すべてのおすすめ
手帳の中で森は
もう少しだけ明るかったろうと
右手の温もりを
むせかえる羊歯の
暗闇からたぐってみる

   いつか満たされると思い
   満たされたがっていた
   月が
   ま ....
春雨

サクラの破片が
まるでガラスのように
散らかっている

太い幹から広がっているその様は
侵略
を思わせる

風が凪いでも
雨が降っても
抑圧にもならない

それは世 ....
八時、駅に
  そういえば昨日はずいぶん言葉を素粒子に引き渡したな、
そう思った後、紛れてゆく私の煙
冷蔵庫の開く重低音
ただいま、


ソーリー、と軽やかにマルキューを見上げる外人さん ....
{引用=そんなことより私、空を
さかさまに見る方法を知りたいの}


少女のすっと透き通った声
は何ものにも染まらない唯一
瞳は映した空を綺麗に切り取って
私はあの子に、
あの子の繊細 ....
飛び上がった身体は
地面から順に世界を捨てていったのだ
アキレス腱からハムストロングにかけては
やはり加速が強いが尻では一端躊躇する
背中はすべてを覚悟していただろう
椎間板の辺りか胎盤のま ....
夜は、一人じゃない
ということを
想像する
暗幕を越えた、その向こうに

あなたはあなた自身で生きて存在する

時空の法則に逆らうことなく
今を{ルビ一滴=ひとしずく}、一滴を飲み干し ....
空が、
ゆっくりあの日の
色を取り戻す

あれはオレンジと呼ぶには淡い
橙と名づけた空を
描きとめたスケッチブックはもう
色褪せて

何度もアスファルトの先に
思い出を見ようとして ....
スプーンの背で潰した苺から
紅が雲に届いて夕焼けになる


静まれ  しずまれ
桧扇を広げて
漆黒がそこまで来ている
上着の釦をもうひとつ閉めて
心して迎えよ

静電気をちりち ....
気が着くとパンツが見えてる
いつのまにか友達とはぐれてる

頭のネジがどっか緩んでる
でもどこを締めたらいいのかわからない
いつも不安で
原因はどこか遠くに

高いところがキライ
落 ....
わたしは、かつて海水がない渇いた海原で
孤独な一匹の幻魚の姿をしていた時に見た、
色とりどりの絵具をすべて混ぜ合わせたような
漆黒の夕暮れの中で、朦朧として浮き上がる白骨の黄昏と
共鳴していた ....
私は瓶の底で
静かに沈殿している

焦げ茶色の液体に{ルビ塗=まみ}れて
歪曲した夕日ばかりが
私の唯一の慰みになり
頑なに拒んだ日はいつだったのか
もう思い出せはしない

幾ばくか ....
重爆撃機 が 胎児 を 投下する。
絨毯爆撃 される 肉塊 は、
思い思い の 姿勢 で 重力 に 従い
従順 に 自然落下 する。
透き通る 空間 に 散りばめられた 有機物 の 群れ。
 ....
  どんな呼吸をしようか考えていたら
  肺のひとつひとつが切なくなって
  僕はため息をついた
  生きるために生まれてきた
  それだけでよかったのに
  人は人を殺 ....
日々は
音に紛れてゆく


静寂さは救いにならない
蕾の綻ぶ音さえも
きみは哀しいと云うのだろう


指先からは空の遺伝子
過去は遠く、未来は果てしないのならば
揺らぎの ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
空は 晴れて 
緑が 萌えて 
鳥は 唄う 

どうしようもなく 
春で 
朝で 
まぶしくて 

どうしようもなく 
私は
女で 
せつなくて 

風が「る」のような ....
ぼくは詩人

詩を作りたいがために
心の中に潜り込みたいがために
誠意を尽くす
それはぼくの光
それはみんなへの輝き

今日もまた

朝の散歩をしていたら
道の真ん中に1匹のネコ ....
{引用=こづきまわしていた犬が、ラリルレ感情を剥き出しにし
発狂してしまった(仮に彼をビタミンZとしよう)

良く晴れた日、
ベランダで汚れた靴を洗っていた僕を
ビタミンZは後ろから突き落と ....
全てを平らにする力を持つ少女は
本当に思い詰めた表情で
『もう猫を飼うしかない』と呟いた。

鳥は逃げてしまったから
鳥かごは太陽だけを飼っている。

信じてた歌い終わらない世界も
今 ....
低く
飛び出すことだけが
あの夏のまぶしさ

クラウチング

ゴール
そこにあるものを
めざせ
めざして

響く
号砲が
おわりのはじまり

まっすぐ
飛び込むことだけ ....
「私がおばさんになっても」と森高は歌った
ついこの間のことのようだけど
もう十二年も前の話だ
その年に僕らは結婚した
つまり、僕らが結婚して既に十二年たった
ということだ

僕は一度、交 ....
Dada!有給休暇で北へ行く
スケッチ帳片手に町の端を収集気分で切っていく
そういう暮らしに憧れなくもないね今日の月はやや明るい
あーまたどこか行こうか
あー
また
どこか
 ....
忘れることも出来ないだろうけど。


歩いていく爪先に、力をこめて息を送る、つ
まりはそれだけのこと。歩き続けるのが世界
で、歌を引き伸ばして道にしてみたい。今日
も一日が優しい、そんな今 ....
インディアン・パークに行こう
インディアン・パーク、インディアン・パーク
老若男女みんなが大好きな
インディアン・パークに行こう
手に口をあてて
アワワワとインディアンの真似をしよう
イン ....
いずれ死ぬのに あせみず
たらして働いている ときおり
こんなことをしている場合かと
まっさおになることにも
すっかり慣れてしまった
西日の頃には
空は白く霞んでいたらしくて
滲んだ街の、ビルから生える空の景色を
ふうわりと、抜けたくて
前後左右、サングラスの目線で
せわしなく行き過ぎる人たちからは
あの強い、レモンの匂 ....
ご覧なさい
桜の花が満開じゃないの
ねえ

ご覧なさい
誰もが浮かれて
踊るように笑っているじゃないの
ねえ

花見だか何だか知らないけれど
生きている人って
気楽なものじゃない ....
大きな口を開けたワニが
天気の真似をして
すっかり晴れわたってる

魚の数匹は遠ざかり続け
それでもまだ
誰の指にも泳ぎつかない

沢山の羊を乱雑に並べて
さて、どれが正解で ....
路地裏の台所
いつも泣きながら言い訳を調理する
どこに傾いても、コンセントに差し込む場所が見えないので
とりあえず玉ねぎを切っていた
ということにしてみたい

  *

電子レンジに生 ....
ある意味規則的に
山積みにされた
鉄が
執拗に執拗に
山積みに
鉄が

転がり回るタイヤ

空に向かって飛ぶクレーン

箱からちぎれて飛んでいくのは
そういう空虚


 ....
望月 ゆきさんの自由詩おすすめリスト(2609)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プテラスピス- たりぽん ...自由詩13*06-4-13
春雨- たけ い ...自由詩406-4-12
雨に素粒子- a.u.i.自由詩706-4-12
明日には、さかさまだった- 夕凪ここ ...自由詩12*06-4-12
醜い四月に- 窪ワタル自由詩7*06-4-12
ワールド・フル・オブ・ビューティー- かのこ自由詩206-4-11
閉じた夏の日- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-10
苺宵- 銀猫自由詩14*06-4-10
はぐれた- チアーヌ自由詩406-4-9
かなしみ- 前田ふむ ...自由詩10*06-4-8
ビー玉は瓶の底に沈殿する- 美味自由詩6*06-4-7
胎児_鯖_眼球_深海魚- ななひと自由詩906-4-6
呼吸- 雨野 康 ...自由詩606-4-5
日々。- 有邑空玖自由詩5*06-4-4
少年予定- 霜天自由詩4506-3-29
春愁- 落合朱美自由詩3506-3-27
ぽえむ君−小春−- ぽえむ君自由詩5*06-3-25
犬に突き落とされる- 英水自由詩506-3-24
旅立ちの日に2- 昏(ヤッ ...自由詩3*06-3-19
クラウチング- umineko自由詩7*06-3-17
もし君がババアになったら- たもつ自由詩15*06-3-12
月を見て泣こうよ- 半知半能自由詩106-3-11
ラブレター- 霜天自由詩506-3-11
インディアン・パークに行こう- たもつ自由詩10+06-3-9
そろもん(反市民の話)- みつべえ自由詩706-3-9
西日の頃には- 霜天自由詩906-3-9
幽霊と桜- 岡部淳太 ...自由詩12*06-3-8
ルーツ- たもつ自由詩16*06-3-7
キッチン(拡張中)- 霜天自由詩706-3-7
「ティッシュペイパー」- たけ い ...自由詩3*06-3-6

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