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午前、すべての音を忘れ
掌からこぼれていく
ものがある
極東と呼ばれる
工業地帯のある街で
あなたは忘れられない
いくつかの日付をもち
数えながら折る指に
僕は気づいてはい ....
誰も
さよならを言わない
誰も、何も、言わない





ジ、


ただ
重々しい青へ、空の、青へ
弾け散るように飛び立った蝉の
既にこげ ....
 DIVA




 響きのないところに唄は産まれ
  伝えようとしている。

 幾つかはこぼれ
  すでに無くなったのだとして、


 ひとつひとつ、
  朝日に撫でられて ....
あるときから まいにちが
惰性になる 歳月は
ほどかれて だれのものでもない
くちびるの ふるさとへ
錘をおろしに かえる
ほかの季節は
ただうつろいやがて消え去るのみだが
夏だけは
爛れ朽ち果てそして亡び去るのだ
明日も 生きてゆくために
今日も たくさんのことを
やりのこした 夕風が
たちはじめる 時刻に
からだを 洗っている
声の名残りが
短く重なり
雨と雨の手
屋根に眠る手


甲をめぐる
ひとつの羽
道はかわき
風は糸に寄りかかる


見えない刃と刃がすれちがい
音だけが回り 残さ ....
51

手に速度が馴染む
坂道は距離のように続き
俯瞰する
鶏頭に良く似た形の湾に
昨晩からの雪が落ちている
ポケットに手をつっこめば
速度はあふれ出し
また新たな速度が生成され ....
足から入り腕を出すと
ダンボールのほかは空ばかりで
おれは首のばし
下をのぞきこんでも
からり晴れわたり風鳴る底なしの

しまった
あれも連れてくればよかったと
ポケットの小瓶 ....
藍色を少し混ぜる
空の端の盛り上がった場所に置く
それだけで一日は暮れていけるし
僕らもゆっくりと、眠ることが出来る

あの日、あの壁の落書き
木に刻んだあなたの名前
遠くへ行けるようで ....
  
 
庭に雑踏が茂っていた
耳をそばだてれば
信号機の変わる音や
人の間違える声も聞こえた
ふと夏の朝
熱いものが
僕の体を貫いていった
雑踏は燃え尽きた
かもしれないが
庭 ....
くりだした 舌のさきを
くいちぎり きんいろの
鱗を ふりこぼしながら
ゆうやけ雲の むこうへ
逃げこんで いきました
銀色の太陽が照りつける夏があり
それはもう
うち震えるほどの悲しみに満ち溢れているのだが
私には震えることが許されていない
この夏の中では
私は銀色の太陽に烈しくうたれて
鋭く濃い ....
ひとつの 荒野のおわりに
名前もしらない 月の花が
ほそながい 清潔な
首を さしだしていた
火を消して ねむった
{引用=
***

ラ. ラメント

風、蕭々と吹くばかり/か
泣いているのかと思えばそれは
馬頭琴であった
海から遠いというのに
天地逆転すれば
空でひと泳ぎできるものを
土 ....
八月が終わらなければいいと
願っていた

そのときわたしは
小学五年生で
朝顔を上手に育てることが出来なかった
そして
支柱にぴよぴよと巻き付いた
枯れた朝顔に
まだ毎朝ぼんやりと水 ....
雨のなかに
すむさかなを
優しいひとくちでは
描けない
まだ


飲み干したはずの
模様がいつまでも海、で
花びらに
ふるえる風の光と影
それはもう
はるかに見失うよう ....
みんなはすぐ
「今日はなにもなかった」っていう


ハロー、ハロウィン、ハローワーク
ハロー火星人
そっちもなにもないのかい?


ヘルツを合わせてよ
僕ら
すぐに受け取 ....
夏バテの深海魚が
歩いている松の木に
君の手が植わっていた
それが非常に涼しく見えている

齧られた世界に
君の唾液が混じっているかと思うと
それだけで明日のことは考えなくて済むし
虫 ....
41

市民会館の大ホールを
ゼリーは満たしていた
屋外では雨が
土埃の匂いを立てている
観客の思い浮かべる風景は
みな違っていたが
必ずそれはいつか
海へとつながっていた


 ....
部屋の中で
結実することのない植物の鉢植えが
かたむいて伸びきっていて
高架下のスーパーマーケットには
南の島でもがれた果実が並んでいる
光にとばされた道路の上から
ガラス越しにくわえ煙草 ....
 
 
31

世界が坂道と衝突する
アゲハチョウの羽が
誰かの空砲になって響く

内海に
大量のデッキブラシが
投棄された夏

遠近法のすべてを燃やして
子等は走る

 ....
21

カレンダーを見ると
夏の途中だった
日付は海で満たされていた
子供だろうか
小さな鮫が落ちて
少し跳ねた
恐くないように
拾って元に戻した



22

フライパ ....
あなたは私を見抜いてるでしょ?でも私は気にしない。

自転車で並んで走るっていうのはいい。歩道を並んで走るととっても迷惑でごめんなさいって思う。

自転車で並んで走ると手をつなぎたいって思って ....
金曜日の青ピーマン
尖らない鉛筆の先っちょで
膨らんだ水風船の腹を押す

明日からはお休みで
学校は眠りについて
笑い声の記憶にまどろんでいく

廊下の本棚の辞書が流す涙は ....
11

ジャングルジムの上で
傘の脱皮を手伝う

またやってくる
次、のために

海水浴の帰り道
人の肌が一様に湿っている



12

ピアノを弾くと
鍵盤がしっとり ....
言葉は、時々、海に似ている。ひとのそれへの扱い方が。

何でもかんでも投げ込んだり引っ張り出してみたりした挙句
何かあるや否や「言葉って難しいですね。」

ひとよ、それは言葉のせいなのか。
 ....
するうりするり
溶け込むようにひいらり舞った
{ルビ幾許=いくばく}の後悔とともに
柔らかに受け渡す

{ルビ凪=なぎ}の合い間に
ゆれる{ルビ八足長=はっそくちょう}

舞い上がる
 ....
「序詞」

ゆりかごの中で
小さな戦があった

理不尽な理由とプラントが
長い海岸線を覆いつくした

けたたましくサイレンが鳴り響き

その海から人は
眠りにつくだろう
 
 ....
    庭土が連日の梅雨で 満足げに
         雑草まで育てている
   庭木も梅雨の晴れ間で 満足げに
      みどりの息を弾ませている
       そして 生垣の隙間には
 ....
望月 ゆきさんの自由詩おすすめリスト(2609)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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詩群「その海から」(01〜10)- たもつ自由詩31*07-7-17
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