 泡沫恋歌自由詩16+*15-7-8
星合- あおば自由詩7+*15-7-7
暮らし- 為平 澪自由詩8+15-7-7
赤い酒- Lucy自由詩15+*15-7-7
小指姫- るるりら自由詩9+*15-7-7
水辺で- はるな自由詩215-7-6
雀の子_*- もっぷ短歌215-7-6
_*- もっぷ短歌415-7-6

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