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閉ざされた空をこじ開けると
夜だった
これはもうするしかない
赤い花びらをそっとめくって
またはひらいて
潜り込む黒い蜜室
いつまでも潜ったままで
星々の干渉から逃れる
ああ 断絶 断 ....
グラスの中に
いっぴきの金魚をかっている
パンくずを散らすと
指までたべるようにふあふあと
くちをあけてえらをぱくぱく
まどをあけると
なつの空はあおく
そこにうかぶ雲は魚のかたちを ....
今日が終らないうちに
明日が終ってしまうと言うので
なにか記念に残るものを、と
昨日の時間をタッパーにつめて
最近買った冷蔵庫の真 ....
寄せては返す
波の中で
僕の足は柔らかく
砂に沈む
ひっそりと
息をする貝殻たちの
その世界に少しでもと
寄り添いながら
報われなかったことよりも
望める ....
夕立が来る
7階の窓から
君と
西の空を待つ
真っ黒な雲が空を覆う
風が
ビョウ、と低く鳴く
その風をまともに受けて
コウちゃんの顔は
明らかに変である
うひゃあ、とか ....
銀行員は、銀行員は、きっと詩人
だってあんなに恐い顔で
必死に電卓叩いてる
八百屋さんは、八百屋さんは、きっと詩人
だってあんなに大きな声で
今日もお歌を歌ってる
....
女の残り香が飽和した部屋の片隅のベットを
夏が来る前にシングルにしよう
と決めてから
もう何度も朝日を浴びて
僕が寝返りを打つたびに
ぐっと沈み込みながら
男臭いにおいを嗅ぎ続けてくれ ....
線をまたぎます。季節も七夕をすぎれば夜のための日々が延々と続くのです。アスファルト、アスファルト、きみは熱という熱を呼吸していますか?と話しかけてはこのマンホールのように丸い月 ....
葉ずれから
名前のしらない時間を思い出した
さて、君はだれなんだろう
隙間からみえる
青い流れは遠い
こはるびよりのひだまりで
つりをしながらあくびをすると
ぽろっとくびがころげおち
ついでにうでもころげおち
なかよくはりぼてけりながら
うみのうえをかけていった。
いそにのこされた ....
サンダルをはいて
かわべりをあるく
ゆうだちのあとの
なつのにおいはわたしの
あしのつめににじんで消える
わたしがいなくなる
みどりのなかにとけはじめ
ゆっくりとかぜにながれる
上 ....
誰にくれてやることもせずむさぼった
粗いフィルムの陰影を透しスカートから
のぞくガーターの片りんを思う
音量は振動となり骨肉に伝う こんなときには
ありがたい むさぼるだけ
むさぼっ ....
銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです
澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....
エントランスを抜けると
私はいつも空を見上げる
たった今
日本が沈没すればいい
唐突に
私は願う
病院の
窓という窓
壁という壁が
崩れて
途方に暮れる私の喉を
....
ちらつきながら水平に下り
疲労の渦を抱いて
硝子瓶の粒輪が昇る
ミネラルの刺激
風鈴でうすまる
ソーダ水
....
大きくひとくくった、全日本夜。が、ひとでいうところの精神的なバランスを崩してつい、朝になってしまいました。落っことしてひっくり返って、くしゃみをするようにくるりくるり。「おはよ ....
柱のいっぽん抜けた家で
かたむいたままの
家族の会話
大根の漬け物と
おみそ汁は
あいかわらず
おいしいのだけれど
毎年恒例「全日本夜更かし選手権大会」!
今年の「ヨフケン」は序盤から大荒れ。
優勝候補のケンちゃんは
コーヒーのドーピングがばれて出場停止。
期待のルーキーたける君は
昼間はしゃぎす ....
耳たぶが
熱い
空調装置にたしなめられた
浅いシーツのような室内の夜には
昼間に溜め入れた太陽の
滴りそうに赤い耳たぶ一滴で
ベッドが太陽の海になってしまうのを
防ぐ ....
深緑の
深くなる光を
鉄筋コンクリートの箱の中から
眺めています
時計の針は
ここを刻むと
それ以上は動かなくなるのです
取り残されるように
私と空間は
どこか
こころ ....
天野茂典+古川由美
風の通り道には
いい匂いのレストランがある
新鮮な野菜と
おいしい魚の塊が
ゴッホのひまわりのように
置かれている
これからどんな料理ができるの ....
なんの思い出にもならないパンをかじる
作った人も売った人もおぼえていないパン
レシートもなければ味もない
名前はなんだっけ
そもそもほんとうにパンだっけ
おなかのこどもはもうあいたよ ....
古ぼけたジャムのように
君の記憶が
水になる
そちらは
どうですか
晴れていますか
ひつじが鳴いていた
ひまわりが咲いていた
人がいた 好きだった
目を閉じる
陽だまりのなか
明日なら
死んでも良かった
おまえ
いっつも
かみのけいっぽん
にえきらないんだよ
--僕の、美しい人の話をしよう。
さっきまで、おしっこみたいな雨が降っていたのに
太陽の奴ったら
まるで君の妹のように、甘酸っぱい笑みをうかべて
うそみたいにけろっと晴れちまう、
なんて ....
ストーン・サークルで君が
ウチューと繋がった夢を見る時
僕は君のために
何が出来るか考えた。
煌めく星座の下で
丘に萌える草の息吹と
立ち並ぶ石の冷たさを感じながら
僕は君のために
何 ....
七日目を待たずに
未完成の球体をもてあそぶ少女が
白の断片を拾い
主体を隠す
まもなく
発火するだろうパンドラの箱
遂に
僕らの目醒めを待たぬまま
黒板の歴史について
君と議論する放課後
誰もいない教室の花瓶から花びらが落ちるしづかに
いつの間にか
窓から忍び寄る夜の気配
僕と君だらけの教室に
天使たちの無音のやりとり
聞きながら
....
さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります
光が噴水を照らし
さざなみは一気に羽ばたき
けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大き ....
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